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離乳食に味付けはいつから?
赤ちゃんが初めて食べる離乳食。大人は味がついているものに慣れているので、赤ちゃんが離乳食をあまり食べてくれなかったりすると、「味がないからかな?」と思ってしまうことも。
でも、離乳食には味付けがいらない、薄味が良い、とされています。では、離乳食に味付けをするときは、いつから、どのようにしたら良いのでしょうか?
離乳食の味付けはいつからする?
離乳食は基本的に味付けは必要ありません。特に、離乳食初期は、味付けよりも素材の味そのものを感じてもらうことが大切なので、味付けはおすすめできません。
調味料を使えるようになるのは、中期以降になりますが、それぞれ使用してもいい量が決まっています。ごく少量で、薄味になるよう配慮し、味のレパートリーを増やしていきましょう!
離乳食の味付けの注意点
乳幼児期に培われた味覚や食事の嗜好はその後の食習慣にも影響を与える。
したがって、この時期の食生活・栄養の問題は、生涯を通じた健康、
特に肥満等の生活習慣病の予防という長期的な視点からも考える必要がある。 出典: www.mhlw.go.jp
実は、「離乳食は味付けをせずに、または薄味で」と言われるのには、理由があります。赤ちゃんの頃に濃い味つけに慣れてしまうと、成長してからも味の濃いものばかりを好むようになってしまう懸念があります。
また、味の濃い離乳食は、赤ちゃんの未熟な腎臓に負担をかけてしまいます。そのため、離乳食の味付けをする際は、風味づけ程度、もしくはごく薄味をこころがけるようにし、調味料は必ず計って使うように注意しましょう。
- 西東京市役所「離乳食の味付けは…?」西東京市Web(http://www.city.nishitokyo.lg.jp/kosodate/chiikikosodate_center/012_qanda/azituke.html,2021年5月28日最終閲覧)
- 母子衛生研究会「 離乳食作りの基本」赤ちゃん&子育てインフォ(http://www.mcfh.or.jp/jouhou/rinyushoku/yoshu2.html,2021年5月28日最終閲覧)
- やまびこ保育園「はじめに」離乳食の進め方(http://yamabikokai.la.coocan.jp/images/rinyu_kaitei_H26.pdf,2021年5月28日最終閲覧)
- チェリーテラス「離乳食の進め方」e-gohan(http://www.e-gohan.com/baby/basic/start_2.html,2021年5月28日最終閲覧)
離乳食についての記事をもっと読みたい方は、下記よりごらんください。
離乳食の味付けに使える調味料はコレ!
基本的には必要のない味付けですが、少量にとどめ、薄味に気を付ければ、離乳食のバリエーションが増えますよね。
離乳食に使える調味料は、離乳食の進度によって種類や量も異なってきます。ここでは、時期別で使える種類と量をご紹介します。
離乳食中期から使える調味料
まず中期から使うことができる調味料です。
バター
バターは、離乳食中期の頃から使える数少ない調味料の一つです。小さじ4分の1程度、風味づけに使うことができます。無塩バターを選ぶようにしましょう。
お砂糖
砂糖は、果物や野菜などにも糖質、糖分という形で入っているので、離乳食を食べると自然と摂取しています。そのため、離乳食中期から使うことはできますが、砂糖を調味で使用する際は少量にとどめるようにしてください。
ただし、黒砂糖はボツリヌス菌が混入している場合があるので1歳までは与えないようにしましょう。
離乳食後期から使える調味料
次に後期から使うことができる調味料です。
しょうゆ
離乳食後期の頃から、数滴ほど使うことができます。ただし、塩分が強いので風味づけ程度にしましょう。
みそ
お味噌は離乳食後期から少量使用できます。ただし、だし入りのお味噌だと塩分が強すぎるので避けるようにしてください。
なお、大人のおみそ汁をとりわける場合は、上澄みをとり、4倍程度に薄めてあげるようにしましょう。
- 坂井一之(編) 「初めての離乳食」(ベネッセコーポレーション)
- 上田玲子(監)「離乳食大全科」(主婦の友社)
調味料を使った味付け離乳食レシピを紹介
実際に離乳食にどのように調味料を使ったらいいのか、悩むママも多いのでは?そこで、次に、中期、後期に分けて、調味料を使った味付けレシピをご紹介します。
離乳食中期①バターをプラス、ジャガイモもち
ジャガイモと片くり粉で作る、もちもちのおかずです。そのまま焼いてももちろんおいしいのですが、少量のバターを入れることで、より豊かな風味の一品に!
