父母会って何?どんなことをするの?
父母会とは、子供を同じ保育園に通わせている両親が定期的に集まって活動する集団です。保育園とは別のもので、役員選びから行事まで保育園の先生は関与せず運営されています。
保護者会費を各家庭から集め、そのお金で行事や集まりなどが保護者主催によって行われます。父母会があるかどうかや、活動内容については保育園によって異なります。
しかし比較的ある程度大きい規模の認可保育園には父母会と呼ばれるものがあります。
父母会の目的は?
父母会の主な活動目的として以下のことが挙げられます。
- 園に通う子供たちがより過ごしやすい環境をつくるために、保育園と保護者の間で協力をし合う
- 父母同士の懇親を深める
保育園に通園しているだけでは、なかなか親同士が親しくなる機会がないので「同じ保育園に通う親子同士で一緒に楽しみましょう!」「保育園児にも園イベントの思い出を!」という思いが根底にあるのですね。
活動場所や時間、集まる頻度は?
公園や児童館などを借りて平日の夜に集まる場合が多いようですね。もしくは土曜日の保育時間に使用していない部屋を借りて行う場合もあるようです。
集まる頻度は開催する催し物などの数によって様々ですが、基本的にイベントの直前になると集まる回数も増えていくようです。
役割決めはある?仕事との両立は可能?
父母会によっては役員を決めたりする場合があるようです。ただどの両親も働いているので、誰か一人に負担が偏ってしまわないようには配慮されているようですね。
父母会にかかる費用はどのくらい?
父母会では、毎月費用を支払う必要があるものがほとんどでしょう。父母会や参加している人数によって差はありますが、一般的に一人あたり月400~500円で、年間4,800円~6,000円なようです。
集められた会費を使って父母会主催のイベントが運営されます。その他イベントによっては別途費用を徴収される場合もあるので、最初のうちにどのくらいかかるのかを明確にしておく必要があるでしょう。
保育園の父母会って具体的にどのような事をしているの?
父母会の役員はいつ決まり、年間のイベントはどんなものがあるのでしょうか?内容は保育園によって変わりますが、主なものをご紹介します。
- 4月: 入園/進級後に役員決め・新入園児歓迎会
- 5月~: 父母懇談会
- 7月~: 夏祭り・運動会写真・一学期末父母会
- 12月: お楽しみ会・二学期末父母会
- 2月: 卒園アルバム作り
だいたい1~2ヶ月に一度くらいのペースで父母会の役員会が行われる場合が多いようですね。自治体が各父母会の代表者を集めて懇談会を行い、役員はそこに定例で参加をしなくてはなりません。
父母会主催のイベントでは、父母会員だけでなく、祖父母がメインで芋ほりやもちつきの行事に参加する保育園もあり、各保育園で差もあるようです。
父母会で開催した行事や感想をご紹介!
実際にこんなことをして子供たちが喜びました!といった体験談をご紹介します☆
バザーを開催
子どもたちの遊び場・学びの場であるかけがえのない自然を守るためにも、バザーによってまだまだ使えるモノをリユース(再活用)することでゴミを減らし、少しでも環境保護のお役に立てればと思っております。 出典: www.ookinaki.org
バザーは子供の教育にも役立ちそうですね。保育園に子供を通わせている家庭が集まれば、小さくなった服も役立てられます。うまく活用していきましょう。
父母と職員の交流の場
合同クラスレクリエーションとして、子どもたちの保育園での様子の一端を見ながら、クラスの枠を越えて父母・職員の交流を図ります。 出典: www.midorinooka.or.jp
普段、子供を保育園に送り迎えしているだけでは接する機会のない、他のクラスの保護者や保育士さんたちと交流の場を設けられるのは、とてもよい機会ですね。
月刊誌の作成
保護者と保育者とで、月刊誌を作っています! 出典: www.soka-fuboren.org
保育する側と子供を預ける側とでは、それぞれ見ているところも考え方にも違いがあります。それを月刊誌という形で知られるのはよいことですし、意見交換も盛んにできそうですね。
学習会を開催
毎年テーマを決めて年に1回開催されます。昨年は親子で楽しめる催しとして落語家と紙きりの方をお呼びして開催されました。 ※1
基本的には子どものための会が開催されていますが、親子で楽しめる内容だと大人も楽しく参加できますね。落語などは子どもには難しくて理解できないこともあるかもしれませんが、古くからの芸に触れるきっかけにもなりますし、勉強にもなりそうなので、親子で参加したくなる内容です。
楽しい時間を過ごせた
