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離乳食で納豆デビューはいつから?
食品としてはクセの強い納豆ですが、意外にも離乳食では早い時期から使える食材です。離乳食ではいったいいつから納豆デビューできるのか、与えられる量の目安とあわせてご紹介します。
納豆は離乳食中期から始められる
離乳食で納豆デビューできるのは、離乳食中期以降です。
納豆はクセやにおいが強いものの、栄養価の高いたんぱく質源で、やわらかく舌や歯茎でも押しつぶせる食材なので、そのままでも食べさせられるため離乳食用食材として優秀。
ただし、離乳食の時期によって食べさせられる量や調理法は変わるので、子どもの成長にあわせた形状で調理してあげましょう。
離乳食で与えられる納豆の量は?
離乳食1回で与えられる納豆の量は、豆腐などの「大豆製品」という分類を基準にすると、離乳食中期・後期・完了期でそれぞれ次のとおりです。
- 離乳食中期:30~40g
- 離乳食後期:45g
- 離乳食完了期:50~55g
ただし上記の量は、ごはんと野菜・果物の他に、魚・肉・大豆製品・卵・乳製品の中からいずれか一種類のみを食べる場合です。例えば、魚と納豆、卵と納豆など他の食材と一緒に食べさせる場合は、総量に注意しましょう。
納豆を食べさせるときはアレルギーに注意!
納豆の原材料である大豆は、食物アレルギーの原因となる食材の一つです。離乳食で納豆を初めて食べさせるときは、子どもにアレルギー反応が出ないか慎重に確認しながら食べさせるようにしてください。
食物アレルギーへ対応するには、ごく少量ずつ食べさせることが一番です。少量を与えながら子どもの肌や便の様子を観察して、問題がなさそうであれば少しずつ増やしていきましょう。もちろん、異変が起きた場合はすぐにかかりつけの病院に相談してくださいね。
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf,2022年6月22日最終閲覧)
- 独立行政法人環境再生保全機構「ぜん息予防のためのよくわかる食物アレルギー対応ガイドブック」(https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/archives_24514.pdf,2022年6月22日最終閲覧)
納豆を含む離乳食についての記事をもっと読みたい方は、下記よりごらんください。
離乳食に使う納豆の選び方
それでは離乳食に納豆を使う場合、どのような商品を選べばよいのでしょうか?まだ生まれて間もない赤ちゃんに食べさせるものですから、なるべく子どもにとって食べやすく、安全なものがよいですよね。離乳食の期間ごとに選び方を見ていきましょう。
離乳中期
納豆が食べられるようになる離乳食中期には、ひきわり納豆を選ぶのがおすすめ。ひきわり納豆は最初から細かいので、包丁でたたけばさらに口当たりがよく、子どもにとっても食べやすいはずです。
粒の残った納豆よりも柔らかいので飲み込みやすいですし、大豆の皮が取り除かれているので消化・吸収しやすいのも離乳食中期の赤ちゃんにとっておすすめポイント。通常の納豆と比べ、癖の少ない粉納豆もおすすめですよ。
もし納豆に使われている大豆の種類を選べるなら、市販の納豆でよく使われている癖の少ない黄大豆がよいでしょう。
離乳後期
離乳食後期に入ったら、ひきわり納豆を卒業して粒納豆デビューができる時期です。ただ大粒の納豆だとまだ食べにくいでしょうから、小粒から始めてください。
赤ちゃんが納豆好きで小粒でもパクパク食べてくれるようなら、大粒の納豆に挑戦してみるのもおすすめ。ただ納豆が苦手なようなら、離乳食中期から引き続き、食べやすいひきわり納豆で栄養を補うようにしてください。
離乳完了期
離乳食完了期になるとほぼ大人と同じ食べ物が食べられるようになるので、大粒の粒納豆でも食べられる用意なるはずです。
ただひきわり納豆の出番もあります。離乳食後期から完了期にかけて活躍するレシピであるおやきは、ひきわり納豆を入れて作るとふわふわとしたナゲットのように。
納豆が苦手な子どもでなければどのような商品でも食べられる時期ですので、調理方法や子どもの好みにあわせて選んでくださいね。
納豆の調理や保存方法をチェック
離乳食に納豆を使う…というと、どのような調理法で作ればよいのか思いつかないママパパも多いかもしれません。大人であればそのまま食べられますが、離乳食期の子どもには抵抗があるのではと不安になる方もいるでしょう。
そこで、納豆の調理方法や離乳食づくりを時短できる保存方法をチェックしておきましょう。離乳食での納豆デビューのために参考にしてください。
離乳食での納豆の調理方法は?
離乳食で納豆を使うときは、ひきわり納豆か細かくした納豆を加熱してから使いましょう。
粘り気が少なくなって子どもでも食べやすくなるので、加熱方法は湯通しが一般的ですが、水やだし汁の中に細かく刻んだ納豆を入れて、電子レンジで30秒加熱すればそのまま離乳食として食べられます。
- 独立行政法人環境再生保全機構「納豆がゆ」(https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/babyfood/step2/03.html,2022年6月22日最終閲覧)
- 京・食ねっと「離乳食 納豆汁 (7・8か月頃)」(http://kyo-syoku.net/babyfood/離乳食-納豆汁 (7・8か月頃)/,2022年6月22日最終閲覧)
納豆は冷凍保存できる?
