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自分で考えて行動できる子に育てるには?『子どもに教えるときにほんとうに大切なこと』

子育てをしていると、自分のやり方が合っているのか不安になることはありませんか?気づけば子供を自分の思い通りにさせようとしていて、ハッとすることも。このままだと、子供は自分で何もできない大人になってしまうかもしれないと感じているママもいるかもしれません。では自立した子に育ってもらうには、どうすればよいのでしょう?書籍『子どもに教えるときにほんとうに大切なこと』から、子育てに必要なコツを紹介します。

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子供には、自分で考え行動する子に育ってほしい

一生懸命に育児を頑張っていても、子供の反応を見ていると自分の接し方が間違っているように感じることはありませんか?

子供が成長し自我が芽生えてくると、ママやパパの言うことを聞かなくなってくることもあるでしょう。何をしても子供の機嫌が直らなかったり、わがままになってしまったり。つい叱って、むりやり言うことを聞かせようとしてしまうことはないでしょうか。

あるいは、見守りすぎて注意をするタイミングに迷ってしまうようなこともあるかもしれません。初めての子育てでは、自分のやり方に自信が持てなくなってしまうことも。ママリでも下記のような投稿がありました。

最近すごく自我が出てきて自分の思い通りにならないと「ん゛ーーーー」と激しく唸ります。
可愛いんだけどもうほぼずっと唸ってて機嫌悪いことも多くて、成長した証として温かく見守っていいものなのか、それとも接し方が悪いのか気になります( ; ; )
わがままは子供の特権だし可愛いと思うんですが、超わがままに育つのでは…と内心ヒヤヒヤしてます💦
そのうちおさまる成長の1つなのですかね???
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たまに支援センターに遊びに行くと
皆さん赤ちゃん、子供たちにすごく上手に接していて
話しかけ方というか話す内容というか構い方というか
とにかく上手(語彙力)

私ももっと上手になりたいけれど
全然できない。
一時は保育士も目指してたのに情けない。。
娘も他の大人と遊んでいる時の方が楽しそう😞
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自分が上手に子供と接することができているのかと心配になったり、子供との関係が、周りの人ばかりうまくいっているような気がしたり。一生懸命に育児へ向き合っている人ほど、悩みが深いかもしれません。

自分で考え、行動してくれるような子供になってくれればと思う一方で、親がそう導くのはなかなか難しいもの。子供との接し方を教えてくれるような人がいればと思うことはありませんか?

子供の考える力を伸ばすコツ

キノブックス

子供は成長していく中で、さまざまな経験をします。その中でルールやマナーを覚え、考え方や行動を学んでいくことに。そしてそこにはやはり、親のかかわりが欠かせません。

子供には自分で考え、解決していける力を持ってほしいと思いますよね。ただ、そのためには見守ることと注意することとのバランスがとても難しいと感じます。子供にどう接すればいいのか、悩むパパやママもいるのではないでしょうか。

子供の力を伸ばすため、育児中に心がけたい関わり方のちょっとしたコツを紹介します。

1.「頑張ったところ」を言葉にして子供に返す

拍手 PIXTA

子育ての日々の中では、子供を褒めることがあると思います。皆さんはどんなふうに子供を褒めているでしょうか。

ここに、たし算が必要なゲームがあったとします。たし算を習ったばかりの子供には、ゲームを進めるのも大変な作業。それでも子供が一生懸命に考えているのなら、その頑張りに応えてあげたいですよね。

親が大切にしたいのは、子供の頑張りが見えたら「そのときどきでしっかり褒める」「的確なタイミングで子供の頑張りを認める」こと。例えばゲームの中で「3たす2は?」「5」というようなやりとりをするときにも、その都度「そうそう」「よくできたね」と子供に声をかけることが大事になってきます。

さらに、ゲームを進めていくにつれ子供は計算が上手になっていくはず。そういったところもちゃんと見ておいて「さっきよりも計算が早かった。すごい」などと子供の変化をしっかりと褒めてあげましょう。

褒めることは子供の頑張るエネルギーを育てます。褒められるとエネルギーがわいてくるのは、大人でも同じですよね。もちろん、何でもむやみに褒めればよいわけではありません。大人が褒めることは、子供のやったことに価値があるのだと伝えることになります。

大事なのは、子供が実際に頑張ったところをきちんと見て、その頑張りを言葉にして子供に返すということです。

褒めるポイントを的確に探す

褒めることが子供の頑張るエネルギーになるわけですから、その褒めるポイントを的確に探すというのが大人の頑張りどころ。「子供がたし算をがんばっている」という視点で見れば、ゲーム中も子供を褒めたいポイントが見えてくるでしょう。

ゲームの途中で親があえてとぼけてみてもいいのです。計算をわざと間違えてみて子供がつっこんでくれば、褒める場面がまたひとつ生まれます。また、こうした会話を繰り返すことで話す力もついていくのです。

