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1歳代、言葉はどう発達していく?指さしから二語文までの流れを解説

1歳代の子供は、どんどん自分の意思を伝える力をつけていきます。中でも言葉の発達には目覚ましいものがあるでしょう。指さしから始まり、一語文、二語文と進歩していきます。そのときのできることに合わせた関わり方をすることで、子供は意思が伝わった達成感を覚え、さらなる意欲につながります。この記事では、1歳代で見られる言葉の発達過程の目安と、その段階ごとに適した関わり方についてお伝えします。

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1歳ごろに始まる指差し

1歳ごろから子供の指さしが始まります。まだ言葉を話せない子供にとって、指さしは大人に自分の要求や興味関心を伝えるための大事なコミュニケーション方法です。指さしと一口に言っても、その目的によって5つにわけられます。

  • 指向の指さし(9、10ヶ月~):他者が「わんわんだよ」と言って指さした先を見る
  • 自発の指さし(11ヶ月~):見つけたものを「あ!」と言って指さす
  • 要求の指さし(1歳~) :欲しいものをしきりに指さして伝える
  • 叙述の指さし(1歳から1歳6ヶ月~) :何かを見つけたとき「あ!」と言いながら指さし、他者を見る
  • 応答の指差し(1歳6ヶ月~) :「〇〇はどれかな?」といった質問に指さしで答える

上記のような段階を経て、指さしのバリエーションは変化していきます。そのときの段階に合わせて、子供が「伝わった」と満足感を得られるような関わり方をしていくと、子供のコミュニケーション意欲はどんどん向上していくはずです。

接し方のポイント

シャボン玉 赤ちゃん PIXTA

まだ十分にことばが話せない子供は「欲しい」と思ったり「おもしろいから見てほしい」と感じたりしたとき、その気持ちを相手に伝えようとして指さしをします。そのため、子供が好むものや興味を持つものについてよく知り、それを用いて接してあげるとよいでしょう。

子供が好きなもので遊んであげると、指さしが自然と出てきます。好きなおもちゃとそうでもないものを2つ並べて見せて、どちらが欲しいか指さしで選ばせてみるのもよいでしょう。

また、外遊びではシャボン玉遊びがおすすめ。たくさんのシャボン玉に子供は興味をひかれ、たくさん指さしをする姿が見られるかもしれませんよ。

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1歳3ヶ月ごろに出る、一語文

1歳 PIXTA

1歳3ヶ月ごろから一語文を話し始めます。一語文とは「ワンワン」「ブーブー」「マンマ」など、一語で話す言葉のことを指します。単語なのに「文」というのは、「マンマ」という一語であっても「マンマ(ご飯)が食べたい」など、意思を示す文としての役割を果たすからです。

初めて話す言葉は「ワンワン」などの赤ちゃん言葉であることが多いでしょう。これは、子供がパパやママが話しかけてくれる言葉を覚えて発語しているため。また、パ行、マ行や母音など、子供にとって発音しやすい音がつく言葉を話し始めることもよくあります。

一語文を話し始めても、すぐに二語文、三語文と発達したり、話す言葉が急激に増えたりするわけではありません。しばらくは潜伏期といって、言葉をコツコツ覚える時期です。この時期はたくさんのコミュニケーションを通じて、子供が楽しみながら言葉と触れ合えるように働きかけてあげましょう。

接し方のポイント

1歳 言葉 PIXTA

子供が一語文を話すようになったら、その一語に込められた子供の思いをていねいに汲み取ってあげましょう。例えば「マンマ」という言葉なら「おなかがすいたね、マンマ食べようね」と優しくゆっくりと語り掛け、子供が伝えたい思いを補って返します。そうすることで子供は「言葉で思いが伝わった」という達成感を得て、表現することへの意欲を高められるでしょう。

また、子供が言いたいことをうまく言葉にできずにいるときも先回りせず、しばらく待ってあげましょう。時間に余裕がないときは難しいものですが、できる限り表現する機会を与えてあげると、一つ一つの場面が子供にとっての言葉を獲得するチャンスになるはずです。

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2歳ごろに出る、二語文

1歳 PIXTA

2歳前後になると、言葉は一語文から二語文へと移行してきます。「二語文」といっても「パパ あっち」など、単語が2つ並んだ状態にすぎません。助詞はまだ使えず、単語の組み合わせで意思を伝える段階です。

このころになると、子供とのコミュニケーションがかなり円滑になってきたように感じられるかもしれません。子供が話しかけてきたらその言葉に耳を傾け「そうだね、パパがいるね」など、反応を返してあげてください。

また、この時期は単語をたくさん覚えたがる時期。何を見ても「なに?」と名前を知りたがるでしょう。忙しいときに対応するのは大変ですが、できる限り知りたい意欲を満たしてあげてくださいね。

接し方のポイント

1歳 おもちゃ PIXTA

二語文を話せるようになったら、ますます表現の機会を広げつつ、コミュニケーションの喜びを感じられるような働きかけをしていきましょう。

例えば支援センターなどで子供が他の子が使っているおもちゃを借りたそうにしていたら「おもちゃ かして」など、何と言えばよいか助言してあげましょう。子供がまねをして「おもちゃ かして」と伝え、実際に借りることができたら、大きな成功体験になりますね。

このように、伝わる喜びをたくさん感じさせてあげることで、言葉のバリエーションは自然と増えていきます。

二語文を使いこなすようになったあとは、助詞も使えるようになります。「おもちゃ『を』かして」など、より文章らしい言い回しになるでしょう。助詞も、はじめは大人のまねを通じて覚えていきます。二語文がスムーズになってきたら声掛けに助詞を取り入れてもよいでしょう。「パパ、一緒」でなく「パパも一緒」など、小さな違いですがゆっくりと声をかけていくことで自然に子供の頭に入ります。

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子供の気持ちを受け止め、言葉の楽しさを伝えよう

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1歳から2歳にかけて、1年間の言葉の成長は驚くべきものがあるでしょう。「あーうー」などの喃語(なんご)から意味のある言葉に変化し、次第にコミュニケーションが取れるまでになります。意思疎通ができることで子供が考えていることがわかり、子育てがスムーズになったように感じられるかもしれませんね。

一方で、言葉の成長には個人差があります。目安よりも遅れているように感じたとしても焦らず、子供が伝えることの楽しさを感じられるように見守っていきましょう。

たどたどしい指さしや発語はなんとも言えずかわいいもの。今しか見られない意思表示の様子を、動画でたくさん残しておくのもおすすめです。

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