粉ミルクは何でできているの?
粉ミルクの原料は牛乳で、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなどの成分が含まれています。牛乳に含まれているタンパク質のカゼインやミネラルといった成分は、乳児の消化機能に負担をかけてしまうため、できるだけ母乳に近づけるように成分の配合割合が調整されています。
販売しているメーカーによって成分や味に多少の差がありますが、どの粉ミルクがよいか迷ってしまった場合は、いくつかの粉ミルクを試した上で、赤ちゃんに合った粉ミルクを選ぶとよいかもしれません。
粉ミルクは、特別用途食品の「乳児用調製粉乳」に分類されています。特別用途食品について消費者庁は以下のように定義しています。
○乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、えん下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用
途について表示を行うもの(特別用途表示)。
○特別用途食品として食品を販売するには、その表示について消費者庁長官の許可を受けなければならない
(健康増進法第26条第1項)。
○表示の許可に当たっては、規格又は要件への適合性を審査し、許可。 ※1
粉ミルクは、乳児の発育に影響がある食品として適切に使用する必要があることから、許可を得たメーカーの製品には消費者庁のマークがついています。
- 和光堂「レ―ベンスミルクはいはい」和光堂(http://www.wakodo.co.jp/product/milk/product/haihai.html,2019年6月24日最終閲覧)
- 日本乳業協会「乳と乳製品のQ&A」(https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_029_444/,2022年12月27日最終閲覧)
- 消費者庁「特別用途食品とは」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/other/review_meeting_011/pdf/review_meeting_011_180516_0006.pdf,2019年7月1日最終閲覧)
粉ミルクを使っていた方の体験談
成分を母乳に近づけて作られている粉ミルク。母乳とミルクを併用している混合育児の人も、完全ミルク育児の人も、粉ミルクは基本的に赤ちゃんに毎日与えるものですよね。実際に粉ミルクを使っていた方はどのような部分に魅力を感じたのか、妊娠・出産・子育てアプリの「ママリ」に寄せられた体験談をご紹介します。
飲んでいる量がわかる!
粉ミルクは一回で飲ませる量や間隔が決まっているため、赤ちゃんがどれくらいの量を飲んだのかわからなくて不安ということがありません。量を確認しながら飲ませられるのはありがたいですね。
腹持ちがよい!
森永のはぐくみを使ってますが、娘は腹持ちが良いです。
あまりにもミルクの時間があくので小児科の先生に相談したら低燃費なんだね!!家計に優しいと前向きなお言葉を頂きましたが、私的にはもう少し早めに燃費して欲しいと思います。
娘自体が完全にお腹が空かないと飲まないのもあるかと思いますが、腹持ちが良いです。
すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありませんが、粉ミルクは母乳よりも腹持ちがよく赤ちゃんがよく寝てくれるという話を聞いたことがある方もいるかと思います。
個人差はありますが、一度粉ミルクを飲んだら次の授乳までの時間があきすぎてしまうということもあるようです。一度に飲ませる量や飲ませる時間が決まっているからこそ、できるだけ等間隔で飲ませてあげたいですよね。
粉ミルクであれば子供を預けることができる
粉ミルクを使っての育児は、誰でも授乳できる点が大きなメリットです。たまには家族に粉ミルクで授乳をお願いして、可能であれば息抜きをしてみてはいかがでしょうか。
外出時は哺乳瓶やお湯の持ち歩きが大変
車で旅行するのであれば缶ごとミルク持っていった事もあります。
車の中で調乳してました。
新幹線で実家に帰った時は大量のスティックミルクに洗うためのブラシを持ってトランク片手に抱っこしてリュックしょって…
一日外出の時は哺乳瓶3本とか持って行ってましたー(^^;
リュックが一番楽でした(重いは重いですが)
あとはベビーカーに荷物乗せたり…
参考にならずですが…「ミルク終わるまで!」と心に思いながら持ってましたねー(^^;
粉ミルク育児の場合、外出時には粉ミルクや哺乳瓶、場合によっては調乳用のお湯を持参する必要があります。
赤ちゃんを抱っこして荷物量も多いとなると移動が大変ですよね。ショッピングモールなど商業施設は、調乳用のウォーターサーバーが設置されているところもあるため、外出時はうまく活用できるとよいですね。
粉ミルクを価格で選ぶならこれ!
