1. トップ
  2. 子育て・家族
  3. 子供の病気・トラブル
  4. 子供の発達障害・成長の遅れ
  5. 癖になりそうで心配…子どもの爪噛みの原因と見守り方を小児科医が解説

監修:保田典子

癖になりそうで心配…子どもの爪噛みの原因と見守り方を小児科医が解説

子どもが爪を噛んでいることはありませんか。小児科の外来でもご心配される親御さんがたくさんいらっしゃいます。実は、爪噛みや指しゃぶりは珍しいことではありません。親が繰り返し声をかけても、効果がないことが多い癖のひとつです。そこで、爪噛み、指しゃぶりをする子への対処法をお伝えします。

PIXTA

子どもの爪噛みをやめさせたいけれど…

一歳半から爪噛み、さかむけがなおりません。指ににがいのぬるのやら、いいきかせたりをしてますが、効果ありません。保育園楽しくいくようにはなりましたが、もじもじしやすいタイプです。周りで同じ悩みを聞いたこともなく、悩みます。なにか、不安が強いのでしょうか。
ママリ|ママの一歩を支える、女性限定Q&Aアプリ

ママリに寄せられた、子どもの爪かみが心配だという声です。やめさせようと色々試しても効果がないということだと、よりいっそう悩みますよね。

爪かみの原因や対処法

指しゃぶり 幼児 PIXTA

やめさせたい癖がずっと続いていると、親としては心配ですね。爪かみへの対応は、以下のポイントを知っておくといいでしょう。

爪かみはストレスや愛情不足以外でも起きる

爪かみの原因として考えられるのは緊張することがあってそのストレス解消にはじまったりすることが多いです。例えば、幼稚園に登園がはじまった時をきっかけにするようになった…などです。

精神的なストレスが原因になることもありますが、逆にただ何となくやっていることなどもあります。育て方が悪いとか、愛情不足ということを気にする必要はありません。

とはいえ、見た目が気になると感じる方は特に、なるべく早く終わらせたいですよね。見た目のほかに、爪かみには爪が変形してしまう、かんだところから細菌が入る、というデメリットがあります。焦る必要はないですが、少しずつでも対処していけると良いですね。

爪かみを自然にやめられる対処法の例

ぬいぐるみ 幼児 抱っこ amana images

まずは、爪かみをどんな時にやっているかを把握しましょう。緊張する場面になったときにしているのか、テレビを見ていたりと手持ち無沙汰だったりリラックスしているときにしているのか、などです。

緊張する場面になったときにしている子の場合、ただ「やめなさい」と言ってもなかなか良くならなかったり、かえって別の癖が出てしまったりします。ハンカチやぬいぐるみなど、子どもが持っていて安心するものでストレス解消できるような手立てを作ってあげましょう。

手持ち無沙汰だったり、リラックスしているときにしている子に対しては、100円ショップなどに売っているぷにゅぷにゅとした感触のキーホルダー(スクイーズなど)を持たせて、手をなるべく他のことに使わせるのも解決法のひとつです。手持ち無沙汰のときに手を口に持っていかない工夫ができると良いですね。

また、見た目を気にする子の場合、爪かみをする姿はかっこ悪い、かわいくないように見えるということを伝えてみるというのも対処法です。「爪かみをやめたい」と意識している子には、やっている時にさりげなく教えてあげると「はっ」と気が付いてだんだん減ってくることもあります。

このように、子どもの爪かみのタイプや性格によってさまざまな対処法があります。

焦らずに、ゆっくり直せば大丈夫

幼児 手 にぎる 親 PIXTA

爪かみはなかなかやめられない子が多く、始まったばかりでも「癖になるのでは」と心配かもしれませんが、落ち着いて対応しましょう。

爪かみも色々なきっかけ、色々な原因があります。きっかけや原因、子どもの性格によっても対処法は変わります。命にかかわることではないですし、やっている子は意外に多いものですので、焦る必要はありません。

子どもがどんな時に爪をかむのか、どういう性格で、どうして続いているのか、子どもを観察して把握できるとよいですね。爪の変形や感染が心配なときは受診しましょう。かぜなどで受診したついでに対処法を相談しても良いかもしれません。

親が気にしすぎてイライラしないことが大切です。焦らず直していきましょう。

どもり、発音がおかしい…吃音(きつおん)の原因と見守り方を小児科医が解説

関連記事:

どもり、発音がおかしい…吃音(きつおん)の原因と見守り方を小児科医が解説

幼児の吃音(きつおん)は10~20人に1人程度で症状がみられます。数年で症状が…

性器をさわる…幼児自慰の原因と見守り方を小児科医が解説

関連記事:

性器をさわる…幼児自慰の原因と見守り方を小児科医が解説

子どもが性器をさわったり、股間をものにこすり付けて顔を真っ赤にしている……

記事の監修

小児科専門医、「こどもの心」相談医、医学博士

保田典子

筑波大学医学専門学群卒業後、国立国際医療研究センター、大阪市立総合医療センター、東京衛生アドベンチスト病院を経て2021年高円寺こどもクリニック開設。子育て相談、起立性調節障害のサポートに力を入れている。3児の母。

おすすめ記事

「幼児」「癖」「爪噛み」 についてもっと詳しく知る

話題の記事

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

カテゴリー一覧