材料
- ジャガイモ:50g
- 片くり粉:大さじ1.5
- 無塩バター:少量
レシピ
- ジャガイモをやわらかくゆでてつぶす
- 1に無塩バターを入れて混ぜる
- 2に片くり粉を入れて混ぜる
- フライパンで焼く
- ひっくり返してもう片面も焼く
ポイントはジャガイモの熱が逃げないうちに調理を終わらせることです。最初に準備を済ませておいて、手早く調理してくださいね。最後にしょうゆを絡めれば、パパママにとってもおいしい料理となりますよ。
離乳食中期②チーズの塩分をプラス、マカロニグラタン
マカロニグラタン風にチーズを加えたレシピです。チーズには塩分が含まれており、たくさん使うのは控えたいところですが、少量なら、風味がよくなるのでおすすめです。
材料
- マカロニ:10g
- キャベツ:1/8枚
- ニンジン:厚み1cm分
- シメジ:2本
- パンプキンスープ:100cc
- チーズ:小さじ1
レシピ
- 皮をむいたニンジンを2mm大のさいの目切りにする
- キャベツを5mmの正方形状に切る
- いしづきを取り除いたシメジを2mm大に切る
- 具材とパンプキンスープ50ccをスチームケースに入れる
- 電子レンジで8分温める
- 残りのパンプキンスープを入れて混ぜる
- 電子レンジを200Wに設定して5分温める
- 上にチーズをかける
- 電子レンジを500Wに設定して15秒ほど温める
ピザ用のチーズを上にまぶして塩分をプラスしました。
離乳食中期③コンソメの塩分をプラス、トマトのコンソメチャーハン
ベビー用のコンソメを使用したレシピです。ベビー用のコンソメにも塩分が含まれており、ごはんにほんのり味が付き、風味も増すので、赤ちゃんも喜んで食べてくれますよ。
材料
- ミニトマト:3個
- みじん切りしたタマネギ:茶こし半分くらい
- みじん切りしたニンジン:少々
- みじん切りしたネギ:少々
- 卵:半個
- とり肉のミンチ:小さじ1
- おかゆ:1杯
- コンソメ:スティック1/2
レシピ
- 切ったトマト以外の野菜を柔らかくなるまでゆでる
- 鶏ミンチを加熱して刻む
- ミニトマトを細かく刻む
- 鶏ミンチとミニトマトを炒める
- 野菜とコンソメを入れて混ぜる
- 溶き卵を混ぜ入れて加熱する
- おかゆを入れて食べやすい水分量になるまで加熱する
野菜もお肉も食べられる、コンソメ味が優しくおいしいチャーハンができありますよ。
離乳食後期①みそをプラス、ジャガイモニョッキの豆乳みそソース
ニョッキは柔らかく離乳食にもよいですね。本来、洋食のメニューですが、味噌を加えることで和風のメニューに変身。
材料
- サツマイモ:75g
- タマネギ:1/4個
- エノキ:1/4株
- 薄力粉:50g
- 豆乳:135cc
- 粉チーズ:少量
- みそ:少量
レシピ
- 電子レンジでサツマイモをやわらかくして皮をむく
- フードプロセッサーにサツマイモ・薄力粉・豆乳を入れる
- 混ぜる
- 食べやすい大きさに丸めて平たくする
- 中央をくぼませて火が通りやすくする
- 浮き上がってくるまでお湯でゆでる
- フライパンでタマネギとエノキがやわらかくなるまで炒める
- 豆乳を加えてみそで調味する
- ニョッキを入れてひと煮立ちさせる
- 盛り付けて粉チーズを振りかける
豆乳を使ったことがあり、慣れている赤ちゃんに作ってあげてくださいね。
離乳食後期②しょうゆをプラス、タイと野菜のとろとろ煮
しょうゆを少し足すことで風味がアップ。パサパサしやすいお魚もこうしてとろみをつけて煮ると食べやすくなります。
材料
- 刺身用のタイ:2切れ
- ニンジン:厚み2cm
- インゲン:2本
- シイタケ:1個
- キャベツ:1/4枚
- だし:80cc
- しょうゆ:1滴
- 片くり粉:小さじ1/2
レシピ
- 皮をむいたニンジンを2mmのさいの目切りにする
- いしづきを落としたシイタケを2mmの大きさに切る
- インゲンを2mmの小口切りにする
- キャベツを5mmの正方形状に切る
- 具材すべてとだし50cc、しょうゆをスチームケースにいれる
- 電子レンジを200Wに設定して10分温める
- タイを食べやすくほぐして残りのだしを加える
- 電子レンジを200Wに設定して5分温める
- 水溶き片くり粉を全体にかけて混ぜる
- 電子レンジを500Wに設定して30秒温める
しょうゆのおいしさとともにとろみをつければ、野菜もタイもさらに食べやすくなりますね。
離乳食後期③みそ&しょうゆをプラス、からくないマーボー豆腐
みそとしょうゆを両方使用したレシピです。とろみがついているので、なかなか食べてくれないお肉もパクパク食べてくれますよ!
