外の音が聞こえるようになる
味覚、臭覚、聴覚、視覚、触角の五感がより発達していきます。この時期は聴覚の発達が著しく、今まで以上に聞こえる範囲が広くなってきます。
おなかの外の音が聞こえるようになるため、大きな音に反応して動き出すことがあるかもしれません。
睡眠リズムが安定してくる
妊娠21週目になると、胎児は約20~30分おきに睡眠と活動を交互に行い、寝たり起きたりを繰り返すようになります。胎動のサイクルで、胎児が活動する時間がわかることもあります。
胎動を感じるときは、おなかをなでたり、話しかけたりしてコミュニケーションを取ってみましょう。胎児は外の音が聞こえ始めるため、呼びかけに反応してくれるかもしれません。
胎児とのふれあいは、母体のリラックスにもつながるため、楽しみながら行ってくださいね。
体型が新生児に近づく
妊娠20週目になると、身長や体重はまだ小さいものの胎児の体型は新生児に近い状態にまで成長します。目は閉じていますが、鼻や唇が形成され、見た目は新生児そのものです。
呼吸器も発達し、羊水を飲み込んで肺にためてから吐きだす呼吸の練習をします。
- 荻田和秀(監)「らくらくあんしん妊娠・出産」P80.86-87(学研プラス,2017年)
- 冬城産婦人科医院「胎動について」(http://www.fuyukilc.or.jp/column/胎動について/,2018年9月13日最終閲覧)
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P54-55(朝日新聞出版,2016年)
- A.Christine Harris(著) 竹内正人(監)「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」P98-101(永岡書店,2006年)
- 日本産科婦人科学会「胎児計測と胎児発育曲線について」(http://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_hatsuiku_kyokusen.pdf,2018年9月13日最終閲覧)
妊娠20週目の過ごし方と注意点
妊娠20週目になると、体調や気分が落ち着いて過ごしやすくなってきたという人もいるはずです。体調がよければ、マタニティスイミングやマタニティヨガなど、妊娠中にできる運動に挑戦するとよいでしょう。
しかし、安定期であっても体の疲れや腰痛、口腔内に歯周病を誘発する細菌が増えることで歯茎の出血が起こるなど妊婦特有のトラブルが生じやすいときでもあります。体調に変化があった場合は無理をせずゆっくりと過ごせるとよいですね。
歯科健診を受ける
妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの分泌によって、歯周病やむし歯の原因となる菌が増殖しやすくなります。気になる症状がなくても妊娠中期の間に一度歯科健診を受けておきましょう。
歯周病やむし歯があるまま出産を迎えると、胎児が細菌感染する可能性もあるため、できるだけ早めに治療をすることが大切です。
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病に注意する
妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病は、妊娠中期頃から発症する妊婦特有の病気で、ホルモンバランスや体の変化、急激な体重増加によって起こります。
発症を防ぐためにも、以下のような点に気をつけながら過ごしましょう。
- 規則正しい生活を送る
- 体重管理をする
- ストレスをためない
- 適度な運動をする










