明治安田生命の学資保険「つみたて学資」の特徴
貯蓄性のある保険を検討している方にとって選択肢の一つになるのが、明治安田生命の学資保険「つみたて学資」です。この学資保険にはI型とII型の2つのタイプがあり、それぞれ払込免除事由(詳しくは後述)の点で違いがあります。
「つみたて学資」の特徴は、次の5つです。
- 貯蓄性があり、120%近い返戻率
- 保険料の払込期間を選べる
- 契約者が万一のときには、保険料の支払いが免除される
- 教育資金と満期保険金を4回に分けて受け取れる
- 保険料の高額割引がある
- 大学入学前に1回目の教育資金を受け取れる
1.貯蓄性があり、120%近い返戻率
明治安田生命の「つみたて学資」は、学資保険の中でも最高水準の返戻率(受取率)です。商品によっては元本割れするものもある中、貯蓄性を持ち、確実に教育資金を貯めたい方に利用されています。
例えば「契約者が30歳男性、被保険者が0歳、21歳満期、受取総額300万円(基準保険金額75万円)、保険料は口座振替の月払い」というケースで見てみましょう。
- 保険料払込期間が15歳まで:返戻率114.3%、月払保険料14,575円
- 保険料払込期間が10歳まで:返戻率117.9%、月払保険料21,187円
保険料を払う期間が短いほうが、毎月の保険料負担が重いものの、返戻率が高くなることがわかります。
※保険料率は2016年11月1日時点。高額割引あり
※加入時の子供の年齢、契約者の年齢、保険料の払込期間などによっても返戻率は変わります
2.保険料の払込期間を選べる
保険料の払込期間は遅くともお子さんが15歳になるまでで終了。契約時の被保険者、つまりお子さんの年齢によって異なるものの、複数の払込期間から選ぶことができます。
- 子供が0~2歳:10歳、15歳、全期前納払い
- 子供が3~6歳:15歳、全期前納払い
全期前納払いとは、保険料の払込期間までの保険料すべてを契約時に支払うこと。まとまった金額を用意する必要はありますが、返戻率は月払いよりもさらにアップします。
保険料の払込期間が短ければ短いほど返戻率は高くなります。月々の保険料額は上がりますが、子供がまだ小さく、お金のかからないうちに支払ってしまいたい場合は、10歳払込満了プランを選ぶといいでしょう。一方、月々の保険料額を抑えたいなら、返戻率は下がりますが15歳までの払込期間を選ぶという考え方もあります。
3.万が一のときには保険料の払い込みが免除される
保険料の払込免除事由とは、死亡や所定の障害状態など、生命保険会社が指定した条件のこと。これらに該当すると以降の保険料支払いは免除され、なおかつ保障自体は続きます。
つまり、契約者に万が一のことがあっても、保険料の負担はなくなる一方、教育資金や満期保険金はもらえるということです。
次のようにI型とII型で払込免除事由が異なり、II型のほうががんもカバーしてくれるなど条件がより広く設定されています。
- I型:死亡または所定の身体障害表の第1級・第2級の障害状態に該当したとき
- II型:死亡または所定の身体障害表の第1級・第2級の障害状態に該当したとき、生まれて初めて所定の悪性新生物(がん)と医師に診断確定されたとき
ただし、がんをカバーするといっても、上皮内新生物や皮膚がんなど対象とならないものもあります。責任開始日から90日以内にがんと診断確定された場合などには払込免除事由とみなされない場合もありますので注意しましょう。
4.教育資金と満期保険金を4回に分けて受け取れる
明治安田生命の「つみたて学資」は、4回にわたって教育資金と満期保険金を受け取ることができます。例えば保険料の払込期間を「子供の年齢が15歳まで」としたとき、お金を受け取れるタイミングは以下のとおり。受取総額が4分割されて受け取ることになります。
- 教育資金:18歳、19歳、20歳
- 満期保険金:21歳
学資保険の中には満期時に一括で支払われるタイプもありますが、一度にまとまった金額が手元に入ると必要以上に使ってしまう可能性もあります。分割して支払われるほうが管理しやすいと考えることもできるでしょう。
なお、被保険者である子供に万が一のことがあったときには死亡給付金が支払われます。死亡給付金が支払われた時点で契約はなくなり、それ以降の教育資金・満期保険は支払われません。
5.保険料の高額割引がある
高額割引とは、受け取る教育資金(基準保険金額)が70万円以上だと保険料が割り引かれ、返戻率がアップするというもの。具体的には、基準保険金額10万円あたり保険料が30円割り引かれます。
例えば受取総額が300万円なら基準保険金額が75万円となり、高額割引が適用されます。この仕組みを利用し、なおかつ保険料の払込期間を短くすれば、貯蓄性が高まるというわけです。
6.大学入学前に1回目の教育資金を受け取れる
「つみたて学資」の教育資金と満期保険金を受け取るタイミングは次の通り。基準学資金額×計4回が支払われます。
受取日は基本的に10月1日ですが、子供の誕生日によって満18歳か満17歳かに分かれます。具体的には次のとおりです。大学入学前に1回目の教育資金が間に合うという面ではうれしいポイントです。
教育資金
子供が以下の満年齢に達した日以後、初めて迎える10月1日
- 満18歳(10月2日から4月1日が誕生日の子供については満17歳)
- 満19歳(10月2日から4月1日が誕生日の子供については満18歳)
- 満20歳(10月2日から4月1日が誕生日の子供については満19歳)
満期保険金
保険期間が満了した時点で子供が生存しているとき
明治安田生命の学資保険「つみたて学資」の注意点
「つみたて学資」は無配当、つまり配当金が出ないタイプの学資保険です。
他の保険会社だと「5年ごと利差配当付学資保険」といった商品を取り扱っています。これは5年ごとに配当金が支払われる学資保険です。このタイプの保険は、加入者が支払っている保険料を株式投資などで運用しています。
運用で利益が出て、余剰金が発生した場合にはその余剰金が加入者に分配されます。必ず余剰金が発生するわけではないので、配当ありと無配当のどちらがいいかは断言できませんが、配当金が出るタイプに比べて無配当タイプのほうが保険料が抑えめです。
メリット・デメリットを知って賢く教育資金を貯めよう
学資保険の中でも、明治安田生命の「つみたて学資」は返戻率の面から多くのパパ・ママに選ばれています。保険料の払込期間を短くしたり、まとまったお金があれば全期前納払いにしたりすることで、より貯蓄性を高めることが可能です。
とはいえ、保険料の支払いが負担になって家計に影響するようでは本末転倒です。我が家の家計状況にあわせて、ムリのない教育資金づくりに役立てましょう。