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5歳児ができることは?発達の目安や中間反抗期についても解説

小さな子どもは日々成長しているように見えますが、他の子と比べると「発達が遅れているのでは…?」と不安に思ってしまうことも…。5歳児では身長約107~111cm、体重約17.5~18.6kgが一般的ですが、その他の発達も気になりますよね。そこでこの記事では、「身体」「運動」「知能」「社会性」の4つのカテゴリから5歳児の発達の目安とできることを紹介していきますね。5歳児の発達具合がわかる記事になっていますよ。

PIXTA

5歳児の発達の目安とできること

5歳児の子どもを持つ先輩ママたちからは、ママリの掲示板にこのようなお悩みが寄せられました。

5歳の息子にこんな事でイライラする私はおかしいですか?
朝お腹が空いたというので、パンは?おにぎりは?と色々聞いたけれど全部嫌だ!じゃあ何が食べたいのか教えて?と聞いたけどそれも嫌だ!教えない!の謎のイヤイヤ。
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5歳の娘の対応に朝から疲れました
ご飯何食べたいと聞いて出しても文句言われる
髪の毛縛る時何にするーと聞いてやったらやった後に違うやつが良かったと言われる
時間がなくてやり直し出来ないと言ったら号泣され、ハーフアップのまま幼稚園行くことになりさらに号泣
本当毎朝こんな感じで今朝は怒ってしまいました
どうしたらいいか分かりません
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先輩ママたちからの投稿でわかることは、5歳児になるとできることは「自己主張」であるということですね。ただ自己主張もまだ一貫性があるわけではなく、ママパパにとっては「イヤイヤ期」「反抗期」と感じられてイライラしてしまうかも…。

それでは一般的な5歳児は身体・運動能力・知能においてどのような様子なのでしょうか?一般的な目安をみていきましょう。

5歳児の「身体発育」

まずは5歳の体の発達について見ていきましょう。「他の子より小さいかも…」と心配されているなら、全国的な平均値と誤差から5歳児の発達具合を知っておきましょう。

発達の目安は?【男の子編】

厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」によると、発達の目安は男女別で次のとおりです。まずは男の子からみていきましょう。

【5歳0~6か月】

  • 体重17.56kg
  • 身長108.0cm

【5歳6~12か月】

  • 体重18.63kg
  • 身長111.3cm

発達の目安は?【女の子編】

続いて5歳女の子の発達の目安です。

【5歳0~6か月】

  • 体重17.32kg
  • 身長107.3cm

【5歳6~12か月】

  • 体重18.27kg
  • 身長110.6cm

身長・体重ともに男女での中央値はそれほど違いがありません。ただし、成長具合は子どもによって差があります。周りと比較するのではなく、子どもの過去と比べて成長しているかどうかを確認していきましょう。

出典元:

5歳児の「運動能力」

身体が発達してくる5歳の子は、運動でもできることが多くなります。5歳になるとどの程度体を動かせるようになるのか、運動面から発達の目安を見ていきましょう。

運動能力の発達の目安は?

5歳になると身体能力が急に発達してきたように感じられる方もいるようです。文部科学省の資料には、以下のような記載があります。

この時期は、全身運動が滑らかで巧みになり、全力で走ったり、跳んだりすることに心地よさを感じるようになる。ボールをつきながら走るなど基本的な動きを組み合わせた動きにも取り組みながら、「体のバランスをとる動き」「体を移動する動き」「用具などを操作する動き」をより滑らかに遂行できるようになることが期待される。 ※1

バランス感覚やジャンプ力も向上して、全身を使って動けるようになります。また、ボールやジャングルジムなど、用具を使った運動も喜んでし始める年齢です。

具体的にできることは?

  • なわ飛びができる
  • ボールを蹴ったり片手で投げたりできる
  • バランスを取りながら細い場所を歩ける

5歳児になると公園でできることも増えてきて、さまざまな遊具を使いこなせるようになります。ジャンプをしたりスキップをしたり、外遊びにも幅が出てくるでしょう。

出典元:

5歳児の「知能・会話力」

子どもの発達で気になる知能。5歳になると知能も発達してくるので、語彙が増えて会話力が身についてきます。

知能・会話力の発達の目安は?

