5歳児の反抗期の特徴
子どもは2~3歳にも「イヤイヤ」ばかりの反抗期がありますが、2~3歳と比べてたくさんの言葉を習得した5歳の反抗期では、言葉を上手につかって反抗してくることが最大の特徴。そして、5歳では「批判する能力」が芽生えてくるので、大人顔負けの口ごたえをしてくる子どもも少なくありません。
子どもはそれまでの経験や日々の生活を通して、自分なりに考え、納得のいく理由で物事の判断ができる基礎を培っていきます。また、納得できないことに対して反発したり、言葉を使って調整するなどの力が芽生えます。 ※1
このように、5歳になると自分で考える力が身についてくるので、パパママの言ったことに対し、自分なりの考えを持って反論してくるようになるのです。パパママにとっては疲れたと感じられがちな5歳の反抗期ですが、思考の成長だと考えるとほほ笑ましくも感じられますね。
押さえておきたい中間反抗期について
5歳の子どもを持つパパママが押さえておきたいのが「中間反抗期」という考え方です。
反抗期には、3歳前後の第1反抗期と13~14歳
頃の第2反抗期、(その他に8~9歳頃の中間反抗
期があると言っている人もいます。6歳前後の就学
前反抗期と言う人もいるようです。)に、それまでと
比べ、いわゆる反抗的態度が目立ち大人が困ると
いうことが多くなります。 ※2
中間反抗期には、パパママに口ごたえをする、言うことを聞かないなどの態度が特徴的。特に女の子は、下記の論文にもあるように、男の子よりも言語の習得が早い傾向にあるため、5歳の女の子の中には口ごたえが上手で一筋縄ではいかないことも少なくないでしょう。
初語の始まりには性差があり,言語習得は女児のほうが早いと言われ,言語能力は女児のほうが高いと言われる。 ※3
中間反抗期に見られる具体的な行動
5歳児の中間反抗期に見られる具体的な行動について、いくつか例を挙げてみます。
- どんなことにも親に口答えするようになる
- いつもイライラした様子で親と会話しようとしない
- 言葉遣いが悪くなり乱暴な口調になる
- やるべきことをやらず注意すると反抗的な態度になる
- なんでも自分でやろうとして親が手助けするのを嫌がる
など、イヤイヤ期と比べて行動も複雑になり、何を考えているのか親でさえも理解できないと感じることもあるかもしれません。これは、自立心が芽生えた成長のあかしでもあるので、むやみに怒らず、中間反抗期の子どもの心理をとらえた対応が必要になるでしょう。
反抗期を迎えた5歳児への対応方法
それでは、中間反抗期の男の子・女の子にはどのように対応するべきなのでしょうか?5歳の反抗期に疲れた…というパパママは、正しい対処法を知って上手に子どもと接することができるようになってください。
言うことを聞かなくてもある程度は放っておく
5歳の子どもが反抗期で言うことを聞かなくても、周囲の人の迷惑にならない限りは、ある程度放っておくことも必要です。
5歳児の反抗期は、自分の気持ちを素直に表現すること。自分の気持ちを表現できる素直な子どもは、他人も受け入れられる思いやりのある人に育つ傾向にあるという論文もあります。
真のすなおは,自分の気持をはっきり表現できることであり,これを自己受容といっているが,自己受容が可能になると,他人に対する他者受容が可能となる.他者を受容することは,「思いやり」の現れであり,「思いやり」を育てることが,反抗に対して大きな意味があることを知った. ※4
このように、本当に素直な子どもは、自分の気持ちを表現できる子です。パパママの言うことを全部聞く子が素直な子どもではありません。
5歳の反抗期は素直に自己主張をしているあかしだと考え、言うことを聞かないことにイライラせず、見守ってあげることも必要ですね。
子どもへの具体的な声かけの例
言うことを聞かない場合、「~しなさい」という言い方は逆効果。なんとか言うことを聞いてほしいと思ったら、「~してくれる?」「~をしたいんだけどどうする?」などのように、子どもの自立心を促すような頼み方をしてみるとよいでしょう。
5歳児の癇癪(かんしゃく)や暴力にはまず落ち着かせること
中間反抗期に入った5歳の子どもでいちばん悩みのタネとなる行動が、癇癪(かんしゃく)や暴力です。癇癪(かんしゃく)を起こしたり暴力的な行動が現れたりした場合は、まず子どもの気持ちを落ち着かせるようにしてください。
多くの小児は、落ち着けるだけの安全な環境が与えられれば(タイムアウト法)、数分で自然と落ち着き、かんしゃくをコントロールできますが、自らかんしゃくを止められない小児もいます。かんしゃくの原因を何とかしようと思っても、ただ単にかんしゃくを長引かせるだけになる場合がほとんどです。したがって、小児が関心を向ける別のものを示して小児の注意を引き、気をそらす方がよいでしょう。小児をその場から連れ出すのもよい考えです。 ※5
「子どもを落ち着かせる方法がわからない」というパパママも少なくないでしょうが、イライラして叱ってしまうことは逆効果になりかねません。かんしゃくを止めようとせず、他のことに注意を向けるように対応してみましょう。
子どもへの具体的な声かけの例
癇癪(かんしゃく)を落ち着かせるには、子どもの心をくみ取って、「~が嫌だったんだね」「こういうことは言わないようにするね」と、理解を示してあげるとよいでしょう。また、子どもが暴力をふるうようだったら、「こんなことをしたらママが痛いよ」など、親がどう感じるかについて考えさせるように説明してみてください。
叱るときは子どもの「行為」だけを叱る
イライラして叱るのは良くないとは言え、子どもが悪いことをした場合は、叱らなければならないシーンもあるでしょう。反抗期の5歳の子どもを叱るときに最も注意したいことは、「行為」だけを叱り、「子どもの人格」を否定しないことです。
