本来であればもらえるはずのお金が返ってこないケースとは?
会社員であれば12月に年末調整が行われ、納め過ぎた税金が返ってくると思います。しかし、年の途中で退職をすると、年末の段階で会社に在籍していないため年末調整が受けられない場合があります。
年末調整をしないと収入に対して税金を払いすぎている状態のまま、本来であれば戻ってくるはずのお金がもらえないことがあります。
退職後に再就職をしておらず、かつ退職前の給料から所得税を引かれていた方は該当するかもしれません。
お金が返ってくるようにするには確定申告が必要
年の途中で退職をする方は、納め過ぎた所得税を戻してもらうために確定申告をすることになります。これを、所得税の還付申告といいます。還付申告書は、会社を退職した年の翌年1月1日から5年間提出ができます。
不明な点は、住んでいる地域の税務署で詳しく教えてもらうことができますし、税務署に足を運ばなくても一般的な質問であれば国税庁のチャットボットで回答を得ることができます。
- 国税庁「チャットボット(ふたば)に質問する」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/chatbot/index.htm,2021年2月4日最終閲覧)
- 国税庁「No.2030 還付申告」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2030.htm,2021年2月5日最終閲覧)
確定申告(還付申告)の仕方
確定申告には、確定申告書と、給与所得の源泉徴収票や通帳・印章・マイナンバーカードが必要です。マイナンバーカードを持っていない場合は、免許証など身元の確認ができるもの及び、マイナンバーの通知カードもしくはマイナンバーが記載された住民票が必要です。
扶養者がいる場合は、扶養者の分のマイナンバーも必要でしょう。確定申告書類は、役所または税務署でもらうか、国税庁のホームページからダウンロードもできます。
税務署内に設置されている、確定申告書等作成コーナーを利用すればその場で作成できます。電子申告(e-Tax)を利用してインターネットで提出することも可能です。
毎年、確定申告の期間は税務署がとても混雑します。還付申告はいつでも受け付けていますので、できるだけこの時期を避ける、インターネット経由で申請する方法がおすすめです。
- 国税庁「国税庁 確定申告書等作成コーナー」(https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl,2021年2月4日最終閲覧)
- 国税庁「e-Taxならこんないいこと」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/iikoto.htm,2021年2月5日最終閲覧)
- 国税庁「確定申告の際にご持参いただくもの」(https://www.nta.go.jp/about/organization/kantoshinetsu/topics/kakutei_shinkoku/01.htm,2021年2月5日最終閲覧)
還付申告は焦らず都合のよいタイミングで行おう
会社員であれば、年末調整の用紙を会社に提出すれば、代わりに手続きを行ってくれますが、退職しすぐに再就職をしない場合は自分で手続きが必要です。
もし妊娠を理由に退職した場合は、確定申告書類を作成し還付申告する余裕がない方もいるでしょう。その場合は無理せず出産後に手続きを行なえば問題ありません。
退職した年の翌年から5年の間であればいつでも行える申請なので、落ち着いたタイミングで行ってくださいね。