5歳児の知能の発達の目安として、ジャンケンゲームやしりとりなどルールのある遊びができるようになります。

ジャンケンの勝ち負けは、5歳児の90%が可能です。しりとりは約70%の5歳児が可能です。両方ともできない場合は、発達の遅れがあることを念頭に置くとよいでしょう。とくにしりとりは音韻の操作能力を見ていますので、文字の習得と大きな関連があります。 ※2

5歳児の発達の遅れが心配という方は、お子さんと一緒にジャンケンやしりとり遊びをしてみるのも一つの目安になります。親子でコミュニケーションを取りながら今のお子さんの状況を把握することができますよ。

具体的にできることは?

  • 自分の感情を伝えられるようになる
  • 驚いたことや疑問に思ったことを言葉で表現する
  • 自分と他人の考えが違うことに気づく

大人からの質問にしっかりと答えたり、考えたことや想像したことを文章として表現できたりと会話力が高まるのが5歳のころ。大人や同年代の子と、きちんとした会話ができるようになるころです。

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5歳児の「生活・社会性」

5歳になると自分で基本的な生活ができるようになり、社会性や協調性も身についてきます。大人になるために欠かせない生活力・社会性の面から5歳の子にできることを見ていきましょう。

生活・社会性の発達の目安は?

3~4歳と5歳の子を比べると、他の子と一緒に遊べるようになることが大きな違いです。

5歳になると自分中心の世界から他者との関係を理解し始める。つまり、思いやりの心が芽生え、共感できるようになる。…中略…5~6歳では「集団遊び」が可能なり、少人数のグループで、ルールに則った遊びとなってくる。リーダーシップを取れる幼児も増え、グループ内の役割を認識して行動できるようになる。 ※3

5歳になると他の子に優しくしたり、一緒に道具を使って遊んだりできるようになり、グループで遊ぶことも増えてきます。「自分中心の世界」から「他者も交えた世界」に変わっていくのが5歳のころなのですね。

具体的にできることは?

  • 見通しを持って行動できる
  • 社会のルールを意識し始める
  • 片付けや着替え、身のまわりのことができる

幼稚園や保育園でルールを守り、他の子と一緒に行動できるようになるころです。おもちゃを貸し借りしたり、他の子を思いやった行動をし始めたりなどの変化も見られるでしょう。

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5歳児の子育てのコツやポイント

5歳 PIXTA

5歳児の子育てをより効果的に、スムーズに行っていくためのコツやポイントを知っておきましょう。

5歳児の【中間反抗期】とは?

5歳児の「中間反抗期」と呼ばれる行動は、親と子どもの思いに違いがあることによって生まれます。

ママパパにとっては「まだ5歳児」であり、できることの少ない子どもだと映るでしょう。一方で子どもとしては、「何でも自分でやりたい・できる」という自立心が芽生えるころです。1日の生活習慣を自分で行おうとする気持ちも生まれますし、自分の考えの基礎も生まれてきます。

そのためママパパがしてあげることに対して反抗したり、嫌がったりすることが多いものです。

2歳ごろの反抗期は自我の芽生えで、10歳ごろに訪れる第二次反抗期は親から見放されることへの恐怖と拒絶が入り混じった複雑なものです。しかし中間反抗期は、単純に「ママパパの助けがなくても自分でできる」という思いから生じる、成長の過程によって生まれると考えられます。

次の項目では5歳児の発達にともなう適切な接し方のポイントを解説するので、中間反抗期に悩んでいる方は参考にして育児のコツをつかんでくださいね。

出典元:

5歳児の子育てのコツやポイント

それでは中間反抗期を迎えた5歳児の子育てのコツとポイントについて見ていきましょう。

男の子と女の子の接し方の違いや、子どもの気持ちを汲んであげるためのポイントを解説しますので、5歳児のできることを踏まえながら参考にし、今日からの子育てに役立ててくださいね。

5歳の子の勉強としつけ方のポイント

5歳児への関わり方は勉強とも深く関連すると言われています。つまり、関わり方によってその後の学力が変わる可能性も。

第八に、共有型しつけスタイルは子どもの語彙力と相関する。子どもと対等な関係で、親子のふれあいや家族の団らんを大切にし、楽しい経験を享受・共有しようとするしつけスタイルをとる家庭では、子どもの語彙が豊かになることが明らかになった。 ※4