毎日粉ミルクを飲ませる場合は、赤ちゃんの成長とともに粉ミルクの消費量が増えて出費がかさむ、と悩む方がいるかと思います。粉ミルクには成分規格が定められているため、どのメーカーの商品も大幅な違いはありません。それであればできるだけ安いものを!と思う方におすすめの粉ミルクをご紹介します。
雪印「メグミルク ぴゅあ 820g」
雪印メグミルクぴゅあは、長い間行われてきた母乳研究に基づいて開発された商品です。粉ミルクに含まれているタンパク質や脂質、ビタミンなどのバランスを調整し、母乳に含まれているDHAも配合されています。
スティックタイプもあるため、お出かけの際もバッグに入れておくと便利ですね。缶タイプと一緒に購入しておくとよいでしょう。
口コミ
最初は産院がおすすめしていた
ミルクを1年くらい飲ませて
いましたが、成分表示などを
見てそこまで変わらないかな?
と思ったので値段が500円くらい
安いものに変えました!
今は値段重視でぴゅあ・たっち
を飲ませています(^Д^)
価格の安さに注目しているママが多いですね!特にこだわりなく、なるべく出費を抑えたいなら、雪印ぴゅあはお勧めです。
和光堂「レーベンスミルク はいはい 810g」
甘さ控えめで大人がなめるとあまりおいしくは感じられませんが、できるだけ母乳に近づけて作られています。溶けやすいよう作られているため、哺乳瓶の底に粉ミルクがたまることなく調乳時の負担が少ないでしょう。
また、作ったときの泡立ちが少ない点が特徴で、赤ちゃんが飲みやすいように作られています。缶タイプの他、スティックタイプも販売されているため、外出時や夜間の授乳も便利です。比較的安価な点も魅力的ですね。
口コミ
完ミだったので安さ重視で購入してました😌
はいはいは日本で初の粉ミルクで歴史も長いので安心かなとも思い🤔
病院からはどれも大して変わらないからそこまできにしなくていいと教えてもらいました😊
和光堂のはいはいは、他の商品と比べてると安価で購入しやすいということで、赤ちゃんが生まれてからずっと使用しているいという方もいるようです。
母乳と粉ミルクの混合育児やミルク育児の場合は、毎月の粉ミルク代も必要となるため安め商品があるのはありがたいですね。
こだわって選びたいならこれ!
価格も大事だけれど、赤ちゃんが飲むものだからこだわって選びたい!そんな方に人気の粉ミルクをご紹介します。
ビーンスターク「すこやかM1 800g」
ビーンスターク すこやかM1は、リボ酸、オリゴ糖、シアル酸といった母乳に含まれる成分が配合されていて、赤ちゃんの健やかな発達のために半世紀以上研究されてきたミルクです。
缶タイプから、お出かけに便利なスティックタイプ、スティックタイプよりもさらに小さめなミニスティックが販売されています。ミニスティックは、母乳の後にミルクを少し足したいというときの重宝しそうです。用途によって使い分けできるのはうれしいですね。
口コミ
産院で使っていた使っていたミルクを、退院後も自宅で使用している方が多いようです。赤ちゃんがよく飲んでくれるのであれば、継続的に使いたいですよね。
アイクレオ「アイクレオのバランスミルク 800g」
「母乳に近い味・色・香り」とうたっているように、配合されている成分の一つ一つが母乳に近く、赤ちゃんの体に優しい粉ミルクです。
ミルク中のミネラル量は母乳とほぼ同等で、赤ちゃんに負担がかかりません。母乳に似た甘さが再現されており、赤ちゃんも戸惑うことなく飲めるでしょう。
口コミ
周りの方に勧められて使っているという方が多いようです。値段は高めですが、安くなるときに買っておくとよさそうです。
粉ミルクを使いやすさで選ぶならこれ!
