理由を添えて叱れば、子どもにとってのプラスになる
1~2歳になると、子どものいたずらや間違った行動が目につくことが増えますよね。ときには叱らなくてはいけないシーンもあるはず。特に飛び出しなどケガの危険があることや、お店のものを勝手に取るなど、社会のルールに反することは、何度でも根気よく伝えたいものです。
叱られることで、子どもは善悪の判断ができるようになります。そのためには「ダメ!」とだけ言うのはNG。なぜ「ダメ」なのか、理由を説明することが大切です。説明をしても、1~2歳ごろの子どもはすぐ理解できないかもしれませんが、簡単な言葉で繰り返し伝えることで、徐々に理解します。
叱る=マイナス、ではなく、叱り方によっては子どもにとって大きなプラスになるということを覚えておきましょう。
叱り方のポイント
「何度叱っても子どもがわかってくれない」というときは、叱り方に原因があるかも。ガミガミと恐怖を与えるような叱り方にならないよう、以下の3つのポイントを押さえましょう。自分の叱り方を見直すきっかけにしてみてくださいね。
まずは共感から入る
子どものいたずらを見つけたときは、ついかカッとなってしまうかもしれません。しかし、ここはグッとこらえて、一度子どもの気持ちになってみましょう。
その上で、叱る前にまずは共感することがポイントです。たとえば壁に絵を描いてしまったら「お絵描きしたかったんだね。でも、ここに描いたらダメ」などと伝えると、子どもは自分の気持ちをわかってくれたと感じ、言葉を受け入れやすくなります。
しつこく言わない
子どもがうなずいたり「わかった」と言ったりしたら、繰り返し叱らないようにしましょう。子どもの集中力は短く、長時間話しても伝わりません。
たとえば道路に飛び出しそうになったときは「車にぶつかるよ。けがをして危ないね。飛び出したらダメ」のように、一文を短くして端的に伝えると、伝わりやすいでしょう。
怒鳴らない、たたかない
怒鳴ったり手をあげたりすることは、子どもに恐怖感を与えるだけで、マイナスしかありません。子どもに危険が及びそうな瞬間は大きな声で叱ってしまうかもしれませんが、その後はできる限り落ち着いたトーンで、ゆっくり話しましょう。
怒りや驚きがあると、感情を抑えるのが難しいと思います。すぐにはできなくてもできるだけ、叱る前は親もひと呼吸置いて冷静になりましょう。何度も繰り返すうちに、徐々に叱り方はうまくなるものです。
「叱る」ことは「伝えること」「教えること」
叱ることは、怒ることではありません。叱るとは、子どものことを考え、子どもの間違いを正すために伝えたり教えたりすることです。
まずは、子どもの目線にあわせ、顔を見てみましょう。表情を見ながら「どうしたら伝わるのかな」「今どう考えているかな」と考えながら話すことが第一歩になりますよ。
「叱らない」にこだわらず、叱り方を工夫することで、子どもにとってプラスになる関わり方ができるとよいですね。