離乳食時期、しらすはいつから食べられる?
しらすは、食べることに少し慣れてきた離乳食初期後半の生後6ヶ月頃から食べさせることができます。
ただし、しらすは塩分が多くそのまま食べさせると塩分の取り過ぎになる可能性があるため、調理前にゆでるか熱湯をかけて塩抜きをしましょう。
筆者は、離乳食が始まる頃には子供から目が離せなくなり料理にあまり時間をかけられなかったのを覚えています。魚を食べさせたいと思い、初期から食べられるしらすの手軽さに大変助けられました。
- 深見悦治「離乳食大辞典」P12(成美堂出版,2004年)
- 上田玲子(監)「最新版この1冊であんしんはじめての離乳食」P84(朝日新聞出版,2016年)
冷凍保存は可能?離乳食時期にしらすを与える方法と注意点
離乳食初期から食べることができるしらすの与え方を説明します。
- ゴックン期(生後5ヶ月から生後6ヶ月):湯通しして塩分を除いてからすりつぶし加熱する。
- モグモグ期(生後7ヶ月から生後8ヶ月):湯通しして塩分を除いてからみじん切りにして加熱する。とろみをつけてあげてもよい。
- カミカミ期(生後9ヶ月から生後11ヶ月):湯通しして塩分を除いてから、粗みじん切りにして加熱する。
- 完了期(生後12ヶ月から生後18ヶ月):湯通しして塩分を除く、もしくは塩分を調整して味つけをする。
離乳食の時期によってしらすの食べさせ方は違いますが、簡単な工程で食べられるのが魅力ですね。しらすの種類には、かま揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこがあり、一般的なスーパーで販売しています。比較的手に入りやすい食材でしょう。
筆者の経験では、かま揚げすらす、しらす干しはとてもやわらかく食べさせやすく感じました。ちりめんじゃこは少し固いため、完了期に細かく刻んでご飯に混ぜて食べさせています。ご自身の子供のペースに合わせて調理するのがよいですよ。
ブレンダーを使用してしらすペーストを作ってみるのも
しらすに限らず離乳食で使用する食材は、離乳食の進み具合によって柔らかさや大きさが異なります。すりつぶしやみじん切りが大変な場合は、ブレンダーを使用するのもよいかもしれません。
- 深見悦治「離乳食大辞典」12ページ(成美堂出版,2004)
- JAグループ「離乳食のキホン・月齢別食材マップ」(https://life.ja-group.jp/food/babymama/map/,2020年9月8日最終閲覧)
- 和光堂「離乳食の食材チェックリスト」(https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/checklist/#check-05,2020年9月8日最終閲覧)
しらすを使った離乳食のアレンジレシピ
離乳食のおかゆやうどんにしらすをかけるだけでも十分ですが、もう少しアレンジしたメニューも楽しみましょう。これからご紹介するレシピは、時期に合わせて食べられるレシピです。簡単に作ることができるため、しらすを使った離乳食レシピに悩んでいる方はお試しで作ってみてはいかがでしょうか。
筆者の子供は現在完了期に入っていますが、食べむらがあるときは、初期や中期のメニューを作ると食べることもあります。子供が興味のあるメニューを取り入れていきましょう。
離乳食初期レシピ(ゴックン期):トロトロで食べやすい「しらすのおかゆ」
アサヒグループ食品
材料
- 手作り応援「国産コシヒカリの野菜がゆ」:1/2包(2.5g)
- しらす:5g
作り方
- しらすを湯通しして塩抜きしたら細かくきざむ。
- 30ml(大さじ2杯)のお湯で溶いた手作り応援「国産コシヒカリの野菜がゆ」に1を混ぜ合わせる。
- ラップをして2~3分蒸らしたら完成。
しらすは熱湯を回しかけるようにして塩抜きしましょう。少量の場合は、茶こしを使うと便利ですよ。初期は5gくらいの量から始めるのがよいです。手作り応援「国産コシヒカリの野菜がゆ」は、和光堂の商品で、国産のコシヒカリと野菜が使用されているおかゆです。
しらすが入るだけでいつものおかゆの味に変化が出て、おいしく食べてくれそうですね。
離乳食初期レシピ(ゴックン期):野菜もタンパク質もとれる「ホウレンソウのしらす和え」
アサヒグループ食品
材料
- 手作り応援「ほうれん草と小松菜」:1包
- しらす:2g
作り方
- しらすは湯通しして塩抜きし、すり鉢ですりつぶす。
- 15ml(大さじ1杯)のお湯で溶いた手作り応援「ほうれん草と小松菜」を1とよく混ぜ合わせたら完成。
