このように癇癪(かんしゃく)は年齢的なものが原因です。成長により自己抑制能力が高くなると自然と癇癪(かんしゃく)は減ってくることが一般的ですが、次の資料を参考にすると、ママが子どもに対して厳しく接するほど、自己抑制能力にマイナスに働く可能性もあるそうです。
母親の統制的態度や力中心スタイルが意味を持ち、それらは子どもの自己抑制の発達にマイナスの影響を与えていた。 ※2
癇癪(かんしゃく)に対して厳しく怒ったり、しつけをしようとしたりするよりも、子どもの気持ちが落ち着くのを待ってから、子どもの気持ちに寄り添って丸ごと受け止めてあげることが大切です。
思い通りにならないと怒る5歳児のしつけ方
5歳の子どもにありがちな困った行動のひとつが、思い通りにならないと怒ったり泣いたりすること。まずは、思い通りにならないと怒る5歳児へのしつけ方から見ていきましょう。
子どもが怒っているときにしてはいけないことは、感情的になったり、子どもの人格を否定したり、本心とは違うことを言ったりすることです。次の資料を参考にするとわかりやすいですね。
・自分の感情で相手を非難する
「なんで そうなるの?」 「はずかしい」「せっかく作ってあげたのに」
・ものごとを否定的に関連付ける
「前もそうだったじゃない」「そんな風に考えるからだめなんだ」
「こんなんじゃ、この先誰も遊んでくれないよ」
(どうせやってもダメなら やらない という気持ちになります)
・ 本当の気持ちと反対のことを言う
「勝手にしろ」「もう、知らない」「野球なんかやめてしまえ」
「どうせ、俺たちの言うこときかないんだろ」
(相手は自分を手本にするので、相手も本音を言わなくなります) ※3
怒りという感情は第一感情と言われており、本当は怒りの下に悲しみや恥ずかしさなどの別の感情が隠れていることもあります。
思い通りにならないと怒る5歳児に対しては、まず子どもが何を伝えたいのか、パパママが落ち着いて聞いてあげることが大切。優しく接し、子どもが安心して自分の気持ちを伝えられる環境を作り、子どもの本当の気持ちを受け止めてから解決策を考えるようにしてあげましょう。
思い通りにならないと泣く5歳児のしつけ方
思い通りにならないと怒る5歳時には、本当の気持ちをくみ取ってあげることがしつけのポイントとなりますが、思い通りにならないと泣くというケースでは訳が違います。
思い通りにならないと泣く5歳児に対して優しくしてあげると、子どもは「泣けば優しくしてもらえる」「自分の思い通りになる」と学び、すぐに泣く子どもになってしまうこともあるからです。
思い通りにならないと泣く5歳児をしつけるためには、「泣いても思い通りにならない」ことを学ばせることが必要。泣くほどのことがあったという「気持ち」は受け止めつつ、泣いても思い通りにならないと子ども自身が学ぶまで見守り、パパママが子どもの言いなりにならないよう注意しましょう。
5歳児の食事に関するしつけを押さえよう
5歳児にもなるとひとりで食事できるようになるので、外食にも連れて行きやすくなりますよね。そんなときでもきちんとマナーを守れるよう、食事に関してもしっかりしつけていきましょう。
姿勢や行儀が悪いときのしつけ方
自分でスプーンやフォークを使えるようになっても、もう片方の手で食器を持たずに猫背で食べたりテーブルに肘をついて食べたりするのは、見た目にもよくありませんし食べこぼしも増えてしまいます。
また、椅子に座って足をぶらぶらさせたり、食べるのに飽きてうろうろしたりといった行動もマナー違反。まずは、背筋を伸ばしてきちんと座って食べる姿がかっこいいことを伝え、食事に集中することを伝えてあげましょう。
それでも姿勢や行儀が悪いのは、椅子やテーブルの高さが合っていない可能性があります。肘をつかずに食器を持った方が食べやすいことを覚えさせ、足がぶらぶらしないように足置きやクッションなどで高さを調節してあげてください。
食材の好き嫌いが激しいときのしつけ方
子どもは食べ物の好き嫌いが激しくて食事を残すこともありますが、マナーの面からだけではなく、食材や作ってくれた人への感謝の気持ちを示すことについてもしっかり教えてあげましょう。
子どものころはどうしても苦みやえぐみのある味が苦手なので、無理やり食べさせると余計に嫌いになってしまう可能性もあります。苦手な食材がある場合は、少しずつお皿に盛る量を増やしたり、食育などで食材の大切さを伝えたりして、根気よく無理のない範囲で食べられるものを増やしてあげてください。
5歳児のしつけ・子育てにおけるイライラの対処法
5歳の男の子・女の子にイライラしてしまったら、パパママが息抜きをすることが何よりも大切です。子育てでイライラして疲れたなら、1人の時間をできるだけ作るようにして、好きなことをしたりゆっくりと休んだりすることが欠かせません。
とはいえ、多忙な毎日でパパママがゆっくり1人の時間をとるのは簡単ではないですよね。そのような場合は、好きな音楽を聞いたり、できるだけ広い場所を見たり、1分でいいから深呼吸してみるなど「イライラ」から目をそらす行動をとってみると案外気持ちが落ち着きますよ。
筆者の個人的な経験則ですが、5歳の子どもにイライラしたときは、イライラな気持ちから目をそらす行動をとる、1分でもいいから物理的に子どもと距離をとるなど意識してイライラから離れる方法がおすすめです。










