おしゃぶりとはどんなもの?
テレビやアニメでもよく赤ちゃんが口に入れてちゅぱちゅぱと吸っている「おしゃぶり」。おしゃぶりをしている赤ちゃんはとってもかわいいですが、おしゃぶりは何のために使うものなのか知っていますか?
何のために使うの?
おしゃぶりを何のために使うのか、まとめました。
赤ちゃんの心を安定させる
ママのお腹の中にいるときから指しゃぶりをしている赤ちゃんもいます。また、生まれてからも、個人差はあるものの指しゃぶりをする姿が見られます。これは赤ちゃんが安心したり、落ち着いたりする効果があるからだそうです。
ママの負担を軽減
1ヶ月くらいの時は私の子もそんな感じで…ギャン泣きしたらどーしようもなく使ったり、寝かしつけに使ってました!寝入ったら勝手に口からぺっと出していたので寝かしつけも使ってました
赤ちゃんが泣き止まないときや寝かしつけのとき、おしゃぶりを使うと泣き止む子もいます。おしゃぶりと赤ちゃんの相性がよければ、ママの育児負担の軽減につながります。
効果は?
「おしゃぶりをするとあごをたくさん動かすので赤ちゃんのあごの発達によい」また「口を閉じているので自然と鼻呼吸の習慣がつく」という効果を宣伝するメーカーもありますが、実際にはその医学的根拠はありません。
しかし、効果がないからといって単純にやめられないケースもありますよね。きょうだいがいる寝かしつけのシーンや、外出時のぐずり防止など、私自身も実生活の中でおしゃぶりが必要だと感じたシーンはたくさんあります。
使う期間は?
おしゃぶりは新生児用から販売されていますので、生まれたての赤ちゃんでも使うことができます。しかし「使わなくてはいけないもの」ではありません。
言葉を覚える1歳過ぎになったら「常におしゃぶりをくわえている」という状況は避けましょう。できれば2歳半までには使用を中止するとよいですね。
歯が生えてからも使用を続けてしまうと歯列やあごの発達に影響が出てしまう可能性があるので、自然を待つだけではなくやめさせるためにアクションをする必要があるといわれています。
4歳をすぎてもやめられない場合には、小児科医に相談の上やめさせ方を検討しましょう。
- 日本小児歯科学会「おしゃぶりについての考え方」日本小児歯科学会(http://www.jspd.or.jp/contents/main/proposal/index03_05.html)
- 新潟県保健福祉会「乳幼児保健指導の手引」新潟県(http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/1/18/hokennsidou.pdf)
おしゃぶりのメリット・デメリットは?
おしゃぶりのメリットとデメリットについて、先輩ママたちの声や医師の意見をもとに考えてみました。
おしゃぶりのメリットは?
寝るときのアイテムとして活用しているママの声です。授乳した後にくわえさせるとスムーズに寝てくれるとのこと。
外出先で赤ちゃんが泣いてしまい、手がつけられないときに使うママもいるでしょう。赤ちゃんとの相性が良ければ、赤ちゃん本人だけでなくママにとって安心材料になるかもしれませんね。
おしゃぶりのデメリットは?
おしゃぶりを使い続けることによって、歯並びや噛み合わせが悪くなる可能性があるそうです。
おしゃぶりを使用している子どもは、使用していない小児と比較して上顎前突、開咬および乳臼歯交叉咬合の発現率が極めて高い。この傾向は1歳6か月、2歳でも見られるが、止めると噛み合わせの異常は改善しやすい。しかし、乳臼歯が生え揃う2歳半、さらに3歳過ぎまで使用していると噛み合わせの異常が残ってしまう。小児歯科の立場からすると2歳までに止めて欲しいが、現状では3歳過ぎまで使い続けている子どももいる。 出典: www.jspd.or.jp
また、おしゃぶりで口がふさがっているので、声かけや赤ちゃん自身の発語の機会が減ってしまい、言葉の発達に影響が出るという立場の医師もいます。
欠点としては習慣性となりやすく、長期間使用すると噛み合わせが悪くなる、子どもがどうして泣いているのかを考えないで使用する、あやすのが減る、ことば掛けが減る、ふれあいが減る、発語の機会が減るなどが挙げられる。 出典: www.jspd.or.jp
おしゃぶりを上手に使っていきましょう
おしゃぶりは必ず使わなくてはいけないものではありません。おしゃぶりがないと寝付けない、泣き止まないということになると今度はおしゃぶりを卒業する時に大変な思いをしてしまうかもしれません。
できるだけ、泣いたらすぐおしゃぶりをするのではなく、赤ちゃんとのコミュニケーションを大切にしながら、本当に必要なときだけ使いましょう。
また、大きくなってもおしゃぶりを使い続けると歯並びや言葉の発達に悪影響が出る可能性があります。メリットはもちろんありますがデメリットも理解しておき、歯列に影響が出る前にやめさせるようにしましょう。