デイキャンプをして160名ほどご参加いただくことができ、大変盛況でした。和気あいあいとても楽しい時間を過ごせました。 出典: nkhkinomi.exblog.jp
普段はお仕事でなかなかゆっくりお子さんと過ごす時間がなくても、行事を一緒に行う事で成長を感じられたり、親自身も楽しんじゃう方も多いようですね。
父母会でありがちなトラブル体験談
父母会を運営する上で必ずあるのが、保護者間でのトラブルです。具体的にどのような問題があるのか体験談を交えてご紹介します。
必要なのかどうか分からないことをやっている
父母会に参加するだけでなく、役員になるとやらなければいけないことも増え、いろいろな人と連絡を取る必要もあるので、仕事と同じくらい大変になってしまうことも。中には、本当に必要なのかと思われることがあっても、断ることもできずストレスになってしまう方もいるようです。
担当になった役職の業務が大変
役員によっては手間のかかる作業をやらなければならないこともあり、気軽に引き受けると大変かもしれません。議事録を作成するとなると、パソコン作業なども増えそうなので、その場だけでなく家に帰ってからも作業に追われることもありそうです。役員を引き受ける際には、具体的にどんな作業をやるのか確認したほうがよいでしょう。
納得いかないことがあった
ほかにやる人がいないから仕方なく引き受けたという方もいるかと思いますが、引き受けたからには責任をもってやろうと思ってはいても、納得できないことや理不尽なことが続くと、どうしてもストレスが溜まってしまいますよね。そんな中でも、役員同士で仲良くなれる人がいれば楽しみも見出せそうです。
役員が決まらない
会長の座だけ立候補いなかったので、多数立候補してるところであみだくじをし外れた人は会長という形になりました、
でもその会長に当たってしまった方から、会長は無理ですので再考お願いしますと……。
説得してもリーダーシップないので無理ですと言われ…
(中略)
なかなか役職決まらず困っております
役員決めで一番困るのは、やはりやる人が出てこないということでしょう。保護者の誰かがやらなければいけないことだとわかっていても、みんなそれぞれ仕事や事情を抱えているので、立候補する人はなかなかいないようです。初めてやることには不安もつきものなので、くじ引きでも辞退したくなる気持ちもわかりますが、気軽に引き受けられるような工夫も必要なのでしょう。
事前の決めごとを変えてしまう
最初に「行事以外の会合なし」と言われて引き受けたのに、積極的に参加したい人がいると巻き込まれて予定が変わってしまうこともあるようです。仕事をしていない人が話し合いをしたいというなら、最初のルールは変えずに、仕事をしている人には無理強いしないなど、お互いに気遣いできるような関係性を築けるとよいですよね。
父母会の大変さを少なくするためにできること
父母会の運営には保護者による役員が不可欠ですが、それぞれの負担が大きくならないようにするためには、どんなことをすればよいのでしょうか。父母会の大変さを少なくするためにできることでいくつか案を挙げてみました。
全員にとって無理のない取り組みをする
開催するイベントを良いものにしようとすると、話し合いから始まり事前の準備や後片付けなども大変になってしまいますが、そうするとどうしても役員の負担が大きくなってしまいます。
役員以外に手伝ってもらうことができない場合などは、誰かに負担が集中しないよう、無理のない取り組みをするなど、計画の見直しも必要ではないでしょうか。
必要のない業務は削れるか検討する
毎年続けている集まりや定期的な話し合いなど、特に目的がなくても慣例的に続けていることもあるのではないでしょうか。
継続することも大切ではありますが、あまり意味のないことに時間や労力を割いてしまうと、ほんとうに大切な行事に力を注ぎこめないことも…。時には、必要のない業務を削れないかどうか検討してみるのもよいかもしれません。
保育園の父母会は、無理のない範囲で楽しみましょう!
保育園はただ子どもを預けるだけでなく、子どもに一生の思い出となるような行事やイベントを体験させてあげられる機会にもなります。そのためには、園で行う行事だけでなく、保護者が主として活動する父母会主催のイベントにも期待が高まりますよね。
ただ、父母会の運営には保育園に通う子どもたちの保護者があたっているので、仕事や家事の忙しい合間を縫っての活動になるため、あまり大変だと生活にも影響が出てしまい本末転倒に。
役員をやることで友だちが増えたり楽しい思い出になったりと良い面もあるものの、負担が大きくやりたがる人がいないのも事実。役員や参加する保護者の負担とならないよう、父母会は保護者がお互いを気遣いながら無理のない範囲で楽しめるようにしたいですね。