@ハハプロジェクト
ハハプロジェクトとは?
子供が生まれると、育児をしながら仕事をしたり、好きなことに取り組んだりすることがハードに感じる方もいるのではないでしょうか?「子育て=大変・つらい」が当たり前になってしまった、と思うママもいるかもしれませんね。
ママになっても、1人の女性としてたくさんの可能性を探り輝き続けたい、でも母親としてももっと成長していきたい…そんな気持ちを持つママもいるかと思います。ハハプロジェクトは、今とは違った子育て世代の新しい環境作りを目指しているプロジェクト。
子育てや仕事をしながら、好きなことに対してももっと取り組めるよう、もっと気軽に助け合える社会を目指しています。また、子育てにまつわることが「ネガティブ」から「ポジティブ」に巡る社会を目標にしています。
- 8PROJECT「8PROJECT(ハハプロジェクト)とは?」(https://www.88-project.com/,2019年8月25日最終閲覧)
成美さん流の子育てを紹介
ハハプロジェクトの一人、成美さんは1歳6ヶ月の男の子をもつ1児のママ。
今年の4月末からショップスタッフとして職場に復帰し、育児と仕事との両立に日々奮闘しています。働けるといううれしさを感じると共に、今の勤務体制に限界を感じているのだそう。
今回は、そんな成美さん流の子育てを紹介していきます。
平日1日のスケジュール
- 6:15 起床
- 6:40 息⼦を起こす、朝ごはん
- 7:30 登園
- 9:00〜16:30 仕事
- 18:00 降園
- 18:30 お⾵呂、夜ごはん、家事
- 21:00 絵本タイム〜息⼦就寝
- 22:00 ⾃由な時間、夫が帰宅していれば今⽇の出来事を話す
- 24:00 就寝
9時から16時半までの仕事を終え、18時にお子さんを保育園へ迎えに行き、21時にはお子さんを寝かしつけ…帰宅後3時間でこの流れを作っているのはすごいですよね。帰宅後から寝かしつけまで、どれだけスムーズにできるかでママ自身の負担も大きく変わってくるはず。ここまでがスムーズだと、自分の時間や夫婦の時間も作ることができ、自身の睡眠時間もちゃんと取れるように。この流れ、見習いたいです!
成美さんは、このかなりドタバタな3時間のあいだに絵本タイムも作っていて、親子間のコミュニケーションもしっかりと確保。お子さんも安心し、すんなり眠りに付けているのかもしれませんね。
夫との家事分担
成美さんの旦那さんはお仕事が⼤好きで、出勤の日は成美さん1⼈で家事や育児をこなしています。一方で、旦那さんの出勤が遅い日や休⽇には、成美さんに1⼈の時間をくれるとのこと。そんな優しさが、成美さんの頑張る活力になっているようです。
また成美さんの住んでいる地域では、子供を保育園に預ける条件として⽉120時間以上の勤務が必須となっており、成美さんの描いている理想よりも仕事に時間を取られてしまうのが実情。さらに仕事がシフト制なため、お子さんが急に熱を出すなど体調を崩したとき、仕事を休むのが難しいことが悩みのようです。これは多くのワーキングマザー共通の悩みかもしれません。
妊娠してから一番つらかった時期
成美さんが妊娠中に最もつらかったのは、つわりの時期と産後2ヶ⽉頃で、今思い出してもつらい気持ちになるようです。その理由は、「⼥性はどうしてこんなに⽣きづらいのだろう︖」と深く考え込んでしまったこと。同じ時期、旦那さんが⻑期海外出張で不在だったことも、男性は親になっても環境が変わらない現実を羨ましく感じると共に、気持ちの落ち込みに拍⾞をかけていたようです。
妊娠中から産後間もない時期、筆者自身もやたらと深く考え込んでしまうことがありました。なんで女性ばかり、妊娠中から産後まで痛くてつらい思いをしないといけないのか…。そんな解決しようもないことに怒り、悲しみ、落ち込んでいました。環境や状況に変化があると、いろいろなことを考えてしまいますよね。
