離乳食にヨーグルトはいつから大丈夫?
離乳食にヨーグルトを使えるのは、生後7~8か月ころの離乳食中期からです。砂糖入りのヨーグルトではなく、無糖のプレーンヨーグルトを食べさせてください。
離乳食中期からはチーズも食べられるようになるので、離乳食で乳製品を使うことも増えてきそう。
ただし、いきなりたくさん食べさせるのは避けて、体調の変化に対応しやすい午前中に少しずつ与えていくことが基本です。離乳食の中にヨーグルトを少量ずつ混ぜ込むようにして使うと安心ですよ。
- 和光堂「離乳中期 7~8か月頃の離乳食の進め方の目安」(https://community.wakodo.co.jp/community/babyfood/my1_2.html,2022年6月1日最終閲覧)
- 独立行政法人環境再生保全機構「パート4 月齢に応じた離乳食レシピ:7~8ヵ月頃」(https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/babyfood/step2/index.html,2022年6月1日最終閲覧)
離乳食におすすめなヨーグルトの特徴と選び方
離乳食に使えるヨーグルトは無糖のプレーンヨーグルトが基本ですが、市販のヨーグルトの中ではどの商品がおすすめなのか気になりますよね?
そこでここからは、離乳食としてヨーグルトを使うときにはいったいどの商品を選ぶべきなのか、離乳食に適したヨーグルトの特徴と選び方、そしておすすめの商品をご紹介していきます。
無糖のプレーン発酵乳を選ぶことが基本
最初にお話ししたとおり、離乳食で使うなら無糖のヨーグルトを選ぶことが基本ですが、商品を選ぶ際に「発酵乳」と表記されているヨーグルトを選ぶと間違いがありません。
発酵乳とは「乳またはこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳などを乳酸菌または酵母で発酵させ、糊状または液状にしたものまたはこれらを凍結したもの」であり、「乳酸菌数または酵母数が1mlあたり1,000万以上」と定義づけられています。
「乳等を主要原料とする食品」と分類されているヨーグルトは発酵乳ではなく、アイスクリームなどに代表される乳製品に該当するので、発酵乳と記載されている無糖ヨーグルトを選びましょう。
- 厚生労働省「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令における発酵乳の規格基準等の見直しについて」(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000036782.pdf,2022年6月1日最終閲覧)
- 外科と代謝・栄養「発酵乳」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/53/6/53_349/_pdf,2022年6月1日最終閲覧)
酸味が弱い優しい味わいのものを選んで
多くのパパママも経験があると思いますが、無糖のヨーグルトは酸っぱいですよね。酸味が強いヨーグルトは子どもが嫌がって食べてくれないこともあります。
ただし、ヨーグルトの味わいは商品やメーカーにより変わるもの。事前にパパママが味見をして、酸味が弱くマイルドで食べやすいヨーグルトを選ぶようにしてくださいね。
ハチミツを含まないヨーグルト
離乳食を進める上での大前提ではありますが、ハチミツが含まれるヨーグルトも避けるようにしましょう。1歳未満の子どもがハチミツを食べると乳児ボツリヌス症を発症する危険性があるため、離乳食中期の子どもには与えるのは避けましょう。
離乳食に最も適しているのは、生乳のみで作られたシンプルなプレーンヨーグルトです。
- 厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html,2022年6月1日最終閲覧)
市販で離乳食におすすめのヨーグルトは?
それでは、市販のヨーグルトの中で離乳食におすすめの商品をご紹介しますね。
ベビーダノンのヨーグルト
ベビーダノンのヨーグルトは、その名の通り赤ちゃんのためのヨーグルトです。純粋な無糖ではありませんが、甘みがあるぶん赤ちゃんが食べやすく、バランスよく栄養素を摂取できるよう配慮されているので離乳食にはピッタリ。
香料・着色料・人工甘味料不使用で子どもの体にやさしく、プレーンヨーグルトから果物や野菜入りのヨーグルトまで多種多様にそろっているので、離乳食を卒業してからもおいしく食べられますよ。
小岩井のヨーグルト
小岩井ヨーグルトの特徴は、酸味が少なくなめらかで子どもでも比較的食べやすいと思います。いろいろなヨーグルトを販売していますが、離乳食におすすめなのは「小岩井 生乳(なまにゅう)100%ヨーグルト」です。
原材料は国産の生乳のみで、食品添加物や人工的な成分は一切含まれていないので安心して与えられます。厚生労働省から「特定保健用食品」の認定も受けていて、子どもの健康維持に役立つヨーグルトです。
雪印メグミルクのヨーグルト
雪印メグミルクの「ナチュレ恵」の特徴は、なんといっても「ガラクトオリゴ糖」が含まれているところ。