もちろん、幼児期は遊ぶことが一番の勉強ですが、子どもと上手に関わり今後勉強が好きな子に育てるためには、次のようなことに気をつけてください。

  • 子どもの長所を見つけてほめてあげる
  • 他の子と比較しないこと
  • 完璧を目指さないこと
  • 無理に勉強をさせないこと

遊びの中で楽しく勉強できるのであれば、英語や数字、言葉の学習に触れるのも良いでしょう。しかし、嫌がる子に無理に勉強をさせようとしたり、できないことを指摘したりすることは逆効果。子どもが自分から「やりたい!」と思えるような環境づくりと関わり方が大切です。

男の子と女の子の接し方の違いは?

男の子と女の子は心の発達速度が違うので、それぞれ接し方のコツを知っておかないと逆効果になってしまうことも…。まず男の子・女の子ともに、5歳の子どもの特徴は「自信をもつ年齢」だということです。

★発達段階からみた幼児の行動特徴★
1歳児 「自立の芽生え」
2歳児 「走り回る子ども」(おもしろい年齢)(矛盾する年齢)
3歳児 「何でもする子」(楽しそうな年齢)
4歳児 「発見する年齢」
5歳児 「自信をもつ年齢」 ※5

「自信をもつ年齢」だということを前提にして、どうすれば子どもに自信をもたせてあげられるのか、適切な接し方について確認していきましょう。

5歳の男の子への接し方は「自尊心」がポイント

5歳児の男の子への接し方は、自尊心を傷つけないことが最大のポイント。「○○くんはできるのに…」と他の子や兄弟と比べたり、「そんなことをして男の子らしくない!」と叱ったりすることはNGです。

『世界標準の子育て』の著者である船津徹さんは、ダイヤモンドオンラインの中で次のように語っています。

まず男の子は、「おだてて育てる」ことが基本です。

幼児はもちろん大人まで、男性を動かすルールはこれだけです。男の子は根が単純で、「上手にできたね」「がんばったね」「頼りになるね」「カッコいいね」と褒められ、おだてられると嬉しくなり、やる気になって行動します。 ※6

このように、5歳の男の子はあらゆる手段で褒めてあげると、自分に対し「自信をもつ」ことができると考えられます。反対に、自尊心を傷つけられるとやる気がなくなって反抗的になることもあるので注意が必要です。

5歳の女の子への接し方は「具体性」のある話を

5歳の女の子への接し方で気をつけたいことは、話に具体性をもたせることです。褒めたりご機嫌をとったりするための言葉でも、具体性がなければ女の子は喜びません。

上記でご紹介した船津徹さんは、女の子について次のように語っています。

一方の女の子は、親(特に母親)が「手本やルールを提示してあげる」のが基本です。女の子は男の子よりも人間への関心が強く、人を観察する力が鋭いのです。
…中略…
女の子は「ルール/集団の調和をもたらす決まりごと」を好む傾向があるので、「手本を示す」→「マネさせる」→「努力を褒める」を繰り返していくと、しつけも勉強も習い事もどんどん成長していきます。 ※7

女の子は観察力があるので、話に具体性がなければ、「本当にそう思ってる?」と返してくることも…。


男の子よりもパパママが示すお手本をマネしてくれる傾向があるので、上手にマネをできたら「きちんと○○できて偉かったね!」など、理由とともに褒めてあげましょう。お手本通りにできたことを具体的に褒められた女の子は、「自信をもつ」ことができるようになるはずです。

5歳児はできることはたくさん!おおらかに見守ってあげて

5歳 PIXTA

5歳児になるとできることがとても増えてきます。自分の感情や思ったことを言葉にして伝えられるだけの知性や会話力も身につけますし、生活習慣に関わることも1人でできるようになります。

しかしできることが多くなるからこそ、5歳児には中間反抗期が訪れるのです。自分で何でもできるようになって、ママパパに反抗する子どもも。

中間反抗期は5歳児における発達の過程の一つだととらえて、今回の記事で紹介した育児のポイントやコツを抑えながら、おおらかに見守ってあげてくださいね。

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