2.ひとつ話しかけたら、次に話すのは少し待つ

子供 勉強 PIXTA

家庭教師や学校の教師は、子供に教えるときに少しその場を離れ、1人で課題に向かわせると良いと言います。先生がその場を離れ「ちょっとした間をつくる」ということは、子供の考える力を育てるためにとても大切だと考えられるからです。

家庭でも子供にひとつ話しかけたら、次に話しかけるのはちょっと待ってみて、空白の時間を意識してみましょう。例えば、子供と一緒に勉強をしていて「これはどうすればよいんだろうね?」などと問いかけた後買い物に出かけてみます。数分後に帰宅すると「お母さん、分かった!」という子供の声が聞こえるかもしれません。

そうして子供が説明するのを大人がうれしそうに聞けば、子供はますます張り切って説明してくれるでしょう。自分が発見したことを説明するのは、相手の説明を聞くよりずっと楽しいもの。そして、その説明するという行為の中で考える力も育っていくのです。

大人が一歩引く

いつも大人が先回りしていると、子供は大人の顔色を見て物事を決めるようになり、結果として自分で考えることをしなくなっていきかねません。「ひとりで考える時間を子供にあげる」ことが、子供の考える力を育てる最初の一歩になります。

子供の考える力を育てたいなら、まずは大人が一歩引くことを意識してみましょう。

3.子供のやる気を育てる言葉、半減させる言葉を知っておく

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勉強を教えるときも、日常の会話の中でも、子供の質問に対して大人が100%の答えを出す必要はありません。

答えをきれいに説明しなければとかまえてしまうと、大人の理解しているやり方をそのまま子供に押し付けることにもなります。そして子供が納得しなかったときに「なんで分からないの」と子供を責めるような言葉が出てくることも。これでは、せっかくの子供のやる気に水を差してしまいかねません。

子供へ本当にかけたいのは、やる気を育てる言葉です。子供から「なんで?」と質問されたらまずはひと呼吸おいてみましょう。「そういえば、お母さんにもわからないことがあったな」などと、子供と目線を合わせるような会話をすることで、子供の勉強に向かう気持ちを前向きにすることができます。

肩を並べて会話する

子供と会話をするときには、大人がかける言葉そのものも大事ですが、その言葉を支える大人の姿勢や、子供に接するときのかまえ方の方が、子供のやる気を大きく左右するといえます。

子供の視点を肯定しながら肩を並べて会話することが、子供のやる気を何倍にも育てることになるのです。

子供の「好き」「楽しい」を引き出し考える力を育てる

子供と過ごしているとつい、「ダメ」「こうしなさい」と言ってしまうパパ、ママもいるのではないでしょうか。ここまでで紹介したように、親が先回りして子供の行動を制してしまうと、子供のやる気をそぎ、自分で考える力が育たないという結果にも。子供の力を育てるには、やはり親のかかわりかたが大事になってきます。

子供の「好き」「楽しい」という気持ちを引き出し、自分で考える力を育ててあげるためにも、子供との会話を少し意識してみるのはどうでしょう。今回紹介した子供との関わり方のコツをはじめ、育児に悩むパパやママの助けになってくれる1冊を紹介します。

『子どもに教えるときにほんとうに大切なこと』

子どもに教えるときにほんとうに大切なこと

著者は筑波大学附属小校のカリスマ教師。37年の教師生活で実践してきた経験をもとに、子供の考える力を育てるためのちょっとした工夫が紹介されています。

一部を紹介しましたが、イメージしやすい例と共にやさしい言葉で表現された内容は、子供の「やりたい」を引き出す教え方や、「考える力」をのばす教え方など、育児の上で参考にしたい事例がたくさん。しつけや勉強などパパやママが子供に教えるときに、ぜひ取り入れたい内容となっています。

視点を変えて子供と向き合ってみるために

子供 ママ amana images

子供には学ぶことがたくさんあります。社会のルールやマナーなどに加え、学校へ通うようになると、勉強のしかたを教えてあげる必要も。多くのパパやママが、子供とのかかわりに毎日精一杯の力を注いでいることと思います。しかし、よその家庭と比べられるわけではなく、ときには自分のやり方に不安や迷いを感じるということがあるかもしれません。

今回紹介した書籍は、長年子供たちと接してきた先生が書かれたもの。さまざまな考え方を持つ子供たちと向き合った経験から紡がれた言葉の中には、自分の子供だけを見つめるパパやママとはまた違う視点があるのではないでしょうか。

ここに書かれていることが全て当てはまるわけではないかもしれませんが、パパやママがゆったりとした気持ちで子供と向き合い、より良く導いてあげられるような、助けとなる1冊であればと思います。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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