ペッサリーは、子宮の入口にゴム製のキャップを装着して、精子が入らないようにする方法です。医師に相談した上で、自分に合ったサイズのペッサリーを選び、性交渉の前に自分で装着します。
避妊率は約80%と言われていますが、自分で装着するため、正しく付けられないと避妊率は下がってしまいます。この方法は、現在ほとんど用いられていません。
IUD(子宮内避妊具)
IUDは、プラスチックや金属でできた小さな器具を子宮内に入れ、受精卵が着床しないようにする方法です。一度装着をすると3~5年間は手間なく使用し続けることができますが、年1回は検診を受ける必要があります。
避妊率は約99%以上と言われていますが、人によっては不正出血や過多月経が生じる可能性もあり、位置がずれるリスクもあります。ホルモン付加タイプの子宮内避妊具は、1度挿入すると5年間有効で、月経量が減ったり月経痛が軽くなったりするため、治療の目的とかねて使用することも可能です。
殺精子剤
殺精子剤は、膣の中に精子を殺す薬品を入れて避妊する方法です。ゼリーやフィルム、錠剤などがあり、いずれも性交渉の前に膣に挿入します。
効果が表れるまでに5分~10分程度かかり、効果が持続する時間が約20分と短いため、その時間内で射精が行われなければ避妊効果はありません。
正しく使用した場合の避妊率は約75%と言われていますが、現在はほとんど用いられていない方法です。
- 中野史朗レディースクリニック「やさしい医学講座 Q&A|17.いろいろな避妊法」(http://www.clinica.jp/?post_type=medical&p=257,2017年8月24日最終閲覧)
- 金山レディースクリニック「女性の体と病気について」(http://klc.ne.jp/womens_disease/menu03.html,2017年8月24日最終閲覧)
避妊のためには、コンドームと他の避妊具の併用を
コンドームは、性感染症の予防に効果がある一方で、避妊の効果は100%ではありません。さらに、男性に協力してもらわなければ成立しない避妊方法です。
妊娠を望まない場合は、男性任せではなく、女性が自分の意思で避妊できるピルや子宮内避妊具などの確実な避妊方法を選択することが重要です。
ピルやその他の避妊方法に疑問や不安がある場合は、婦人科を受診して相談してみてくださいね。










