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監修:保田典子

癖になりそうで心配…子どもの爪噛みの原因と見守り方を小児科医が解説

子どもが爪を噛んでいることはありませんか。小児科の外来でもご心配される親御さんがたくさんいらっしゃいます。実は、爪噛みや指しゃぶりは珍しいことではありません。親が繰り返し声をかけても、効果がないことが多い癖のひとつです。そこで、爪噛み、指しゃぶりをする子への対処法をお伝えします。

PIXTA

子どもの爪噛みをやめさせたいけれど…

一歳半から爪噛み、さかむけがなおりません。指ににがいのぬるのやら、いいきかせたりをしてますが、効果ありません。保育園楽しくいくようにはなりましたが、もじもじしやすいタイプです。周りで同じ悩みを聞いたこともなく、悩みます。なにか、不安が強いのでしょうか。
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ママリに寄せられた、子どもの爪かみが心配だという声です。やめさせようと色々試しても効果がないということだと、よりいっそう悩みますよね。

爪かみの原因や対処法

指しゃぶり 幼児 PIXTA

やめさせたい癖がずっと続いていると、親としては心配ですね。爪かみへの対応は、以下のポイントを知っておくといいでしょう。

爪かみはストレスや愛情不足以外でも起きる

爪かみの原因として考えられるのは緊張することがあってそのストレス解消にはじまったりすることが多いです。例えば、幼稚園に登園がはじまった時をきっかけにするようになった…などです。

精神的なストレスが原因になることもありますが、逆にただ何となくやっていることなどもあります。育て方が悪いとか、愛情不足ということを気にする必要はありません。

とはいえ、見た目が気になると感じる方は特に、なるべく早く終わらせたいですよね。見た目のほかに、爪かみには爪が変形してしまう、かんだところから細菌が入る、というデメリットがあります。焦る必要はないですが、少しずつでも対処していけると良いですね。

爪かみを自然にやめられる対処法の例

ぬいぐるみ 幼児 抱っこ amana images

まずは、爪かみをどんな時にやっているかを把握しましょう。緊張する場面になったときにしているのか、テレビを見ていたりと手持ち無沙汰だったりリラックスしているときにしているのか、などです。

緊張する場面になったときにしている子の場合、ただ「やめなさい」と言ってもなかなか良くならなかったり、かえって別の癖が出てしまったりします。ハンカチやぬいぐるみなど、子どもが持っていて安心するものでストレス解消できるような手立てを作ってあげましょう。

手持ち無沙汰だったり、リラックスしているときにしている子に対しては、100円ショップなどに売っているぷにゅぷにゅとした感触のキーホルダー(スクイーズなど)を持たせて、手をなるべく他のことに使わせるのも解決法のひとつです。手持ち無沙汰のときに手を口に持っていかない工夫ができると良いですね。

また、見た目を気にする子の場合、爪かみをする姿はかっこ悪い、かわいくないように見えるということを伝えてみるというのも対処法です。「爪かみをやめたい」と意識している子には、やっている時にさりげなく教えてあげると「はっ」と気が付いてだんだん減ってくることもあります。

このように、子どもの爪かみのタイプや性格によってさまざまな対処法があります。

焦らずに、ゆっくり直せば大丈夫

幼児 手 にぎる 親 PIXTA

爪かみはなかなかやめられない子が多く、始まったばかりでも「癖になるのでは」と心配かもしれませんが、落ち着いて対応しましょう。

爪かみも色々なきっかけ、色々な原因があります。きっかけや原因、子どもの性格によっても対処法は変わります。命にかかわることではないですし、やっている子は意外に多いものですので、焦る必要はありません。

子どもがどんな時に爪をかむのか、どういう性格で、どうして続いているのか、子どもを観察して把握できるとよいですね。爪の変形や感染が心配なときは受診しましょう。かぜなどで受診したついでに対処法を相談しても良いかもしれません。

親が気にしすぎてイライラしないことが大切です。焦らず直していきましょう。

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記事の監修

小児科専門医、「こどもの心」相談医、医学博士

保田典子

筑波大学医学専門学群卒業後、国立国際医療研究センター、大阪市立総合医療センター、東京衛生アドベンチスト病院を経て2021年高円寺こどもクリニック開設。子育て相談、起立性調節障害のサポートに力を入れている。3児の母。

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