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きょうだい児・こっちゃんの葛藤
当時小学2年生のこっちゃんは、自分の気持ちを一枚のメモ紙に書きました。
「ママは、こっちゃんのこときらいだ」
この一言が全てを物語っています。 ※1
みっちゃんママは、自閉スペクトラム症と重度知的障害のある兄・みっちゃんと妹・こっちゃんに対し、平等に愛情を注いでいるつもりでした。しかし2人が成長すると、こっちゃんは心の葛藤をいだきます。そして書いたのがこのメモでした。
ママは無意識に、みっちゃんのことを優先して見ていたことに気づかなかったのです。
みっちゃんがパニックを起こしたときは、こっちゃんに話しかけられても聞いてあげる余裕がなく、気をつかわせてしまったことがあったと言います。
こっちゃんは言います。
ママに気つかって疲れる。
と ※2
みっちゃんママはこの言葉を言われたあとに子育てを振り返り、こっちゃんは無反応なママを元気づけようとたくさんのことをしてくれていた、かわいそうなことをしてしまったと、初めて気づいたといいます。
どんな子育ても大変ですが、お兄ちゃんに障害がある状態での育児はなかなか当事者でない人が想像できるような苦労ではないでしょう。その中で妹の心の葛藤に気づき、振り返ることができたママはすてきです。
こっちゃんとの時間も大切にしているみっちゃんママ
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こっちゃんは10歳になり、みっちゃんのママは、妹・こっちゃんとの時間もとても大切にしています。
今しか無い一緒に出来る事を
少しの空いた時間に娘としたいのです。 ※3
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こっちゃんの幸せそうな笑顔から、ママからたくさんの愛情をそそがれていることがうかがえます。
このぬいぐるみが着ている服は、みっちゃんがデイサービスに行っている間に、ママとこっちゃんが一緒に作ったもの。こうした時間を一緒に過ごすことで、こっちゃんはママからの愛情をしっかり受け取れているのでしょうね。
きょうだい児同士のつながりも
こっちゃんには、同じく障害のあるきょうだいを持つ「きょうだい児」のつながりもあり、自宅に友だちが遊びにくることもあるそう。
こっちゃん自身も、同じ立場で会話ができるきょうだい児とのつながりが大切なようです。
きょうだい児じゃない友達と、きょうだい児(きょうだいに障害児がいる)と家に呼ぶのは、何か違いはある?
こっちゃんは、やっぱりきょうだい児の方がいいかな?説明しなくてもわかってるから。
と言いました。 ※4
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心も体も成長し、ママとの会話の内容もどんどん大人びていくこっちゃん。自分のことも大切に、これからも楽しく過ごしてほしいですね。
子どもの思いに気づき、向き合う大切さ
きょうだい児でもそうでなくても、子どもがさみしい思いをしているとき、その気持ちに気づけるかどうかが大切だと感じさせられるエピソードでした。
子どもの様子に変化を感じたらそのままにせず、子どものメッセージにどんな背景があるのかを想像できるとよいですね。親からの愛情や思いが伝わっていないなら、伝え方を変えるなどの工夫も必要になるかもしれません。
みっちゃんママのブログは、親としての子どもとの向き合い方を見直したくなる投稿がたくさん。子育てのヒントが見つかるかもしれませんよ。