年長でひらがなの読み書きができなくても問題ない?
年長さんでひらがなの読み書きができなくても、特に焦る必要はありません。「小学校学習指導要領」の「第1学年及び第2学年の内容」に記載されているように、小学校1年生の国語で最初に習うことはひらがなやカタカナの読み書きです。
また,平仮名及び片仮名を読み,書くとともに,片仮名で書く語の種類を知り,文や文章の中で使うこと。 ※1
6歳の年長さんでひらがなが読めない・書けないことは、教えられていなければ当然のことです。ただ、パパママとしては小学校入学前にひらがなの読み書きができるようになってくれていると安心ですね。
「教えなきゃ…」と思われるかもしれませんが、子どもは興味のあることはぐんぐんと吸収していきます。パパママが教えるなら、子どもがひらがなに興味を持ってくれたときが教えどきでしょう。
年長の子どもにひらがなへの興味を持たせる工夫
それでは、年長さんの子どもにひらがなへの興味を持たせるためには、どのようなことをすればよいのでしょうか?子どもが自分から「学びたい」と思ってくれるような環境を作ることが大切ですが、そのためには遊びの中でひらがなに触れさせることが効果的です。
たとえば、カルタやひらがなパズルで一緒に遊ぶ、お風呂でひらがな表を使ったゲームをするなど、遊びの中にさりげなくひらがなを交えることがポイント。ひらがなを見つけるゲームなどをしてみても良いですね。
自分の名前をひらがなで書きたがったり、ひらがな文字を読みたがったりしだしたら、文字に興味を持ってくれたあかしです。
年長児へのひらがなの教え方
ひらがなに興味を持ち出した年長さんの子ども。興味を持ってくれたのなら、さっそくパパママが教えてあげたいですよね。
そこでここからは、ひらがなの読み書きができない年長さんに、ひらがなを覚えてもらうための教え方をステップごとにわけてご紹介していきます。
STEP1:身の回りにあるひらがなの読み方を教える
年長さんへのひらがなの教え方は、ドリルなどを使うのではなく、まずは身の回りにあるひらがなの読み方を教えることがおすすめ。
ひらがなに興味を持ってもらう段階で使った、カルタやひらがなパズルなどは読み方を覚えるステップでも役立ちます。もちろん、子どもが大好きな絵本を読みながら覚えても良いでしょう。
カルタやパズルなら、ある程度ひらがなの読み方を覚えたらひらがな同士を組み合わせて、簡単な単語を作る遊びにも使えそうですね。
STEP2:鉛筆で線を書く練習をさせる
ひらがなの読み方を覚えたら、次は書き方の練習…ではなく、まずは鉛筆で線を書く練習をしましょう。まだまだ手先をうまく使えない子もいる年長さん。鉛筆でひらがなを上手にかけるようになるために、鉛筆を動かす練習から始めさせてください。
鉛筆で線や絵を描いても良いですが、鉛筆の使い方を覚えるためにはぬり絵も効果的です。ぬり絵なら楽しく運筆力が身につくので、積極的にやらせてあげましょう。
STEP3:ひらがなのなぞり書きドリルに挑戦
鉛筆の動かし方が上手になったら、次はひらがなのなぞり書きドリルに挑戦です。ひらがなの学習と言えば「あ」から始めることもありますが、「あ」は形が複雑なので、最初は「し」「つ」「く」など、シンプルな形のものから練習するのがおすすめ。
簡単な文字が上手に書けるようになったら、「あ」「ぬ」「た」など複雑な形の文字に進み、最終的に自分の名前をひらがなで書けるようになれれば花丸です。
STEP4:お手本を見ながらひらがなが書けるように練習
ひらがなのなぞり書きができるようになった年長さんは、次の学習としてお手本を見ながらひらがなが書けるように練習していきます。
ひらがな練習用のマス目がついたノートもありますが、最初のうちはマス目の中に上手に収められないかもしれません。真っ白な紙に自由に書かせてあげても良いでしょう。
お手本を見ながらひらがなを書く練習は、なぞり書きに比べて圧倒的に難易度が高くなります。パパママが書き方のお手本として、鉛筆の動かし方を見せてあげてくださいね。
STEP5:繰り返しの学習でしっかりと覚える
ひらがなが読めない・書けない6歳の年長さんが、ひらがなの書き方を覚えたら、あとは繰り返しの練習でしっかりと文字を覚えるだけです。お手本を見なくても書けるように練習していきましょう。
ただし、子どもは同じことの繰り返しに飽きる傾向があります。ひらがなの学習に飽きさせないためには、年長さんが興味を持って取り組めるプリントやドリルを用意してあげることが大切ですよ。
- 国立大学法人 北海道教育大学「「主体的・対話的で深い学び」の授業実践例」(https://www.hokkyodai.ac.jp/files/00003000/00003001/H29-01-1calligraphy.pdf,2021年4月8日最終閲覧)
- 認定NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所「ひらがな指導のポイント」(http://rise.gr.jp/revolve/wp-content/uploads/6c59a07bd833f44a8cdb1060d0c2663a.pdf,2021年4月8日最終閲覧)
年長さんにおすすめのひらがな学習教材
それでは、年長さんに飽きずにひらがなの練習をしてもらうための教材として、おすすめのドリルやプリントをご紹介します。
運筆の練習プリント「ちびむすドリル」
年長さんがひらがなの書き方に挑戦する前にやっておきたい、鉛筆の使い方をしっかりと学べるプリントです。「ちびむすドリル」というプリント配布サイトから無料でダウンロードできるので、手軽に使えて便利ですね。
内容は、縦線・横線・ジグザグ線・らせん…と、さまざまな形をなぞり書きするというもの。全部で10種類あるので、すべてクリアするころにはきっと鉛筆を上手に扱えるようになっているはずです。
七田式(しちだ)ひらがなリズムがきプリント
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七田式から販売されている、ひらがなのなぞり書きプリントです。特徴は「ひらがなをリズムで覚えられる」ということ。
たとえば、「け」の文字なら、「たてぼう・ぴゅ」「みじかいよこで」「まんなか・しゅ」と、リズムとともにひらがなの書き方と書き順の両方が覚えられるようになっています。価格は550円(税込)と、低価格なのに使いやすい表現になっているのでぜひ使ってみてくださいね。
すみっコぐらし学習ドリル 入学準備~小学1年のひらがな カタカナ
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年長さんがひらがな学習に飽きてしまわないよう、「すみっコぐらし」のかわいいドリルを使うのもおすすめ。ページ内にもキャラクターのイラストがたくさん描かれていて、楽しくひらがなとカタカナの書き方と書き順が学べる内容です。
迷路やゲームが掲載されているところも、年長さんを飽きさせないためのポイントの一つ。1冊で250の言葉が習得できるので、クリアするころにはしっかりとひらがなをマスターできているでしょう。
年長さんのひらがな学習は興味を持ったときに始めてみて
6歳の年長さんでひらがなを読めない・書けないというのは、特に問題ではありません。ただし、子どもがひらがなに興味を示しているようなら、自宅での学習を始めるタイミングだと考えられます。
カルタやパズルを使ってひらがなに興味を持ってもらえれば、読み書きができない年長さんでも、あっという間にひらがなを覚えてくれるはず。ご紹介した教え方やプリント、ドリルを活用すれば、年長さんの子どもでも飽きることなくひらがなの練習をしてくれるでしょう。
ママリで、わが子向けのアドバイスがもらえます
ご紹介したように、ひらがなの学習についてはタイミングが大事とは理解しつつも、なかなか興味を示さなかったり、対応に焦ってしまう方もいるでしょう。
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