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離乳食でシラスはいつから食べられる?
シラスは離乳食初期から安心して食べられ、さらに栄養価が高いので離乳食でとてもおすすめされる食材の一つです。
シラスには、骨形成に不可欠なビタミンDとカルシウムが豊富に含まれています。さらに、カルシウムの吸収を助けるマグネシウムも含まれているので、成長期のお子さんや更年期の女性におすすめです ※1
ただし、シラスには塩分が含まれているので、離乳食に使う前に塩抜きをしなければいけません。
調味に少量の塩を使えるようになるのは、離乳食中期のモグモグ期以降。特に離乳食初期にはしっかりと塩分を抜くようにしましょう。
シラスの調理や保存のポイントをチェック
それでは、シラスの塩抜きのやり方も含め、調理するときの下ごしらえ方法や保存のポイントについて見ていきましょう。
シラスは離乳食用の食材としては栄養価が高くすぐれた食材ですが、離乳食の時期にあわせて適切な調理方法でおいしく安全に食べさせてあげてくださいね。
離乳食に使うシラスの調理方法
離乳食用シラスの調理方法は、最初にお話した通り塩抜きをすることです。市販のシラスを器に入れたら熱湯をかけて2分程度放置。その後水気を切って、もう一度熱湯をかけて混ぜれば離乳食用の塩抜きは完了。
また、熱湯を使う方法以外にも、シラスを十分に水洗いしたり、電子レンジで水とともに加熱したりする方法でも塩抜きは可能です。
基本となる塩抜きのやり方をマスターしたら、次のように離乳食時期に応じた調理方法を覚えておいてくださいね。
- 離乳食初期:加熱したらブレンダーなどでシラスをていねいにすりつぶし、お湯やだしなどにいれてのばす
- 離乳食中期:加熱したら舌でつぶせるくらいの大きさまでみじん切りにする
- 離乳食後期:加熱したら長いシラスは切って歯茎で押しつぶせるくらいの大きさにする
- 離乳食完了期:加熱してそのまま食べられる
離乳食初期にはシラスをすりつぶして液体のような形状にしますが、ブレンダーがあれば他の食材と一緒にペースト状にすることもできるので、離乳食づくりが簡単になるはずです。
- 和光堂「離乳食の進め方の目安」(https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/meyasu.html,2022年6月30日最終閲覧)
- 生協の宅配 pal system「しらす」(https://kosodate.pal-system.co.jp/foods/shirasu-2/,2022年6月30日最終閲覧)
離乳食に使うシラスの保存方法
離乳食に使う少量のシラスを、毎回塩抜きして調理するのは大変ですよね。しかし、保存方法を知っていればまとめて塩抜きして、使うときはそのまま調理する…という時短調理が可能となります。
毎日の離乳食づくりの手間を省くには、塩抜きして水気を切ったらそのまま冷凍保存しておくととても便利です。離乳食時期に合わせた大きさに切ったしらすを、ラップや冷凍保存用の袋、製氷皿などに入れて小分けにして冷凍しておきましょう。
ただし、離乳食用に冷凍したシラスは2~3日のうちに使い切ることが基本。たくさん冷凍しすぎないように気をつけてくださいね。
- ニチレイフーズ「ほほえみごはん」(https://www.nichireifoods.co.jp/media/13550/,2022年6月30日最終閲覧)
- 旭化成ホームプロダクツ「離乳食のためのフリージングテクニック 魚」(https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/food02.html,2022年6月30日最終閲覧)
シラスをふくむ離乳食についての記事をもっと読みたい方は、下記よりごらんください。
離乳食でシラスを進める際の注意点
離乳食でシラスを使う際の注意点があります。以下を参考にして進めてみてください。
小さなエビが混じっていないか確認しよう
離乳食用としてシラスを調理する際には、小さなエビが混ざっていないかよく確認してください。
シラスの中に、たまに小さなエビなどが混ざっていることがありますよね。しかし、エビはアレルギーの原因となる食材であり、食べられるのは離乳食完了期からとされているので、混ざっていたら除去するようにしましょう。
- 独立行政法人環境再生保全機構「ぜん息予防のためのよくわかる食物アレルギー対応ガイドブック2014」(https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/archives_24514.pdf,2022年6月30日最終閲覧)
おかゆや野菜に混ぜると食べさせやすい
離乳食でシラスを使うと、少し苦味を感じることから食べない子どもも少なくありません。もし食べない場合は、おかゆの中に混ぜ込んだり、野菜ペーストの中に加えたりすると食べやすいでしょう。
シラスの苦味はお湯やだし、スープではあまり薄まらないので、他の食材と一緒に食べさせると味がごまかせて、離乳食期の子どもでも食べやすい味になります。
与える量には気をつけよう
シラスは離乳食初期から食べさせられる、安心できる食材の一つ。ただし最初からたくさん食べさせるというのは危険。
離乳食期の子どもに初めての食材を食べさせるときは、ひとさじから始めて、様子を見ながら少しずつ量を増やしていくのが基本です。
生まれて初めての食材を食べるときに、食物アレルギーの反応が出ることも考えられます。また消化器官がまだ未発達な状態ですから、消化不良を起こしてしまう可能性も。1回の離乳食で食べさせる魚の量は、シラスを含めて次のとおりです。
- 離乳食初期:ひとさじ
- 離乳食中期:10~15g
- 離乳食後期:15g
- 離乳食完了期:15~20g