産後で疲れていたり、お仕事が忙しかったり、ミルク作りに不慣れなパパや祖父母に作ってほしかったりで、やっぱり使いやすいミルクがよい!というママに人気のミルクをご紹介します。
明治「ほほえみ らくらくキューブ 特大箱(27g×48袋)」
明治のほほえみは、缶入りのタイプが販売されていますが、こちらは固形で持ち運びが便利なキューブタイプになっている粉ミルクです。
一つのキューブで40mlのミルクを作ることができますが、キューブを半分に割って20ml分のミルクを作ることも可能です。
私の場合、子供が生まれたばかりの頃は一度に20ml~40ml程度しか飲みませんでした。そのため、小分け包装になっていて必要なときに必要な量だけ使えてるミルクはとても重宝しました。この商品は、生後0か月~1歳頃まで使用可能です。
口コミ
混合なので粉ミルクだとすぐダメになってしまうので、キューブに変更しました✨
値段は確かに割高だけど、周りも汚れたりしないし楽ですよね😊💕
産院でもキューブタイプでした(^_^)
やはりみなさん便利な点に注目されているようですね。長期保存も可能ですし、お出かけ用に一箱買っておいてもよいかもしれません。
森永 「はぐくみ」 大缶(800g)
森永から販売されている「はぐくみ」は、栄養バランスや成分が母乳に近いことが特徴です。DHAやアラキドン酸、ラクトフェリン、オリゴ糖、ルテインなどの栄養素が配合されていて、赤ちゃんの成長をサポートしてくれるのが魅力ですよ。
森永乳業では全般的に、母乳に含まれるたんぱく質であり、感染防御に役立つ「ラクトフェリン」を重視していて、腸内環境を整えるビフィズス菌も同時配合。
- JSTAGE「ラクトフェリン」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk/53/3/53_3_193/_pdf/-char/ja,2022年12月27日最終閲覧)
- JSTAGE「ビフィズス菌による感染防御と免疫調節作用」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/milk/55/4/55_243/_pdf/-char/ja,2022年12月27日最終閲覧)
口コミ
はぐくみには「エコらくパック」という詰め替え用が販売されているので、「粉ミルクの缶がゴミになる…」と悩んでいるママにもおすすめ。先輩ママたちの中にも、それが理由で選んでいる人もいましたよ。
アレルギーが不安な方にはこれ!
赤ちゃんのための粉ミルクですが、実はアレルギーの原因になることも…。そんな粉ミルクを原因とするアレルギーが不安というママには、次の商品がおすすめですよ。
森永「e赤ちゃん 大缶」
森永乳業から販売されている「e赤ちゃん 大缶」は、たんぱく質をすべてペプチドとして配合。そのペプチドの製造において、アレルギー分野において画期的とのことで、平成22年には文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞しました。
第97回日本小児科学会では全国の大学から、ミルクアレルギーの原因になりにくい粉ミルクとして認められた実績を持ちます。アレルギーが不安なら、まずは「e赤ちゃん 大缶」から試してみてくださいね。
- 新生児-乳幼児アレルギー疾患研究会「アレルギーの起こる機序」(http://nrichd.ncchd.go.jp/imal/FPIES/icho/kiyo.html,2022年12月27日最終閲覧)
口コミ
「e赤ちゃん 大缶」はミルクアレルギーの不安が少ないだけでなく、先輩ママからの声を聞くと溶けやすさでも定評がありました。毎日使うものですから、さっと溶けるのはうれしいですね。
粉ミルクの選び方のポイント
それでは最後に、粉ミルクの選び方についてポイントを見ていきましょう。
- 使用頻度にあわせてタイプを選ぶ
- ふたが開けやすいもの
- 調乳しやすいもの
- ワンステップ調乳が便利
粉ミルクは使用頻度にあわせて缶・詰め替えの中から選ぶのが基本。ふたが開けやすく調乳しやすいものであれば、赤ちゃんを抱っこしながらでも作れるでしょう。
またお湯を後から入れるワンステップ調乳であれば、何杯入れたかわからなくなっても最初からやり直せるので便利ですよ。
おすすめの粉ミルクは種類豊富です
粉ミルクには価格が安い人気のものから、アレルギーに対応したもの、成分や栄養分にこだわりがあるもの…と、さまざまな種類があるのですね。紹介した粉ミルクの選び方のポイントを踏まえながら、人気のおすすめ粉ミルクから選んでいただければきっと納得の行く粉ミルクを購入できるはずですよ。
もちろん母乳で育てるのも良いですが、飲んでいる量がわかりやすかったり、子どもを預けることができたりと、粉ミルクを活用することにもメリットがあります。上手に活用して、赤ちゃんの健康とママの育児のやりやすさを両立させてくださいね。
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