4歳のおすすめ絵本
心も体もぐんぐん成長する4歳児。家族の人以外の関りの増え、保育園や幼稚園など、お友達といろいろなことを経験ししていきます。急に大人っぽい発言をしたり、相手に気づかうような行動をしたりするので、イヤイヤ期も終わったんだなと大人は解釈してしまいがちです。
しかしまだ4歳。子ども自身も成長に追いつけなくて戸惑っている時期でもあります。自分の中に芽生えるさまざまな気持ちに対応できるよう、幅広いジャンルの絵本を読み聞かせし、情緒を安定させてあげましょう。
では4歳児の絵本の選び方のポイントを見ていきましょう。
- 出版から20年以上たっている人気の絵本
- 昔話の絵本
絵本選びの1つの指標として「成人式を終えた絵本」と言われています。20年以上もの間、子どもたちに喜ばれて人気というのは本当に愛された絵本なのだと分かりますよね。
時代が変わっても一過性で終わらず、選ばれている絵本は、子どもの心にきっと響くはずです。4歳はさまざまなことに関心があるので、新しく出た絵本に加えてものがたり絵本を中心に昔から選ばれている良質な絵本もぜひたくさん選んであげてください。
また「ももたろう」や「一寸法師」などの昔話は、新しく登場した絵本の中には物語の内容がすっかり変えられていたり、登場人物がキャラクター化されてしまったりと、昔話の本質をふまえていないものもあります。
昔話の絵本を選ぶ際には、図書館などで一度中身を確認してから選ぶと「昔話の本質」を伝えている絵本が選べますよ。
- 福音館書店「4歳におすすめの絵本」(https://www.fukuinkan.co.jp/bookguide/age4/,2021年4月9日最終閲覧)
- 大津市「4歳児」(https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/242/kari_76.pdf,2021年4月9日最終閲覧)
- 文部科学省「幼稚園教育要領」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/you/nerai.htm,2021年4月9日最終閲覧)
からすのパンやさん 作:加古里子
いずみがもりに住んでいる、パン屋さんのからす家族のお話。子どもの名前も、ちょこちゃん、おもちちゃん、レモンちゃん、りんごちゃんと食べ物にちなんだ、かわいい名前なんです。
働き者のお父さんお母さんは朝早くからパン作りに大忙し。お店を切り盛りして、家事をして合間にチョコちゃんたちのお世話…。息つく暇もありません。しかし、どんどん貧乏になってしまって…。売れないパン屋さんから、繁盛店になるまでのとっても愉快なお話です。
絵本の中に登場するパンはどれもとてもおいしそう。口の中でパンの匂いが広がっていきます。子どもたちが食べる、おやつの焦げたパンですら、香ばしそうで不思議と食べてみたくなります。絵本見開きいっぱいに描かれたパンは圧巻です。子どもと一緒にどのパンが食べたいかわくわくしながら見ることができます。
長めのストーリーですが、話の展開もおもしろく、80種類以上あるパンに親子でテンションが上がりますよ。
こんとあき 作:林明子
あきが赤ちゃんのころからずっと一緒に遊んでいるのは、きつねのお人形のこん。2人はいつでもどこでも一緒です。ある日2は、さきゅうまちに住んでいるおばあちゃんのお家に行くことに。
旅の道中の、列車の中や砂丘でトラブルが起こるのですが、子どもも読み手側も感情移入してしまうくらい、ハラハラどきどき。ぬいぐるみのこんがあきちゃんを守る姿が、まるでお兄ちゃんのようで胸が打たれます。
こんの「大丈夫、大丈夫」という思いやりに溢れた言葉に何度も元気をもらいます。絵もとてもきれいで繊細で、読み終わった最後に心がほんわか温まる絵本です。
わゴムはどのくらいのびるかしら? 作:マイク・サーラ
ある日、ぼうやは、わゴムがどのくらいのびるか、ためしてみることにしました。という言葉から始まる、子どもの想像力を掻き立てられるマイク・サーラさんの名作です。
1人の男の子がわゴムをどんどん伸ばしていろいろなところに行くというシンプルな設定なのですが、子どものころにふと思いつく「試してみたい」という純粋な気持ちがよく表現されている1冊。
わゴムをベットの端に引っかけて、冒険はスタート!列車に乗ったり船に乗ったり、宇宙にいったり…普段家にあるわゴムでこんなに楽しめるんだとワクワクしつつも、わゴムのデメリットも知っている分、ハラハラもあり。最後はしっかりオチまでついているのもすっきりして良いところ。
見るもの全てに興味津々の4歳児の読み聞かせにぴったりの絵本です。