たくさん作って、子供用に取り分けた後、豆板醤やオイスターソースで味付けすれば、大人のマーボー豆腐もできあがります。
材料
- 豆腐:150g
- 合いびき肉:75g
- シイタケ:1個
- ニンジン:1/4本
- タマネギ:1/4個
- ショウガ:チューブ1cmくらい
- 水:150cc
- コンソメ:小さじ1/4
- みそ:大さじ3/4
- 砂糖:大さじ1/2
- 酒:大さじ1/2
- しょうゆ:小さじ1/2
- 片くり粉:小さじ1/2
レシピ
- 野菜とシイタケを粗みじん切りにする
- 1を電子レンジで加熱してやわらかくする
- フライパンでショウガを加熱する
- 合いびき肉を入れて熱が通るまで炒める
- 4に2の具材を入れて炒める
- 水・コンソメ・みそ・砂糖・酒・しょうゆを加える
- 食べやすく切った豆腐を入れる
- 弱火で煮る
- 塩で調味して水溶き片くり粉を加え全体を混ぜる
マーボー豆腐でもからくありませんし、調味料の複雑な味が子どもにとって新鮮なメニューですね。
離乳食の味付けどうしてる?体験談を紹介
実際、離乳食の味付けをどのようにやったら良いのか、悩むことも多いですよね。そこで、どのように調味料を利用して離乳食の味付けをしていたか、ママたちの体験談をご紹介します。
体験談①だしをしっかりとるのもおすすめ!
市販のだしの素ではなく、自然素材からだしをとると風味が良いですし、添加物や多めの塩分も避けられますね。もし時間がないときは、離乳食メーカーから販売されているだしを使うと安心ですよ。
体験談②味付けすると食べない…
5ヶ月半から離乳食を始めて、現在離乳食中期で2回食です。
大好きなのはお粥と豆腐で、野菜や魚なども柔らかくして潰しただけの素材の味そのものって感じのは食べてくれます。
出汁やベビーコンソメ、ベビーホワイトソースなどで味付けすると全く食べてくれません💦
ベビーフードも色々食べさせようとしてみたけどダメでした...
離乳食中期・後期の赤ちゃんの中には、味付けをすると食べてくれないという子も。味付けをして離乳食のバリエーションを増やそうとしたママにとっては残念かもしれませんが…味付けなしで素材の味を楽しんでもらいましょう。
体験談③無理せず離乳食を楽しんで!
(中略)
アレルギーチェックをしつつ、好きな食材を見つけていくのもゲーム感覚として楽しんじゃってください。好きな食材が分かれば分かるほど楽になります。なぜなら、毎回の食事に好きな食材のみのお皿を用意しておけば、食べてくれないものがあっても、その場で混ぜて食べさせれるからです。
離乳食期の子どもであっても、味の好みは人それぞれ。味付けがあるほうが良い子どももいますし、ないほうが好きな子どももいます。いろいろな調理法や調味料を試して、ゲーム感覚で楽しみながら好みを見つけてあげてくださいね。
体験談④味付けるのが難しい…
レシピに書いてある量の、3〜4倍のコンソメを入れ、さらに醤油を数滴垂らしても、なんだか美味しくない。大人でも美味しくないのに、息子もそりゃ食べなくなるよなと…
何度も味見して、あまり納得できないまま切り上げましたが…
やはり赤ちゃん用の調味料でも、多過ぎでは身体に負担になりますよね。
大人用の調味料を使って薄めてみたいですが、それもダメですよね。
食べるからと言って甘いものばかり与えるのも、良くないですよね。
何か、これ使ったら食べた!みたいなアドバイスありますか?
あんなに楽しみだった離乳食が、なんかもう最近苦しいです…
色々検索してみても、OKと書いてあったりNGと書いてあったり、何なら良いのかわかりません…
我が家が食べなくなった時の対策としては
・鰹節を手ですり潰して混ぜる(出汁替わり)
・お米や野菜などの大きさや硬さを変える
・焼き海苔とひきわり納豆を混ぜる
・しらすご飯
・野菜スティック(煮たやつ)を手で持たせて自由に食べさせる
・小麦粉、キャベツ、鰹節、青のり、しらすとかでお好み焼き風
とかです。
離乳食の味付けはいつからでも難しいものです。先輩ママたちも苦戦していますが、アイデアをたくさん出してくれた先輩ママもいました。参考にしながら離乳食の味付けバリエーションを考えてみてくださいね。
上手に調味料を使って、離乳食のバリエーションを増やそう
いかがでしたか?基本的には離乳食に調味料は必要ないとされていますが、調味料を使用して味付けすることで、離乳食のバリエーションが増え、作るママも、食べる赤ちゃんもうれしいですよね。
どのように使ったらいいのかなと迷うママも多くいると思います。そんな時はご紹介したように、「風味づけ」することをイメージして、ごく少量から使ってみるとよいでしょう。
マンネリ化しつつある離乳食メニューが豊かになることで、赤ちゃんもより喜んで食べてくれるようになるかもしれません。使える調味料を上手に使って、離乳食作り、頑張っていきましょう。
イラスト:アキタヒロミ