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監修:佐藤りか

確定申告、マスク代やPCR検査費用は〇〇であれば「医療費控除の対象」に!忘れずに申請を

医療費の自己負担額が年10万円を超えると、医療費控除の対象になり、確定申告をすればお金が戻ってきます。家族の分も合算できるため、対象となりえる医療費はすべて洗い出しておきたいものですよね。では、今や必需品となったマスク代、そして新型コロナウイルス換算戦勝のPCR検査費用は医療費控除の対象なのでしょうか?国税庁ウェブサイトの情報をもとに解説します。

PIXTA

医療費控除の対象となるものは「治療目的」

基本的に、治療を目的としたものは医療費控除の対象となるでしょう。例えば以下のような医療費です。

  • 病気やけが、歯の治療で支払った治療費
  • 医師から処方された薬代
  • あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師に支払った施術費(ただし治療目的に限る)
  • 入院時の部屋代(差額ベッド料金を除く)や食事代
  • 入院や通院のための交通費

診療を受けるための交通費は対象となりますが、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場代は対象にはなりません。

また交通費としてのタクシー代は、電車やバスなどの公共交通機関が利用できない場合のみ、医療費控除の対象になります。

「予防目的」のものは医療費控除の対象にならない

治療 PIXTA

病気や感染を予防するためにかかった費用は、医療費控除の対象にはなりません。例えば、次のような費用です。

  • マスク代
  • 予防接種代
  • 健康増進を目的としたビタミン剤
  • 疲れを癒やす目的のはりやマッサージ代

新型コロナウイルス感染症によるマスク生活が必須となったため、費用がかさんだ方もいると思いますが、マスクは感染予防が目的のためです。

インフルエンザなどの予防接種も治療目的ではないため、医療費控除の対象にはなりません。

PCR検査は医師の判断があるかどうかがカギ

検査 PIXTA

PCR検査の費用は、検査を受けた状況によって、医療費控除の対象になるかどうかが変わります。

医師の判断でPCR検査をしたのであれば自己負担分が対象になります。一方で、感染していないことを明白にする目的などで自発的に行った場合は医療費控除の対象にはなりません。

ただし、自己判断でPCR検査を受けた結果が陽性であり、その後治療を行えば対象になります。

医療費控除の申請方法

確定申告 PIXTA

確定申告期限までに医療費の領収書から「医療費控除の明細書」を作成し、税務署に提出をしましょう。

申告期限を過ぎてしまった場合や「昨年度分の申請を忘れていた」という場合でも、5年前までさかのぼって申告が可能です。

また、申告後に医療費の領収書の提示が求められる場合があるため、5年間は保管しておいた方がよいでしょう。

医療費の領収書はまとめて保管しておこう

確定申告 PIXTA

感染予防を目的としたマスク代や予防接種代は、医療費控除の対象にはならないことがわかりました。ただ、医療費の自己負担額が年10万円以下でも医療費控除を受けられる場合があります。また、自分だけでなく家族の分も合算できます。

医療費の領収書は捨ててしまっていたという方は、今年からは捨ててしまわないように、医療費の領収書を入れるファイルを用意し、そこにストックするなど対策してみてはいかがでしょうか。

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記事の監修

株式会社子育て研究所 代表取締役

佐藤りか

株式会社子育て研究所代表、教育コンサルタント。
ベネッセコーポレーションなど教育業界で長年勤務。幼児教育から高等教育まで幅広く知見を深める。その後、株式会社子育て研究所代表取締役に就任。子どもとママ向けのアットホームなサイト「アフェクション」、編集業「ものかき」などの運営を手掛け、自身の執筆・監修や講和も多数。各種ビジネスコンテストで大賞や優秀賞の受賞歴がある。その他、東京都主催「TOKYO STARTUP GATEWAY」にてメンター&講師を務める。プライベートでは2児ママとして仕事と家庭の両立を強く意識して活動中。

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