この記事をまとめたダイジェスト
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赤ちゃんに与えるミルクの量、どう考えればよい?
粉ミルクのパッケージに表示してある分量通りに作ったのにミルクをいつも残す、あるいはもっと欲しがって泣く。こんなことはありませんか。もしかすると、ミルクの量が赤ちゃんに合っていないのかもしれません。ミルクを飲む量や体重の増え方には個人差があります。また、昨日はたくさん飲んだのに今日はあまり飲まない、など日によって飲む量が違うこともあります。
ミルクをあまり飲まないとき、ミルクに原因がある場合もあります。ミルクの温度や濃さ、哺乳瓶の乳首が赤ちゃんに合っているかなどをよく確認してみてくださいね。
粉ミルクの缶に記載してある量はあくまでも目安です。赤ちゃんの基本的な栄養必要量を満たすための数値であると考えてください。飲む量が少なくても、多くても、赤ちゃんが元気で体重が増えていれば基本的に問題ありませんが、気になる方は医師や地域の健康福祉センターなどに相談してくださいね。
月齢ごとのミルク量の目安
新生児~1歳まで、月齢ごとのミルクの量と飲ませる回数の目安をご紹介します。
退院~生後2週間
- 1回の授乳で80ml、1日7〜8回程度
生後2週間〜生後1ヶ月
- 1回の授乳で100~120ml、1日6回程度
生後1ヶ月~生後2ヶ月
- 1回の授乳で140ml、1日6回程度
生まれたばかりの赤ちゃんは口に入ってきたものを強く吸う反応があるため、あるだけ飲んで、疲れたらやめます。
生後2ヶ月~生後3ヶ月
- 1回の授乳で160ml、1日6回程度
生後3ヶ月を過ぎた頃から赤ちゃん自身が満腹になったらミルクを飲むのをやめるなど、自分で量を調節できるようになります。以前より飲む量が減ることもあるかもしれませんが、順調に成長しているようであれば基本的に心配しなくてよいでしょう。気になるときは医師や地域の健康福祉センターなどに相談してくださいね。
生後3ヶ月~生後4ヶ月
- 1回の授乳で200ml、1日5回程度
生後4ヶ月~生後5ヶ月
- 1回の授乳で200ml〜220ml、1日5回程度
生後3ヶ月頃からは他にも興味がわいてきて、遊び飲みをし始めます。1回1回の量ではなく、1日全体でどのくらいミルクを飲んでいるかを目安にしてもよいでしょう。その子に合った量を調整しながら飲ませてくださいね。
離乳食が始まったらおかゆや野菜の食べ具合を見ながら与えて
生後5~6ヶ月ごろになり、首がしっかりと据わり寝返りができ、5秒以上座れる、また、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなったら、離乳食を始めてもよい状態だといわれています。
離乳食の進み具合に合わせてミルクの量も調整しましょう。離乳食を進めるスケジュールはあくまでも目安です。あくまでも子供の状況を見ながら進めましょう。
ミルク+1回食(生後5ヶ月~6ヶ月頃)
- 1回の授乳で200~220ml、1日4回程度
- 離乳食後に140〜220ml
ミルク+2回食(生後6ヶ月~9ヶ月頃)
- 1回の授乳で200~220ml、1日3回程度
- 離乳食後に140〜160ml
ミルク+3回食(生後9ヶ月頃~)
- 1回の授乳で200~220ml、1日2回程度
- 離乳食後に80〜120ml
1歳を過ぎて、食べ物をうまくかんでつぶせるようになり、1日に摂取する栄養のほとんどを食事から取るようになれば、離乳は完了したといえます。
ただし、ミルクは、子供の離乳の進み具合や状況に応じて与えてよく、離乳が完了したあとでまだ飲んでいても問題はありません。
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf,2023年1月31日最終閲覧)
お世話で気をつけたいポイント
赤ちゃん一人一人に個性があるように、ミルクを飲む量もそれぞれ異なります。ご紹介した量や回数はあくまでも目安であり、その通りでないからといって気にする必要はありません。
むしろ、ミルクを飲んで満足そうにしているか、苦しがっていないかなど、赤ちゃんの様子を観察しながらお世話することが大切です。
体重は増えている?
飲む量が少なめの赤ちゃんでも少しずつ体重が増えていて、その子なりに成長していれば大丈夫です。新生児期の赤ちゃんであれば、1日に25~30gくらいの割合で体重が増えていれば問題ありません。外出できるようになったら、地域の保健センターや児童館などで、毎月体重測定をしてみるのもよいでしょう。
おしっこは出ている?
十分に水分を取らないとおしっこの回数が減ります。赤ちゃんは脱水を起こしやすいため、おしっこの色や量、回数を日頃からチェックしましょう。
ミルクを飲みすぎの場合もある?
赤ちゃんが泣きだすと、つい「おなかがすいているのかな?」と1日の目安量を考えずにミルクを与えてしまいがち。
新生児期の赤ちゃんは、ミルクを与えるだけ飲んでしまうこともあるので、特におなかがすいているわけでもないのに、必要以上にミルクを飲み過ぎてしまう場合もあります。
ミルクをあげたのにすぐ泣き出してしまう場合は、空腹やミルクを欲している以外に理由がないか確認してみて、ミルクを与えすぎないように注意してください。
離乳食が始まったら食べる量とミルクのバランスをとって
大人が毎回決まった量の食事を取るわけではないのと同じで、赤ちゃんがミルクを飲む量も変化するものです。新生児の頃、生後1ヶ月の頃…と時期によって飲み方も変わります。1回1回の量に一喜一憂せず、赤ちゃんの様子をよく見てあげてください。
極端にミルクの飲みが悪くなった、いつもと様子が違う、体重が減ったなど、気になるときは医師に相談しましょう。
生後0~3か月の赤ちゃん育児についてもっと知りたい方は、以下からごらんになれます。
- 和光堂「粉ミルクの作り方 和光堂レーベンスミルクはいはい」(https://www.wakodo.co.jp/product/milk/haihai/howtomake.html,2020年9月28日最終閲覧)
- 雪印メグミルク「ぴゅあ&たっち ミルクの飲ませ方」(http://www.snowbaby.jp/milk/,2020年9月28日最終閲覧)
- くらしげ小児科「乳児検診」(http://www.kurashige.jp/03baby_checkup.html,2020年9月28日最終閲覧)
- 秋山こどもクリニック「赤ちゃんの授乳(飲みすぎ、飲まない)」(https://www.akcl.jp/colum/co6cat2.html,2020年9月28日最終閲覧)
- 国立保健医療科学院「乳幼児身体発育評価マニュアル」(https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/hatsuiku/index.files/katsuyou.pdf#search='赤ちゃん 発育 FTT',2020年9月28日最終閲覧)
- 秋山こどもクリニック「赤ちゃんの授乳(欲しがるときに欲しがるだけ)」(https://www.akcl.jp/colum/co5cat2.html,2020年9月28日最終閲覧)
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf,2020年9月28日最終閲覧)
- 埼玉県立小児医療センター「子供の健康お役立ち情報/とっさの家庭看護」(https://www.pref.saitama.lg.jp/scm-c/kenkojoho/kodomojoho/05-01-01.html,2020年9月28日最終閲覧)
- 母子健康協会「子どもの特性」(https://www.glico.co.jp/boshi/futaba/no72/con05_03.htm,2020年9月28日最終閲覧)