妊娠初期
妊娠初期とは、妊娠4ヶ月目まで(妊娠0~15週)のことを言います。妊娠初期は生理が止まったり、妊娠の兆候を感じ始めたりして、「もしかして妊娠したかも?」と気づく人がいる時期です。
妊娠初期の終わりごろには、つわりが落ち着いて少し楽になる人が多く、下腹部の膨らみを感じる人も出てきます。
妊娠2ヶ月(4~7週)
- 身長:約3~12mm
- 体重:約1~4g
妊娠が成立し、体のだるさや眠気といった妊娠の兆候が表れます。赤ちゃんの心臓や肺の形成が始まる時期で、6週ごろに超音波検査で心拍が確認できるようになります。
妊娠3ヶ月(8~11週)
- 身長:約18~60mm
- 体重:約5~12g
赤ちゃんは人間らしい顔つきになり、頭と胴体の区別もはっきりしてきます。内臓ができあがるのもこの時期です。超音波検査で胎児の頭殿長を計測し、出産予定日を確認します。10週以降は、超音波検査で赤ちゃんが手足を動かす様子をみることができるでしょう。
妊娠4ヶ月(12~15週)
- 身長:約15cm
- 体重:約120g
13週以降は、経膣超音波では見えにくい大きさになるため、経腹超音波に移行します。15週ごろには、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が完成し、内臓の形態がほぼ完成します。
妊娠中期
妊娠中期とは、妊娠5~7ヶ月(妊娠16~27週)のことを言います。胎動を感じ始め、おなかに赤ちゃんがいることを実感できるようになります。また、おなかとおっぱいが大きくなってきて、外見でも妊娠していることがわかるようになるでしょう。
子宮が大きくなってくることで、胃や肺が圧迫され、動悸や息切れが生じることがあります。
妊娠5ヶ月(16~19週)
- 身長:約25~26cm
- 体重:約300g
妊娠18週ごろから、赤ちゃんが動く様子を胎動として感じ始める人が出てくるでしょう。胎動を感じ始める時期には個人差が大きいため、この時期に感じなくても焦る必要はありませんよ。運がよければ、超音波検査によって赤ちゃんの性別が確認できる時期です。
妊娠6ヶ月(20~23週)
- 身長:約25~30cm
- 体重:約350~650g
赤ちゃんの筋肉や骨格がますます発達し、動きが活発になってくる時期です。そのため、この時期になるとほとんどのママが胎動を感じるようになります。
赤ちゃんの聴覚がほぼ完成するため、外界の音に反応するようになります。積極的に話しかけてあげましょう。
妊娠7ヶ月(24~27週)
- 身長:約30~35cm
- 体重:約1,000g
この時期になると目鼻立ちがはっきりしてきて、まぶたができることから目を開くことができるようになります。26週ごろには肺の構造が完成しますが、呼吸できる機能が完成するのはもっと先です。
妊娠後期
妊娠後期は、妊娠8~10ヶ月(妊娠28~39週)のことをいいます。いよいよ出産が近づいてくるので、ママはドキドキですよね。おなかが頻繁に張るようになってくる時期で、夜中に何度も目覚めるようになるでしょう。
ママはいつ入院になっても対応できるように、そろそろ入院準備をしておきましょう。おなかの赤ちゃんも、無事に生まれてこられるようにさまざまな準備をしていますよ。
妊娠8ヶ月(28~31週)
- 身長:約40cm
- 体重:約1,500~1,800g
赤ちゃんに皮下脂肪がつくため、ふっくらした丸みをおびた赤ちゃんらしい体型になってくる時期です。網膜が完成するため、明るさを感じとることができるようになります。
妊娠9ヶ月(32~35週)
- 身長:約45cm
- 体重:約2,000~2,500g
妊娠34週ごろには赤ちゃんの肺が完成するため、この時期に生まれてしまってもNICUによる管理なしでも大丈夫な可能性が高くなってくる時期です。この時期の赤ちゃんは、睡眠と覚醒を20分おきに繰り返すようになります。
妊娠10ヶ月(36~39週)
- 身長:約50cm
- 体重:約3,000g
この時期には、全ての器官が完成します。赤ちゃんは、産まれるために頭を下にした頭位に落ち着くことが多いようですが、頭が上の逆子のままの赤ちゃんもいます。
たった10ヶ月、されど10ヶ月
そう何度も味わえない妊婦期間。みるみる大きくなっていくおなかはまさに神秘そのものです。たった10ヶ月の貴重な期間を大切に過ごし、元気な赤ちゃんを笑顔で迎えてあげましょう。
記事内でご紹介した身長や体重、赤ちゃんの成長には個人差があり、医師から指摘がなければ問題ありません。赤ちゃんの成長が気になる気持ちはよくわかりますが、心配しすぎないようにしてくださいね。
特に、初めての妊娠ではいろいろな心配があるかと思いますが、ストレスをなるべく感じずに過ごしたいものですね。
- 母子衛生研究会「妊娠月別 胎児の様子とママのからだ」(http://www.mcfh.or.jp/jouhou/taiji/index.html,2017年8月31日最終閲覧)
- ドクター ウイリアム・シアーズほか「新編 シアーズ博士夫妻のマタニティブック」102、138、152、165、185、205、228、257、288、302(主婦の友社,2014)
- 日本産科婦人科学会(監)「Baby+ お医者さんがつくった妊娠・出産の本」25(リクルートホールディングス,2015)
- 井上裕美(監)他「病気がみえる vol.10産科」6-11(メディックメディア,2015)