手作り応援「ほうれん草と小松菜」は和光堂の商品で、国産のほうれん草と小松菜が使用されています。
離乳食初期は、食材をすりつぶしたりこしたりしてペースト状にするのが大変と感じる方もいるかもしれません。こちらはお湯で溶くだけのため、手軽で簡単に作れます。ペーストにしらすを混ぜることでなめらかになり食べやすくなりますよ。
筆者も使っていましたが、使いやすく栄養もとれるためリピートしていました。
離乳食初期レシピ(ゴックン期):ブレンダーでまとめて作ろう「しらすとカボチャの豆乳煮」
アサヒグループ食品
材料
- 手作り応援「和風だし」:1/2包(1.25g)
- 豆乳:15ml(大さじ1杯)
- じゃがいも:10g
- かぼちゃ:12g
- しらす:3g
作り方
- じゃがいも、かぼちゃは皮をむいてやわらかくなるまでゆでたらすり鉢ですりつぶす。
- しらすは湯通しして塩抜きをしたら細かくきざむ。
- 25ml(小さじ5杯)のお湯で溶いた手作り応援「和風だし」に、豆乳を加える。
- 耐熱容器に1と2を入れて混ぜ合わせ電子レンジで加熱したら完成。(加熱目安:500Wまたは600Wで約30秒)
まとめて作る場合、量が多くなりすりつぶしが大変かと思います。ブレンダ―などを利用すると簡単につぶすことができるため便利ですよ。
しらすは細かくきざむとありますが、形が残るものを食べさせるのがまだ不安な人は、すりつぶしてもよいでしょう。豆乳は、調製豆乳と無調整豆乳があります。調製豆乳は砂糖や塩が入っているため、離乳食の調理で使用するときは無調整豆乳がおすすめです。
離乳食中期レシピ(モグモグ期):すりおろしニンジンで食べやすい「しらす入りニンジンがゆ」
アサヒグループ食品
材料
- ニンジン(ゆでてすりおろしたもの):大さじ2杯
- しらす:8g
- 全がゆ:50g
作り方
- ニンジンは皮をむいてゆでたらすりおろす。しらすは湯通しして塩抜きしたらきざむ。
- 全がゆに1を加えて混ぜ合わせたら完成。
こちらのメニューで使用するニンジンは、すりおろしているため食べやすいでしょう。野菜とタンパク質をバランスよく摂取できる一品ですね。
筆者の子供はニンジンが苦手です。しかしミニキャロットだと普通の人参よりも食べてくれることが多かったです。ミニキャロットはニンジン特有の匂いが少なく、比較的甘いものが多かったため食べやすかったのかもしれません。同じような悩みがある人は一度試してみてはいかがでしょうか。
離乳食中期レシピ(モグモグ期):彩りがよい「三色がゆ」
アサヒグループ食品
材料
- 手作り応援「国産コシヒカリの米がゆ」:1包(5g)
- はじめての離乳食「裏ごしかぼちゃ」:1個
- はじめての離乳食「裏ごしほうれんそう」:1個
- しらす:小さじ1/2杯
作り方
- しらすは湯通しして塩抜きしたらすり鉢ですりつぶす。
- 40mlのお湯で溶いた手作り応援「国産コシヒカリの米がゆ」に、5mlのお湯で溶いたはじめての離乳食「裏ごしかぼちゃ」とはじめての離乳食「裏ごしほうれんそう」、1をのせて完成。
筆者が離乳食をまとめて作るときは、寝静まった隙に静かに急いで作っていた記憶があります。そのときにこの作業どうにか簡単にできないかなと悩んだのが裏ごしです。
特に穀物の裏ごしは時間がかかって手間な作業でした。そのため、最初から裏ごしされていると時短にもなり助かります。ベビーフードをうまく取り入れながらおいしい離乳食を作りたいですね。
また、こちらのメニューは彩りもよくカボチャの甘みとしらすのほんのりとした塩加減で子供もたくさん食べてくれそうなメニューです。
離乳食後期(カミカミ期):短めのうどんが食べやすい「しらすとわかめのうどん」
アサヒ食品グループ
材料
- らくらくまんま「ベビーのうどん」:大さじ1と1/2(15g)
- にんじん:10g
- 乾燥わかめ:0.5g
- しらす:5g
- 手作り応援「和風だし」:1包
作り方
- ニンジンと乾燥わかめを小さく刻む。
- しらすを湯通しする。
- 鍋に水150mlを入れて沸騰させ、にんじん、乾燥わかめ、しらす、らくらくまんま「ベビーのうどん」を入れて弱火で6分ゆでる。
- 火を止めて、手作り応援「和風だし(徳用)」を加えて完成。
らくらくまんま「ベビーのうどん」は和光堂の商品で、筆者の1歳過ぎている子供も大好物でよく食べています。このうどんはスプーンですくいやすい長さにカットされており、子供も食べやすく筆者の中でもヒット商品です。
食塩不使用で、お鍋ひとつでうどんのメニューが作れます。しらすとの相性もよくたくさん食べてくれます。
離乳食後期(カミカミ期):作り置きにも便利「しらす蓮根ステーキ」
アサヒ食品グループ
