読み聞かせはどんなことに役立つの?
言葉を話せない赤ちゃんにも読み聞かせはとても良いと言われています。もちろん、その後の幼児期にも読み聞かせは欠かせないものとされています。
では、実際に、読み聞かせにはどのような利点があるのでしょうか?読み聞かせの効果を6つご紹介します。
①親子のコミュニケーションで、子供のこころがハッピーに!
絵本の読み聞かせを通じて親子がコミュニケーションを取る事で、親子の絆が強まります。このことが、子供たちが将来にわたって必要とする「学ぶ力」の土台になっていくといわれています。
まだ学習を始める前、言葉を話す前の赤ちゃんでも、読み聞かせでコミュニケーションを取ること自体が、親子の時間の中で大切な役割を持っているのですね。
②子供の心・想像力が育つ!
絵本を読み聞かせる時間は子供にとっては「聞く」時間。たくさんの聞く時間をもうけることで、子供たちの中には「人の話を聞く力」や「聞いたことをイメージする」力が育っていきます。
また、絵本を読んでいる間子供たちは登場人物になりきり、想像上の世界を疑似体験します。登場人物の感情に触れることにより、他人の痛みや思いを知るきっかけになるでしょう。こうした体験は子供たちの心を育てていくのです。
③知識&ボキャブラリーが増える!
聞くことは最終的には「聞く」だけにとどまらず、相手に伝わるように話をする能力にもつながっていきます。
絵本で聞いた言い回しや登場人物の言葉を真似するうちに、話す言葉がどんどん増えていったり、知らなかった知識を手に入れて物知りになることもあります。
「知っている」ということが楽しくて、どんどん本を読みたくなる子もいるかもしれませんね。なんでなんで期と言われる3歳ごとには、物知り欲からたくさんの本を読んでくれるようになりそうです。多くの本に触れさせてみましょう。
④学習能力がUP!
文部科学省の報告書では、「親の年収や学歴が低くても学力が高い児童の特徴は、家庭で読書や読み聞かせの習慣があること」といわれています。
テキサス大学オースティン校のレイ・リンデンらによる研究では、フィリピンの学校で生徒を2つのグループに分け「読書が国語の学習能力に影響するか」という実験を行い、その結果として読書は子供の国語の成績を上げる因果効果をもつことがわかっています。
本を読むことは国語の学習能力を上げることに繋がるのです。
⑤物語から色々なことを知ることができる!
私自身も寝る前の読み聞かせをしているのですが、子供たちは絵本の世界の言葉はもちろん、イラストもとてもよく見ています。そのイラストを見て「月はどうして丸くなったり細くなったりするの?」と質問してきたり「くまさんははちみつが好きなんだよね」と知識を得たりしているようです。
大人が想像もしないことを疑問に思い「知りたい」と思っている子供たちは、絵本の中から数えきれないほどのことを学んでいるのだと思います。
- 公文式「歌と読み聞かせの効果」KUMON(http://www.kumon.ne.jp/kumonnow/topics/vol003/)
- 公文式「読書と読み聞かせのすすめ」KUMON(http://www.kumon.ne.jp/dokusho/index.html?lid=phma_002)
- 文部科学省「幼児と遊ぼう・学ぼう」文部科学省(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/youji/asobou/try/yomikikase.htm)
- 中室牧子(なかむろまきこ)慶應義塾大学 総合政策学部「読書は子どもの学力を上げるのか?」リクルート(http://www.recruit-ms.co.jp/issue/interview/0000000387/)
- 京北幼稚園「園長挨拶」京北幼稚園(http://www.toyo.ac.jp/site/keihoku-kdg/greeting.html)
さあ絵本を楽しもう!読み聞かせ10のコツ
子供の心と体の成長を後押しできるように、読み聞かせをしてみましょう。私が意識している読み聞かせのコツは以下のようなものです。
- 声や表情を変えない
- アドリブを加えない
- 物語の途中で中断せずに読み切る
- 話の内容を端折らない
- 本を動かさない
- はっきり、ゆっくり発声する
- 読み終わったあと感想を聞かない
- 繰り返し同じ本を読む
- 裏表紙までちゃんと見せてあげる
- ママの膝の上で読む
声や表情を変えて読んだり、ママがちょっとしたアドリブを加えると子供はとても喜ぶと思うのですが、私の場合はあえてしていません。それは、本をありのままに伝え、それ以上の「登場人物の声」「情景」は、子供自身が想像してほしいなと思っているからです。
なるべく丁寧にすべてを見やすくするように心がけ、子供がより多くのものを見て、頭の中に描けるようにしています。そして大切なコミュニケーションの時間をさらに楽しむために、私の膝の上で必ず読んであげるようにしています。
「もう1回!」の繰り返しを大切に
いかがでしたか?読み聞かせは、とても多くの効果をもたらしてくれます。最後にもう1つ。子供に読み聞かせをしている時、多いのが「もう1回!」と、お気に入りの絵本を何度も読んでと持ってくること。私も3歳の子供がいますが、本当に好きな絵本だと、5~6回も繰り返しをせがまれることもあるのです。
大人からすると、飽きないの?と思いがちですが、実はこれがとっても大切なのだと思います。繰り返すことで、子供は絵本の世界のイメージを楽しみ、空想の世界に浸っています。子供ならではの本の楽しみ方なのかもしれませんね。
「もう1回!」と子供に言われたら、それはとっても嬉しいことだと思います。なるべく時間の許す限り、繰り返して読み聞かせをしてあげてくださいね。