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監修:清水なほみ

【医療監修】プレマリンとは?不妊治療での効果や服用の方法、副作用

不妊治療で使われることがあるプレマリンという薬をご存知ですか?卵胞が育ちにくい方や、排卵しにくい方の治療に使用する薬です。状況によってはクロミッドやルトラールといった薬との併用をする場合がありますが、服用の際にはさまざまな副作用もあります。プレマリンの効果と服用方法、副作用についてご紹介します。

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プレマリンとは?

プレマリンとは、卵巣機能が低下している場合に卵胞ホルモン(エストロゲン)を補うためのホルモン剤です。結合性エストロゲン製剤とも呼ばれ、ホルモン補充療法が有効とされる、不妊治療や生理不順、更年期障害の治療の際に使われます。

プレマリンは月経中に内服するタイプの薬で、年齢や症状によって服用する量が異なります。ホルモン量が少ないため通常量の使用では大きな副作用のリスクはあまりありませんが、使用の際は医師の指示通りに服用することが重要です。

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クロミッド、ルトラールと併用することも

薬 PIXTA

卵胞ホルモンを補うために使うプレマリンですが、不妊治療を行う過程で排卵誘発剤のクロミッドやルトラールといった薬剤を併用することがあります。

それぞれの薬剤の持つ特性を知っておくと治療の際も少し不安が取りのぞけるかもしれません。

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クロミッドとの併用

卵胞を育て排卵を促す薬にクロミッドがあります。プレマリンとクロミッドを併用することで、プレマリンがクロミッドのデメリットを補い、受精卵の着床の手助けをします。

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ルトラールとの併用

ルトラールは黄体ホルモン(プロゲステロン)を補う薬です。黄体ホルモンは排卵後に基礎体温を上げ、子宮内膜に厚みを持たせ、妊娠を維持させる働きがあります。

卵胞ホルモンの不足を補うプレマリンと黄体ホルモンを補うルトラールを併用することで、妊娠継続の可能性を高めてくれます。

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プレマリンの服用方法

悩む女性 PIXTA

プレマリンは通常の場合、1日0.625~1.25mgが服用目安です。しかし個人の状態によって服用量は前後しますので、医師の指示に従って服用しましょう。

また、肝障害がある場合や、子宮内膜症、子宮筋腫などの持病を持っている場合などは、症状の悪化につながる可能性があるため、服用する際には注意が必要です。持病を持っている方や気になる症状がある方は、診察の際に薬について詳しく聞いてみるとよいでしょう。

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プレマリンの副作用

症状 PIXTA

プレマリンは卵胞ホルモンの機能を補うために役立つ薬です。しかし服用に際してはさまざまな副作用があります。

  • 腹痛
  • 吐き気
  • 乳房の張り
  • 発疹
  • めまい
  • 肝機能障害
  • 血栓症

プレマリンなどのホルモン剤には血液を固まりやすくする作用があり、血管に血液のかたまりができる血栓症を発症することがあります。プレマリンの服用中に下肢の痛みやむくみ、息切れ、めまいなどの症状が出た場合はすぐに病院を受診してください。

また、長期的な服用は肝機能障害を起こしたり、乳がんなどの婦人科系の疾患を引き起こしたりする可能性があります。事前に服用の目的などを確認するとともに、医師の指示に従い服用しましょう。

プレマリンを服用すると太る?

卵胞ホルモン(エストロゲン)が増加すると、体内でナトリウムや体液を蓄積しようと働きます。そのため体がむくんだり、体重が増えたりすることがあります。

気になった場合は、自己判断で服用を中止せずに医師に相談してみるとよいでしょう。

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医師の指示のもと正しく服用しましょう

診察 PIXTA

プレマリンは卵胞ホルモンの分泌量の不足を補い、ホルモンバランスを整えてくれる効果があります。ただし服用する上でさまざまな副作用もあります。気になる症状が出た場合は、自己判断しないようにしましょう。

治療をする中で、クロミッドやルトラールなど他の薬との併用をすることがあるかもしれません。それぞれの薬の特性や副作用など、ささいなことでも医師に相談できるようにしておくとよいでしょう。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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