湯通しをして加熱した離乳食用の納豆は、小分けにして冷凍保存すると次に使うときに便利です。ラップや製氷皿、タッパーに下処理をした納豆を入れて冷凍すれば、次に使うときは電子レンジで加熱するだけで使えますよ。
冷凍保存をした納豆はさらに粘り気が少なくなるので、ネバネバ食材が苦手な子どもへの離乳食なら、最初から冷凍しておいてもよいですね。
- タカノフーズ株式会社「よくある質問」(http://www.takanofoods.co.jp/contact/soudanshitsu.shtml,2022年6月22日最終閲覧)
- 旭化成ホームプロダクツ「納豆」(https://www.asahi-kasei.co.jp/saran/preservation/baby/food15.html,2022年6月22日最終閲覧)
離乳食の納豆を食べない時の工夫
子どもによっては好き嫌いがある納豆。初めて納豆を食べる子どもは、粘り気だけでなく独特の発酵臭に抵抗を示すことも多いようです。「体によいから食べさせたいけど食べてくれない…」というときは、細かく刻んだ納豆を炒めてみてはいかがでしょうか。
ママリでも、納豆のにおいを軽減させるための対策が投稿されています。
それでも食べてくれないというときは、しばらく期間をあけてからもう一度あげてみるとスムーズに食べてくれることもありますよ。中には湯通ししないそのままの納豆であれば食べるという子どももいるので、加熱が必要なくなる時期まで待ってもよいでしょう。
先輩ママも実践!納豆の離乳食レシピ
離乳食で納豆デビューをしたものの、「おいしくなさそうな顔をしていた…」と悩むママパパは少なくありません。苦手な子どももいる納豆を食べてもらうために、先輩ママたちはどのようなアレンジレシピを作っていたのでしょうか?
ここからは、納豆を使った離乳食の調理法に悩んでいるママパパに向けて、子どもがよろこぶアレンジレシピをご紹介していきます。
納豆おやき
離乳食でもぐもぐできる子どもなら、アレンジレシピとして納豆おやきがおすすめという声が複数見られました。おやきにすると粘り気や発酵臭が弱くなって、子ども自身が手づかみで食べることができるうえに、作り方もとても簡単です。
離乳食中期にはできればタレを使わず、後期に入って使う場合でもごくわずかな量を使うようにしてください。納豆やごはんと一緒に、ニンジンやジャガイモ、ホウレンソウなどの野菜を入れるとさらに栄養価が高まりますよ。
甘い野菜の中に納豆を混ぜ込むレシピ
甘い食材と納豆という組み合わせは、パパママの感覚では少し意外かもしれません。しかし、甘くこってりとした野菜と混ぜ合わせたら納豆を克服してくれたというママの意見も…。
カボチャやサツマイモのペーストに納豆を混ぜ込めば、納豆特有の発酵臭や粘り気も弱くなりそうですね。一つ前にご紹介したおやきと組み合わせたアレンジレシピにしても食べやすそうです。
子どもは苦手な食材でも、甘く食べやすい野菜と組み合わせるとすんなり食べてくれることも。慣れてきたころに少しずつ野菜の量を減らしていけば、納豆の味に慣れさせやすいでしょう。
納豆がゆ
離乳食での納豆レシピの基本は「納豆がゆ」です。納豆デビューする離乳食中期から食べさせられるので、子どもが気に入ってくれれば長く活躍するレシピでしょう。
納豆ご飯は大人でも食べやすいですよね。離乳食でもおかゆに混ぜて同じ感覚のメニューにします。
作り方はとても簡単で、ゆでて粘り気を取った納豆をおかゆに混ぜるだけ。簡単に作れて普通のおかゆよりもぐんと栄養もアップするので、納豆デビューの際にはぜひ納豆がゆにして食べさせてあげてくださいね。
きりざい
「きりざい」という料理をご存知でしょうか?新潟県の郷土料理で、納豆とチーズという意外な組み合わせがマッチし、離乳食後期からの納豆レシピとしておすすめです。
新潟県では小学校の給食でも出されている定番メニューだそうですよ。
ニンジンと小松菜をゆでて、ひきわり納豆やダイスチーズと混ぜてしょうゆを加えれば完成という簡単さもうれしいですね。
本来なら千切りにしたたくあんや炒りゴマも混ぜますが、離乳食レシピとして作る場合はゆでたダイコンで代用してください。炒りゴマも離乳食完了までの間は控えましょう。
納豆うどん
納豆は、うどんのトッピングにするのもおすすめです。うどんは離乳食初期から食べられる食材なので、納豆が食べられるようになる中期以降ならどの時期でも離乳食として活躍してくれるのがうれしいレシピですよ。
「とても楽」と言われていますが、作り方はうどんを食べやすい柔らかさ・大きさに調理して、柔らかくゆでたほうれん草とひきわり納豆を乗せて混ぜるだけで完成です。
離乳食後期であればしょうゆや付属のだしを加えて、少し味付けしてあげるとさらに食べやすくなりますよ。
納豆を離乳食に使うときはひと工夫がカギ!
納豆デビューしたものの、なんだかおいしくなさそうな表情をされてしまっては、離乳食を作った親側が残念な気持ちになってしまいますよね。中期・後期・完了期で使い勝手のよい納豆は、レンジや湯通しで加熱して食べさせるのが基本ですが、そのままではなくアレンジすると食べてもらいやすくなります。
冷凍保存しておけば離乳食づくりの時短もできますので、ご紹介した内容を参考に、納豆を食べてもらえるようひと工夫してみてくださいね。