注意すべき行為に対してのみ叱る。その子どもの人格を否定したり、突き放してしまったりするような言葉を使わない。「生まれてこなければよかったのに・・・」「出ていけ」「もう知らない!」「勝手にすれば・・・」などは、子どもの心を傷つけるだけです。 ※6
5歳児の癇癪(かんしゃく)や暴力、言うことを聞かない態度に疲れてしまい、「そんなことをしていけない子!」「勝手にしなさい!」と言ってしまうパパママも少なくありません。しかし、子ども自身を責めたり突き放したりする言葉は、子どもの心の傷となってしまいます。
叱るときは「○○は○○な理由でいけないことだからやめようね」と、子どもの行為に対して何がどうしていけなかったのか説明し、子ども自身を責めないようにしてあげてくださいね。
子どもへの具体的な声かけの例
叱るときは子どもの行為について、何がいけないのかを冷静に伝えるようにしましょう。たとえば、おもちゃを振り回しているようなら「おもちゃが壊れたら悲しいでしょう?」「ぬいぐるみがかわいそうだよ」など。また、言われたことをやらないなら「何時までに~しないと間に合わないよね」のように、「こうしたらどうなるか」を理解させるように声をかけてみてください。
5歳の反抗期を経験した先輩ママの対応方法
実際に5歳の反抗期を経験した先輩ママはどんな対応をしてきたのか、ママリに寄せられた投稿を見ていきましょう。
子どもの癇癪は時間をおいてから話し合った
一度距離を取ると互いに落ち着いてくるので少し時間はとりますが、そんな方法とったりしてます。本当にやってはいけないことしたときとか危ないことしたときはいじけたりはしないのでそのへんは本人が使い分けられているのでよしとしてます…
とはいえこちらも一人の人間で感情があるのでぶつかってしまうときのほうが多いんですけどね😂
一度癇癪を起こすと、何を言っても聞こうとしない子どもの場合、一旦放っておくのがよいようですね。子どもも興奮しているとつい反抗したくなりますし、そんな子どもの様子に親も腹を立ててしまっては悪循環に陥ってしまいます。何か言いたくてもぐっとこらえて、子どもが落ち着くのを待つのがよさそうですね。
子どもの感情の落ち着かせ方を一緒に考えた
イライラするみたいで、それは反抗期のせいだよ。心が成長しているの。と教えて逃し方を一緒に考えました。
イライラしたら、手足バタバタさせて暴れるという謎の方法で一気に落ち着きました🤣
子どもも自分の気持ちがわからずイライラしている様子。それを、きちんと「反抗期のせい」と説明してあげて、一緒に落ち着く方法を考えるというのは斬新な対応方法ですね。子どもと一緒に考えた方法なら、納得してすぐに落ち着かせることができそうです。
子どもの気持ちと都度向き合った
嘘とは少し違いますが、今日幼稚園で何したの?これってこうだっけ?という何気ない会話でも「わからない」「忘れたー」が増えたので年頃?反抗期?ではあるのかなと思ってます。
ぜんぜんアドバイスにならないと思いますが、うちの場合は嘘についてはその都度向き合うように心がけてます。
水をこぼした事が悪いんじゃない。わざとじゃないなら怒らないよ。嘘をついた事に怒ってる。とわかりやすく伝えたり、ストレートにママ嘘つく人嫌いと伝えてます
イヤイヤ期とは違い、嘘をつくことを覚えて言葉で反抗してくる中間反抗期。嘘をつかれるとショックを受けたり対応に困ってしまったりしますが、そんなときでもむやみに怒らず、子どもがしたことをではなく嘘をついたことが悪いのだと、しっかり子どもと向き合って説明することで理解させるようにしたいですね。
5歳の子どもの反抗期にイライラや疲れを感じたら?
適切な接し方がわかったとしても、ついイライラ…。5歳の男の子・女の子の反抗期にイライラする、疲れたと感じるパパママは、まず深呼吸をして気持ちを落ち着かせ、子どもを客観的に見るようにしてください。ご自身の楽しみを優先して、息抜きをすることも大切ですよ。
パパママ自身が率先して生活を楽しみ、ゆっくりと眠るようにしてください。ストレスがたまった状態だと、子どものちょっとした反抗にもイライラしやすくなってしまいます。
5歳の反抗期に対してもですが、とにかく疲れを感じるときほどどんなことにもイライラしやすくなるもの。パパママが疲れを感じているときは5歳の反抗期の子どもから一旦距離を取って落ち着くようにしてみましょう。
5歳の反抗期には心の余裕を持って対処を!
5歳児の中間反抗期は、ただ駄々をこねていたイヤイヤ期とは異なり、嘘をついたり口答えしたりといった言葉を使った反抗的な態度に、つい親もイライラしてしまいますよね。暴言を吐かれたり暴力的な態度を取られたり、あまりにもひどい反抗には親も傷ついてしまうもの。そんなときには、親も感情的になってむやみに怒らないことが大切です。
口答えが増えたのは思考や言語能力が成長した結果だととらえ、叱るときには何がいけないのかを冷静に説明して理解させることが必要になります。わかっていてもつい怒鳴りたくなってしまいますが、そんなときは一旦子どもを放っておき、親も子どもも冷静になるための時間を取るのもよいでしょう。
中間反抗期は一時的なものなので、心に余裕をもって対応してあげてくださいね。
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- ゲームに夢中で話を聞かない
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- 「間違うことはダメなこと」と思いこんでいる
このようなとき、どのように対応すればよいか迷ってしまうことはありませんか?育児本などを見ても、基本的な対応方法は載っていても、自分の子どもに合うとは限らないのが難しいところ…。
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