材料
- しらす:10g
- れんこん:10g
- 手作り応援「国産コシヒカリの米がゆ」:1包(5g)
- すりごま:適量
- 手作り応援「和風だし」:1/2包(1.25g)
- しょうゆ:適量
- 水溶き片栗粉:適量
作り方
- しらすは湯通しして塩抜きし、水気を切っておく。
- れんこんは生の状態ですりおろして水気を切り、1と手作り応援「国産コシヒカリの米がゆ」を粉末のまま加えて混ぜ合わせる。
- 食べやすい大きさに形を整えてすりごまをまぶす。
- フライパンに入れて少量の水を入れ、ふたをして中に火が通るまで蒸し焼きにする。
- 15ml(大さじ1杯)のお湯で溶いた手作り応援「和風だし」としょうゆを混ぜ合わせる。
- 適量の水溶き片栗粉でとろみをつけて、5の上からかけて完成。
れんこんは生の状態のため、蒸し焼きにする際に火が通ったかしっかり確認しましょう。れんこんが無いときは鶏挽肉を代用してもしらすハンバーグのようになりおいしそうですよ。
ごまは、ビタミンEや鉄分などを含んでおり、栄養価が高い食品です。離乳食で使用する場合は、食べやすいようにすりごまを選びます。一つずつラップに包んで冷凍しておけばあとは焼くだけでよいので作り置きにもよいレシピです。
離乳食後期(カミカミ期):冷たくても温かくてもおいしい「豆腐のあんかけ」
アサヒ食品グループ
材料
- 手作り応援「和風だ」:1包(2.5g)
- しらす:20g
- 野菜(キャベツ・にんじん・じゃがいも・玉ねぎなど):20g
- 豆腐(絹ごし):50g
- 手作り応援「とろみのもと」:適量
作り方
- 豆腐はゆでて小さく切る。
- 湯通しで塩抜きしたしらす、細かく切った野菜、水(大さじ4)、手作り応援「和風だし」を鍋に入れてやわらかくなるまで煮る。
- 2を人肌程度にさまして、ときどきかき混ぜながらお好みのとろみになるまで手作り応援「とろみのもと」を振り入れる。
- 3を1の上にかけて完成。
野菜は豆腐のあんかけレシピ以外にも、スープやあんかけご飯にも使えるためストックを作って冷凍すると楽ですよ。野菜のほかに、なめこのようなつるつるしたきのこをあんかけの代りにすると、とろみを付ける必要もなくつるっとしたのどごしで食べられてよさそうです。季節に合わせて冷やして食べても温めて食べてもおいしいレシピです。
- アサヒグループ食品「手作り応援」(https://www.wakodo.co.jp/product/babyfood/babyfood/tedukuri/#192608,2020年9月8日最終閲覧)
- アサヒグループ食品「はじめての離乳食」(https://www.wakodo.co.jp/product/babyfood/babyfood/hajimeteno/#163448,2020年9月8日最終閲覧)
- 日本ゴマ科学会「日本ゴマ科学会 ゴマ知識」(http://raicho.sci.u-toyama.ac.jp/~goma/gomaJsite/gomasite/#science,2020年9月8日最終閲覧)
食べてくれないときは量や調理方法を工夫して離乳食でしらすを活用しよう
しらすは離乳食初期から与えることができる食材です。栄養価が高くさまざまなメニューで使用することができます。離乳食期は、食べむらが出ることもあるため、食事のバランスを考えるのが難しく悩んでしまうという方もいるかと思います。
しらすは細かく刻んで他の食材に混ぜ合わせるだけでさまざまな離乳食のおかずに変化します。調理工程も簡単で便利なしらすを活用しましょう。使用する際は塩抜きを忘れないでくださいね。
手軽に使えるため筆者はコストコで購入してジップロックに小分けし冷凍しています。小さいためすぐに解凍されますよ。子供に好みのレシピを見つけてくださいね。
- 文部科学省「食品詳細」(https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10056_6,2020年9月8日最終閲覧)
離乳食の基本やレシピが月齢別に見られる和光堂のわこちゃんカフェ
日本で初めて育児用のミルクを販売した和光堂は赤ちゃんのためにとの思いから、全ての商品に置いて品質を高く保っています。そんな和光堂が運営しているわこちゃんカフェでは、自社製品である高品質のベビーフードを使用したレシピが多く紹介されています。
また、離乳食の基本を動画で分かりやすく説明し、食材のチェックリストも月齢別に説明しています。ぜひ、離乳食作りに迷ったら参考にしてみてくださいね。
(今回紹介したレシピの一部は和光堂様からご協力いただき掲載しております。)