子どもが赤ちゃん返りをする理由
子どもが赤ちゃん返りをする理由の一つとして、環境の変化による不安が知られています。
よく見られるのは、きょうだいの誕生がきっかけとなるケースです。また、それ以外にも親の就労や入園、あるいは友達関係や夫婦関係の変化など、子どもの置かれている環境が変わる時に見られることも。
つまり、慣れ親しんでいた環境が大きく変わることによって不安を感じると、それが赤ちゃん返りにつながるケースがあると考えられます。赤ちゃん返りは特別なことではなく、多くの子どもが経験しています。
赤ちゃん返り中の子どもとの向き合い方
ここからは、わが子に赤ちゃん返りが見られるときにおすすめしたい、親からの関わり方をお伝えします。
堂々とした態度で子どもに接すると◎
子どもが赤ちゃん返りをしていると「私のせいでこんなことになってしまった」などと自分を責める方がいます。子どもを思う気持ちからかもしれませんが、そうなると子どもはさらに不安を感じてしまいます。
子どもが安心できるように、ママやパパはどんと構えて「大丈夫だよ」という気持ちで接することができるとよいですね。
叱らず、要求に応えてあげる
これまでできていたことが赤ちゃん返りによってできなくなると、焦りや不安、ショックを感じる親もいます。その親の焦りや不安がイライラした態度として子どもに向かい、その結果ますます子どもが不安になる負のループにおちいることも。親にとっては少し大変ですが「この子は今不安なんだな」と受け止めてあげることが大切です。
子ども自身が「どんな自分も受け止めてもらえる」「ママやパパに愛されている」「自分は大切な存在なんだ」と実感できれば、子どもはもう赤ちゃんにならなくても済みます。そして、バネが縮んで大きく飛び跳ねるように、そこからぐんと成長します。
もちろん場合によりますが、この時期の甘えや要求には、できるだけ優しく応えてあげてよいと私は思っています。
赤ちゃん返りの期間には個人差がある
赤ちゃん返りは、たとえば1か月程度の短期間で終わる子もいれば、長期間続く子もいて、終わるまでの期間には個人差があります。なぜなら不安の解消にかかる時間は一人ひとり異なるからです。
一方、不安を解消し安心感をもたらすことで、赤ちゃん返りがおさまっていくことは共通しています。焦らず、無理をしない範囲で、子どもの要求に応えてあげるとよいでしょう。
ただ、もしあまりにも長く続くようでしたら、親が想像している不安が原因ではなかったり、不安以外の原因があったりするかもしれません。子どもに合った対応を見つけるために専門家に相談するのもよいと思います。
赤ちゃん返りの不安は抱え込まないで
赤ちゃん返りの対応についてお伝えしました。子育てをしていると思いもよらない子どもの行動や様子の変化に不安を感じることもあるかと思います。そんなときはぜひ一人で抱え込まず、周りの人や専門家に相談してみてくださいね。