子どもの前での夫婦げんかを避ける方法
夫婦げんかは親だけでやっているので、子どもには嫌な思いをさせる程度かな…と思っている方もいるかもしれません。しかし実際のところ、子どもには違うように見えているようです。
厚生労働省が提示している資料では、夫婦げんかについて下記のように言及しています。
子どもから見ると、夫婦げんかは、いじめと映っている
ようです。 ※1
夫婦が争っていると、いつの間にか子どもに手が回らな
くなって、生活習慣全般が乱れがちになります。 ※2
可能な限り、子どもの前でけんかをすることは避けたいと思うママやパパもいるでしょう。そもそも言い争い自体もなくしたいという方もいると思います。
では実際には、どのようにすればよいのでしょうか。対策についてご紹介します。
子どもが寝た後に話し合う
お互いにカッときている様子を感じたときは、早々に「子どもが寝た後に話し合いましょう」と切り替えてください。少し時間を置くことで、双方が冷静になることができるというメリットもあります。
この方法がうまくいくポイントは、お互いが普通の状態のときに「子どもの前で夫婦げんかはせず、話し合いは子どもが寝たあとで」という双方の合意をとっておくことです。
ただし、子どもが寝たあとで再度話し合うときに「子どもが別の部屋で寝ているから問題ない」と大声で怒鳴り合うようなけんかは禁物。また物を投げたり手を出したりすることもやめましょう。
けんかがヒートアップしてしまううえ、子どもが起きてしまう可能性があります。
冷静に落ち着いた声のトーンで話す
とにかく冷静に話をすることが大切です。ただし、口調は落ち着いていてもパパやママの顔が怖くなっていたりお互いを無視したりすると、その空気感を子どもが察して不安になってしまうことがあります。
夫婦げんかのシーンでは自然に冷静になることはとても難しいので、ゆっくり落ち着いた声のトーンを意識して話してみてください。実はこれだけでだいぶ冷静になることができます。
自分自身をクールダウンさせながら伝えるイメージで話すとよいでしょう。
けんかにならない伝え方のコツ
カッとなり感情のままに話してしまうことで、「こんなこと言うはずじゃなかったのに」と後悔することも。まずは自分が何を伝えたいのか整理し、それをどのように話せばお互いに気持ちよく納得できるか考えてみましょう。
夫婦げんかを避けるために、けんかにならない伝え方のコツをご紹介します。
主語を「私」にする
けんかになると「あなたが〇〇しないから!」や「あなたが〇〇だから!」など、相手が主語になるパターンが増えます。しかし「相手」を連呼すると、相手は責められている気持ちになります。
これを、主語を「私は」に変換して伝えてみましょう。例えば、これまでは「あなたが帰ってくるの遅いから!」だったのが、「私は、もう少し早く帰ってきてほしいと思っている」となります。
言い方がマイルドになりつつも、自分の意見をしっかり伝えることができますよ。
決めつけで言わない
「いつもそうなんだから!」や「どうせ〇〇でしょ」など、決めつけた言い方をしないようにしましょう。決めつけ口調は、一瞬にして相手をイラっとさせてしまいます。
その結果、冷静な話し合いができなくなり、解決までに時間がかかってしまうでしょう。決めつけは癖になっている可能性があります。
まずは「決めつける自分」を認識することから始めましょう。「また決めつけ癖が出てしまった…」と気づくことができれば、徐々に回数が減り、自分も冷静に、相手もイラつかせずに対応することができるようになります。
他の人と比べない
「〇〇さんの旦那さん(奥さん)はこうなのに」などと、人と比べる発言はやめた方がよいでしょう。言われた相手はプライドを傷つけられ自信を失ってしまいがち。人と比べた言い方は相手の怒りを買うだけで、何の解決にもならないのです。
そもそも誰かと比べてしまうのは、相手に「こうなってほしい」という願望があるからですよね。ならば、「こんな風にしてもらえると、とても助かるよ」というように願望をダイレクトに柔らかく伝えてみるとよいでしょう。
伝え方を工夫すれば、夫婦仲はより良好に
子どもの前でのけんかは避けたいですが、だからといって言いたいことを我慢してはいけません。場所や言い方を工夫して、自分の気持ちをしっかり伝えましょう。
お互いに思いやりを持ちながら意見を交換することで、お互い理解し合うきっかけになるでしょう。自分の気持ちを伝え、夫婦のきずなをより強いものにしてくださいね。