人見知りをする子どもへの関わり方
恥ずかしがりやでなかなか自分から挨拶ができない、話しかけられても隠れてしまう、など、「うちの子、大丈夫かしら」と心配しているママやパパはいませんか?
しかし大人が悩みすぎるのは要注意。子どもが全く困っていない状況であれば、見守ることも大切です。なぜなら困っていない場合、あくまで「成長」の過程に過ぎない可能性もあるからです。
ただし、子どもが困っている状況なら、きちんと手を貸してあげましょう。モンテッソーリ教師あきえさんの著書『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』では、子どもの人見知りに関する子どもへの接し方を紹介しています。
恥ずかしがっているときは無理強いしない
恥ずかしがらずに積極的に人と関われることが、必ずしも「あるべき姿」ということではありません。恥ずかしがっても、自分のペースを保ちながら関わりたいと考えている子どももいます。そのペースを無視して強要すると、子どもは苦しい状態になってしまうでしょう。
この状況では、まず子どもが「今」どうしたいのかをしっかりと見てください。そしてその願いをかなえてあげることが次のステップへの道しるべとなるのです。先走って無理強いをしないように注意しましょう。
色眼鏡を外して子どもの姿を見る
©モンテッソーリ教師あきえ
「この子は人見知り」「いつも話すのに時間がかかる」と決めつけていませんか。決めつけてしまうと、無意識のうちに「人見知り」だと思い込んでしまいます。この色眼鏡をかけたままで子どもを見ると、小さな変化に気づくことができなくなるのです。
子どもは日々変化していきます。昨日できなかったことが今日できているかもしれません。昨日話ができなかった友だちと、今日は話ができているかもしれない、そんな変化に気づいてあげることが大切です。色眼鏡を外して、昨日と少しでも違う変化に気づいてあげられるように見てあげましょう。
変化する姿を認める
色眼鏡を外し、子どもの変化を見ることができたら、今度はその変化を認めてあげましょう。変化を認めることで子どもの成長が支えられていくのです。
例えば昨日挨拶ができなかったとしても、今日小さな声でも「おはようございます」と他の人に言えたなら、それをしっかりと「できたね」と認めてあげましょう。
ここで「声が小さいよ」などと注意してしまうと、できたことができなくなってしまう可能性があるので注意。回り道をしても「今できた」ことを認め、成長を支えてあげましょう。
子どもの前で「この子は人見知りだから」を言うのはNG
人前で子どものことを「この子は人見知りだから」と言うのはやめましょう。このようなレッテルを貼ると、子どもはその通りの姿を固定してしまう可能性があるのです。成長の邪魔をすることにもなりかねません。
自信や自尊心を育むうえでも、子どもの前では慎重に言葉を選びましょう。
モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て
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子ども自身の「自ら育つ力」を、環境を通してサポートすることが大切というモンテッソーリ教育理念に基づいた対応法が紹介されている本です。
人見知りで、子ども自身が困っていると感じた場合に、どう対処すべきか悩んでいる方におすすめです。子どもに対する考え方や見方を変えるきっかけになるかもしれません。
人見知りの関わり方は時間をかけること
人見知りは、決して悪いことではありませんし、今、人見知りだとしても焦ることはありません。子どもは子ども自身のペースで成長しています。今は恥ずかしいからゆっくりかかわっていきたい、と願っている場合もあります。
大人の期待や、こうあって欲しいを前面に出してしまうのではなく、子どもの「今」の姿や気持ちを大切にしてあげたいですね。