母としてがんばっていること
成美さんが頑張っていることは、お子さんの好奇⼼を親の都合で遮らないように気を付けているとのことでした。
どうしても心配だったり、不安だったり、そんな気持ちが先だって好奇心の芽をつんでしまうことも。成美さんのように大切にしてあげたいものですね。
ラクしている部分はここ
家事や育児、仕事などすべてを頑張るには、どこかで手を抜くことを覚えなければやっていけません。
成美さんが楽をしていることは、疲れて無理だと感じた日は食事を作らないとのこと。お総菜やレトルト食品などをじょうずに取り入れているのかもしれませんね。
また、夕食後の洗い物やお⾵呂掃除は旦那さんが担当とのこと。やはり、ママにとって旦那さんの協力があると大きな支えになるようです。
子育てに対する自分なりの決めごと
成美さんが出産前に読んだ本の中に、「⾔葉を話せないうちでも⽿で聴いて脳に⾔葉をストックしている」と書いてあり、それを読んでからは⾏動の一つ一つをその都度声に出し、お子さんへ伝えるようにしているとのこと。
例えば、「夜ごはん何作ろうか思いつかないんだけどどうしよう︖」など、声かけをしているようです。当然お子さんからは返事が返ってこないのですが、その代わりにじっと成美さんを見つめ、その姿はまるでしっかりと聞いているかのよう。効果があったのかは定かではありませんが、成美さんのお子さんはオウム返しがとてもうまくなってきたようです。
実は筆者も、子供が生まれてすぐ声に出して伝えるようにしていました。筆者の場合、無意識のうちに声をかけるようになっていました。長男も次男もよくしゃべる子に育ち、今ではしゃべり過ぎて困るほどです。
1人の女性に戻れる瞬間
成美さんが1人の女性に戻れる瞬間は、お子さんが眠りについたあと旦那さんと過ごす時間とのことです。たわいもない話をしているときが、「母」ではなく「女性」モードに切り替えができるようです。確かに、子供がいるとスイッチはずっと「母」へ入りっぱなしになりますよね。そこを切り替えてくれる旦那さんとの時間、とても素敵です。
また、映画を見たり本や漫画を読んだりしているときや、好きな俳優さんの画像をひたすら眺めているときといった声も。どんな形でも、1人の時間が大切なのかもしれません。
これからやりたいこと
子育てとショップスタッフの仕事を両立している成美さんがこれからやりたいと思っていることは、「書くこと」を仕事にすること。
今の働き方である、決まった場所へ出勤して時間の対価で収入を得るといった形ではなく、できる場所でできることを、さらに言えば好きなことをしながら収⼊を得て⽣きていきたいと考えています。そこには、なるべく⾃分とわが子に無理のないようにしていきたいという大前提があってのこと。同じように考えている方もいるのではないでしょうか?
しかし筆者は、「無理をするしかない」と無意識のうちに心のどこかで思っていたのも事実。自分とわが子にとって無理のない形とはどのようなものか、考えさせられますね。
多くのママたちが願う、新しい働き方・育児の在り方
子供としっかり向き合って子育てをしていきたい、仕事にもしっかり向き合ってステップアップしていきたい…そう考えているママは大勢いることでしょう。筆者もそのうちの1人です。
しかし、今の働き方の形を考えると、その二つを両立させることは難しく感じているママもいるはず。そんな気持ちを抱えつつも、今日もいつもと同じように子供を保育園へ預け、フルタイムで仕事をし、子供を迎えに行き、限界がちらつくドタバタな日々を過ごしています。だからこそ「つらい」といった言葉が、ママからあふれてくるのかもしれません。
その「つらい」を消すためには、社会が変わっていく必要があります。ママにとっての理想的な社会がひらけることを、大勢のママたちが願っていることでしょう。