赤ちゃんの体にとって負担になることもあるので、慎重に食べさせるようにしてくださいね。
- 厚生労働省「離乳食ざっくりスケジュール」(https://www.mhlw.go.jp/content/000808867.pdf,2022年6月30日最終閲覧)
- 和光堂「離乳食の進め方の目安」(https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/meyasu.html,2022年6月30日最終閲覧)
先輩ママに学ぶシラスの食べさせ方
栄養価の高いシラスを「離乳食に使いたい」と思っても、中にはなかなか食べてくれないという子どももいます。独特の苦味が苦手だったり、パサパサとした食感で食べにくく感じたり…。
そこで、子どもの離乳食期を体験したママたちは、いったいどのようにシラスを食べさせていたのか見ていきましょう。皆さん子どもの気持ちを考えながら、さまざまな工夫をされていたようですよ。
好きな食材と混ぜて食べさせるのが基本
シラス単体を離乳食で初めて食べた子どもは、あまりおいしくなさそうな反応を示すことも。そこで先輩ママたちは、離乳食初期には「好きな食材やおかゆに混ぜ込む」という食べさせ方で乗り切ったそうです。
子どもが好きな食材の味の中に、シラスを混ぜこむという食べさせ方は栄養面でも食べ慣れさせるという面でも基本と言えるでしょう。
シラスだけでなく、他の食材でも活用できる方法ですね。
とろみをつけて飲み込みやすくする
シラスの味が苦手な子どもの場合は、他の食材と混ぜれば食べてくれるかもしれません。ただし、味ではなくシラスの食感が苦手という子どもなら、シラス単体にとろみをつけただけでも食べてくれることもありますよ。
小さな子どもは魚を飲み込みにくく感じるそうなので、シラス以外の魚も、とろみをつければ食べてくれるかもしれません。
「離乳食のシラスを食べない…」という場合は、とろみをつけて飲み込みやすくしたり、好きな食材の味に紛れ込ませたりするなど、食べさせ方を工夫してみましょう。
離乳食におすすめのしらすレシピ
しっかりとシラスを食べてもらうには、食べさせ方だけでなく調理法にもひと工夫を加えたいですよね。レシピをたくさんマスターすれば、栄養価の高いシラスをさまざまなところで使えるようになります。
それでは離乳食におすすめのシラスレシピについて、さらに先輩ママたちから学んでいきましょう。
シラス入りマッシュ
離乳食初期では「シラスをおかゆに混ぜる」という食べさせ方もありますが、少し工夫してジャガイモのマッシュに加えるのもおすすめですよ。
ペースト状にしたジャガイモに混ぜればのど通りが良くなり、食感が苦手な子どもでも食べやすくなるでしょう。
離乳食教室でもおすすめされているレシピなのですね。ジャガイモはシラスと同じく、初期から食べさせられる食材です。
ニンジンを加えればさらに栄養価が高まりますし、赤色が入って見た目にもおいしそうな離乳食になります。ジャガイモの代わりにカボチャを使っても食べやすく作れそうです。
- 福岡市保育会「離乳食おたすけBOOK」(http://www.f-hoikushikai.com/file/rinyuu.pdf,2022年5月13日最終閲覧)
シラス入り豆腐おやき
子どもの中には、シラスを加熱してすりつぶしたのが苦手という場合もあるようです。子どもにとっては慣れないシラスが生臭く感じるのかもしれませんね。
そこで、生臭さを消すために「豆腐おやき」の中に混ぜ込むというレシピもおすすめです。
おやきは離乳食初期・中期では食べさせられないでしょうが、後期になってもシラスが食べられないという子どもにはおすすめのレシピです。手づかみ食べもできますし、豆腐でふわふわの食感になるので食べやすいでしょう。
紹介したレシピは、カボチャの甘味でシラスの苦味が消されているのも食べやすい理由だと考えられます。離乳食初期・中期でも、カボチャペーストの中にしらすを入れると食べやすくなるのではないでしょうか。
シラス入り豆腐ハンバーグ
おやきとともに離乳食の手づかみ食べの練習で活躍するのがハンバーグ。一つ前に紹介した豆腐のおやきにササミを加えて作るとさらに栄養も満点です。
これらの材料をこねてそのままゆでると、鶏の肉団子にもなるので離乳食完了期ごろに試してみてくださいね。
こちらの先輩ママはパン粉を使っていますが、代わりに片栗粉を使えば食物アレルギーの不安も少なくなります。鶏ひき肉が食べられるようになるのは離乳食後期からなので離乳食中期ごろはササミを使うのがおすすめです。
- 福岡市保育会「離乳食おたすけBOOK」(http://www.f-hoikushikai.com/file/rinyuu.pdf,2022年5月13日最終閲覧)
シラスの和え物
シラスは和え物にすると調理の幅が広がりますよ。手軽に作れますし、離乳食の時期ごとに食べられる野菜を使えば味に変化もつけられるので、いろいろな組み合わせで作れる覚えておきたいレシピです。
離乳食初期や中期では潰した食材を混ぜたもの…という風になりそうですが、後期・完了期ごろであれば食材の大きさを少し大きくできるので、見た目にも和え物と呼べるような離乳食ができそうですね。
ホウレンソウとトマトの組み合わせは少し意外ですが、栄養たっぷりの和え物なのでぜひ試してみてくださいね。
離乳食でシラスを食べない!レシピや調理法を工夫してみて
離乳食用としてモグモグ期の中期や後期、初期まで活躍してくれるしらす。栄養価が高く優秀な食材で、やわらかく食べやすいものの、味や食感によって子どもがしらすを食べないケースも…。
しかし、市販のシラスでもブレンダーでペーストにしたり、レシピをアレンジしたりすれば抵抗なく食べてくれることもあります。冷凍保存をしておけばすぐに使えて便利な食材なので、ご紹介した内容を参考に、おいしい離乳食を作ってあげてくださいね。