想像力も想像力もぐんぐん伸びていく3歳児。そのため、絵本の中のファンタジーな世界、物語にもすっと入ってくことができます。
子どもに絵本の世界の素晴らしさを知ってもらうために、まずはよく知っているものや好きなものに関する絵本を読んであげたり、もっと知りたいと思うような絵本を読んであげると良いでしょう。うんち、おなら、おしっこといった言葉が出てくる絵本も喜びますよ。
- 大津市「3歳児」(https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/242/kari_62.pdf,2021年4月9日最終閲覧)
- 厚生労働省「保育所保育指針解説書」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/hoiku04/pdf/hoiku04b_0001.pdf,2021年4月9日最終閲覧)
三びきのやぎのがらがらどん 作:マーシャ・ブラウン
パパママも子どものころきっと読んだことのある、ノルウェーの昔話。幼稚園などで劇のテーマになったり、児童センターでは人形劇になったりと、とても有名な物語です。
主役は、3匹みんな同じ名前のヤギのがらがらどん。3匹が橋を渡ろうとするのですが、橋の下には怖い鬼のトロルが。橋を渡らせまいと驚かすトロルと知恵を振り絞りながら勇敢に立ち向かうがらがらどん。3匹の個性も分かりやすく描かれており、話の世界にみるみる入っていきます。
トロルのセリフが残酷で頭に残り、初めて絵本の中で恐怖というものを感じさせられたような気がします。迫力もある絵とどきどきのストーリーにきっと3歳の子どもも夢中になるでしょう。
ぞうくんのさんぽ 作:なかのひろたか
とても良い天気の日にぞうくんはのんびりお散歩。すると、かばくんに出会いまた歩くとお友達に出会い…でもみんなぞうくんの背中の上に乗りたがります。ぞうくんはとっても力持ち、でもぞうくんの表情はどんどん険しくなってきて…。
いやし系の動物たちのキャラクターがかわいく、読み手側も子どもの表情を見ながら楽しく読み聞かせができます。
短い話の中にきちんと起承転結があり、みんな笑顔でハッピーエンドで終わるのも良い点です。3歳児が分かりやすい物語ですよ。
せんたくかあちゃん 作:さとうわきこ
「ばばばあちゃんシリーズ」で有名なさとうわきこさんの1冊。洗濯することが大好きな、せんたくかあちゃん。はつらつとして、太陽のように明るい性格のかあちゃんです。
いつも元気なかあちゃんは、晴れた日たらいをつかってせっせと庭でお洗濯。なんでもゴシゴシ洗い上げていく姿は見ていてとても爽快です。たくさんの木に洗濯縄を結ぶところも、今から何が始まるのだろうとワクワクしますよ。
そんなある日、空から鬼がやってきてかあちゃんはびっくり。鬼の目的はさて何なのでしょう。かあちゃんからパワーと笑いをもらえる絵本です。
たろうのおでかけ 作:村山桂子
今日は大好きなまみちゃんのお誕生日。すみれの花とアイスクリームを持って動物たちと一緒におでかけです。たろうを先頭に動物たちが並ぶ姿もかわいく本の色合いも明るくてきれいです。
たろうが、横断歩道ではないところを歩いたり、黄色の信号で渡ろうとする行動に対して、大人が「だめだめだめ」と注意します。
たろうはうきうきした気持ちだったのになんだか「つまらい」。でも、だめにはちゃんと理由があるんだよと交通のルールを絵本を通して子どもに教えてくれます。文章のリズムが良く、繰り返しの言葉が多いので、子どもにとっても見ていて楽しいと思いますよ。
ぐるんぱのようちえん 作: 西内ミナミ
ぐるんぱは、とても大きなぞう。でも、ずっとひとりぼっちでさみしく暮らしてきたのです。体も汚れ臭いにおいも。そこでぞうたちに体を洗ってもらい、見違えるほど立派になったぐるんぱは仕事を探し始めます。
ビスケットやのびーさんや靴作りのくーさんのところに行ったけれど「もうけっこう」と言われ、ぐるんぱはしょんぼりしょんぼり。でも、最後にぐるんぱにぴったりの仕事が見つかります。絵本を通して、今までやってきたことには意味があるし、無駄にはならないんだよと子どもに教えてくれます。
最後のページには、大きな靴に、お皿に美味しそうなビスケットなど見開きいっぱいに描かれています。ぐるんぱの作ったものが子どもたちが喜ぶものに大変身。カラフルで印象的な絵は子どもたちをわくわくさせてくれることでしょう。










