排卵誘発剤とは
月経不順や無月経など、排卵障害が原因で起こる不妊に使われる薬です。また、排卵されている場合でも、人工授精や体外受精の際に妊娠率を向上させる目的で使用されることもあります。
不妊が疑われた場合、自然な排卵がある場合は、まずタイミング療法がとられます。それを3~6ヶ月程度続け、それでも妊娠に至らなかった場合に排卵誘発剤を使用します。
排卵誘発剤には経口薬と注射薬とがありますが、それぞれ目的により使い方が異なります。経口薬には、「クロミッド」や「セキソビット」といった種類があります。
本来、排卵のない人に対して使用しますが、正常に排卵している人に対しても、妊娠の行為率を上げるという効果が期待できます。
- 銀座こうのとりレディースクリニック「一般不妊治療」(http://ginzakounotori.com/contents/ippan/,2018年1月12日最終閲覧)
- レディースクリニック北浜「タイミング療法について」(http://www.lc-kitahama.jp/treatment/timing.html,2018年1月12日最終閲覧)
- 三軒茶屋ウィメンズクリニック「不妊症の治療方法」(http://www.sangenjaya-wcl.com/guide/infertility_7.html,2018年1月12日最終閲覧)
- 茅場町いとう医院「排卵誘発、黄体維持(クロミフェン療法・ゴナドトロピン療法)」(http://www.kayabacho-itoiin.jp/infertility/cure/woman/stimulus2,2018年1月12日最終閲覧)
排卵誘発剤の種類
排卵誘発剤として代表的なものに、セキソビットとクロミッドが挙げられます。どちらも排卵を促すための経口薬ですが、強さやリスクに違いがあります。
セキソビット
セキソビットは、シクロフェニルと呼ばれる成分を含む排卵誘発剤です。月経周期の3日目もしくは5日目から、1日4~6錠を5~10日間服用します。
服用後、頭痛やめまい、卵巣過剰刺激症候群などの副作用が出ることがありますが、クロミッドと比べると頻度は低く、多胎妊娠が起こることも稀であるといわれています。そのため、クロミッドで副作用が出た場合にセキソビットに切り替わることがあるようです。
クロミッド
クロミッドは、脳下垂体に働きかけることで、卵巣内の卵を発育させ排卵を促すお薬です。同じ成分の薬に、「クロミフェン」というものもあります。
クロミッドは、通常月経周期の5日目から、1日1~2錠を5日間服用します。不妊治療ではよく使用される効果の高い薬ですが、その反面セキソビットに比べて副作用が出やすいのが特徴です。
副作用としては、頸管粘液の量に影響を及ぼすことが挙げられます。さらに、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を引き起こすことや、卵巣を過剰に刺激した結果、多胎妊娠となる可能性があります。
- ASKAレディースクリニック「排卵誘発法について」(http://aska-cl.com/sterility/ovulation-inducer.html,2018年1月12日最終閲覧)
- 虹クリニック「一般治療」(http://www.ogikubo-ivf.jp/treatment/general_treatment.html,2018年1月12日最終閲覧)
- はらメディカルクリニック「排卵誘発方法について」(https://www.haramedical.or.jp/content/vitro/000085-2,2018年1月12日最終閲覧)
- 三軒茶屋ウィメンズクリニック「不妊症の治療方法」(http://www.sangenjaya-wcl.com/guide/infertility_7.html,2018年1月12日最終閲覧)
- 茅場町いとう医院「クロミフェン療法」(http://www.kayabacho-itoiin.jp/medical/it/stimulus/clomiphene,2018年1月12日最終閲覧)
- おおくま産婦人科「一般不妊治療」(http://www.ookuma-ladiesclinic.com/funin1.html,2018年1月12日最終閲覧)
- 木場公園クリニック「不妊治療について」(http://kiba-park.jp/infertility04s/details4-1/,2018年1月16日最終閲覧)
- 京野アートクリニック高輪「女性不妊について」(http://ivf-kyono.com/medical/womensfactor.html,2018年1月16日最終閲覧)
- レディースクリニック北浜「タイミング療法について」(http://www.lc-kitahama.jp/treatment/timing.html,2018年1月16日最終閲覧)
- あすか製薬「排卵誘発剤セキソビット錠100mg」(http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00057517.pdf,2018年1月16日最終閲覧)
- 順天堂大学医学部附属静岡病院「多胎妊娠」(http://www.hosp-shizuoka.juntendo.ac.jp/column/stork_club/2010_new_year_01.html,2018年1月16日最終閲覧)
- 和歌山県立医科大学産科婦人科「多胎妊娠」(http://www.wakayama-med.ac.jp/med/sanfujinka/contents/sanka/tataininshin.php,2018年1月16日最終閲覧)
排卵誘発剤を使用して妊娠した方の体験談
「セキソビット」や「クロミッド」を使って妊娠できた方の体験談をご紹介します。同じような薬でも、効果の出方にはばらつきがあるようです。
セキソビットで妊娠しました!
私はクロミッドでは効きすぎて卵がたくさん育つ、腹痛が起きるなど副作用があり、セキソビットの方が合っていました。
副作用も特に感じることもなく、頸管粘液が減ることもなく、効くのであればセキソビットを使用するのがいいと思います。
薬の他に、運動と食事管理が有効でしたよ。
クロミッドからセキソビットに切り替えて妊娠した方がいます。クロミッドに使用で、子宮内膜が薄くなるなどの副作用もあるようです。治療方法や薬を選択するタイミングなども大切なようですね。
クロミッドで妊娠しました!
初めてクロミッドを服用した後に、陽性反応が出たという方がいます。クロミッドを服用すると多胎妊娠の可能性があるため、病院で確認できるまでは不安になってしまう方はいるかと思いますが、一方で双子を妊娠してうれしいという方も。
人によって事情は異なりますので、多胎妊娠はできるだけ避けたい、という方もいるでしょう。そういった場合には、医師とよく相談して使用する薬を選ぶ必要があるかもしれませんね。
かわいい赤ちゃんを迎えるために
セキソビットとクロミッド、それぞれにメリット・デメリットはあります。治療をする際は、薬について十分に理解する必要があります。薬が自分に合っているかどうかがを見極めることが大切ですね。
服用している薬が合わない、効果が見られないなど不安に感じている場合は、医師とよく相談して薬の変更や治療のステップアップを検討してみるのもよいでしょう。無理なく、治療を進めていけるとよいですね。