ガラクトオリゴ糖は、消化管内でビフィズス菌を増加させ、整腸作用を示す機能性のオリゴ糖です。このプレバイオティクス作用に対して、厚生労働省(現在は消費者庁)より規格基準型特定保健用食品としての認証が与えられています。 ※1
ガラクトオリゴ糖の整腸作用は、母乳・ミルクからの栄養から食事での栄養摂取に移行している離乳食期にぴったり。
また「ナチュレ恵」も特定保健用食品の表示認可を受けているヨーグルトなんですよ。味はやや酸味があるので、フルーツなどと混ぜるのがおすすめです。口当たりは非常になめらかなので食べやすさに問題はないでしょう。
- 雪印メグミルク「ナチュレ 恵 megumi」(https://www.meg-snow.com/products/detail.php?p=megumi,2022年6月1日最終閲覧)
ブルガリアヨーグルト
- 明治「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン 400g」(https://www.meiji.co.jp/products/yogurt/4902705011625.html,2022年6月1日最終閲覧)
離乳食についての記事をもっと読みたい方は、下記よりごらんください。
先輩ママも体験したヨーグルトレシピのお悩み
離乳食にヨーグルトはおすすめですが、実際に取り入れようと思うと「レシピに困る…」というママもいらっしゃるのではないでしょうか?特にヨーグルトの酸っぱい味が苦手な子どももいるようで…。
野菜やお肉なら調理法で解決することもありますが、ヨーグルトは調理が難しいですよね。同じように悩んだママたちが試して成功した方法が、「甘いものと組み合わせる」ということです。
ヨーグルトを加熱して離乳食として与えるという方法もあるのですね。皆さんいろいろなメーカーのヨーグルトを与えてみるなど、試行錯誤しながら食べてくれる方法を探っていたようですよ。
先輩ママも実践するヨーグルトの離乳食レシピ
離乳食中期からヨーグルトが食べられるようになるとは言え、ヨーグルトを使う離乳食レシピが思いつかないママや、子どもがヨーグルトを嫌がり食べてくれないと困っているママも少なくないのではないでしょうか?
そこでここからは、先輩ママが実践していたヨーグルトの離乳食レシピをご紹介しますね。ヨーグルトはそのまま食べさせるだけでなく、アイデア次第でよりおいしく食べられます。
ヨーグルトを食べやすくするならバナナヨーグルト
ヨーグルトの酸味が苦手な子どもは少なくないようで、先輩ママたちもいろいろな方法を試しながら子どもにとって食べやすいよう工夫されているようです。
その中でも支持を得ていたのが「バナナヨーグルト」のようです。
バナナはやわらかいのでヨーグルトと合わせても食べやすく、ほどよい甘みが加わるるので子ども好みの味になるようです。
離乳食のヨーグルトレシピの基本は、バナナヨーグルトと言って良いでしょう。意外な組み合わせに感じられますが、甘いカボチャと一緒にあげるのも良いアイデアですね。
定番レシピならきな粉ヨーグルト
きな粉ヨーグルトは栄養満点で甘く、離乳食レシピの定番ですよね。しかし、きなこヨーグルトを食べてくれないという子どももいるようです。
離乳食レシピ通りに作ってもきな粉ヨーグルトを食べてくれない場合は、もしかしたら味が嫌なのではなく、パサパサ感が気になって嫌がっているのかもしれません。
パサつく食べ物が苦手な子どもなら、きなこをお湯で溶かして喉どおりを良くしてあげるのも調理法の一つ。今まで嫌がっていたきなこヨーグルトも、パクパクと食べてくれるようになるかもしれませんよ。
栄養満点レシピならヨーグルトサラダ
ここまではヨーグルトをメインにする離乳食レシピを紹介してきましたが、さらに栄養満点にするなら、ヨーグルトをソースにしたサラダを作るのもおすすめです。
甘いものと組み合わされることの多いヨーグルトですが、ソースにすればさっぱりとしたサラダが完成します。
作り方は簡単で、食べやすい硬さ・大きさにした野菜をプレーンヨーグルトであえるだけ。使う野菜はカボチャ、ジャガイモ、サツマイモ、ニンジンのゆでたものやキュウリなどがよく合いますよ。
ただしマヨネーズは離乳食完了期からしか使えませんので、もしヨーグルトと混ぜるならカッテージチーズなどのほうがおすすめです。
離乳食でヨーグルトを与える際の注意点
レシピを工夫すれば離乳食で大活躍してくれそうなヨーグルト。ただし離乳食でのヨーグルトには注意するべきポイントもあります。離乳食で初めてヨーグルトを与える際には、次の三つの注意点を意識しながら、慎重に食べさせるようにしてください。
開封したばかりのヨーグルトを食べさせる
まず離乳食に使うヨーグルトは、開封したばかりの新鮮なものを用いるのが基本です。
加熱処理する必要はありませんが、開封したてのものを食べさせたほうがパパママも安心ですよね。
またヨーグルトは開封して日が経つほどに酸味が増していきます。ヨーグルトは発酵食品ですから、保管する日数が長くなるほど乳酸菌が働いて酸味が強くなるのです。
離乳食期の子どもは酸味が苦手なこともあるので、なるべく新しく新鮮なヨーグルトを使いましょう。
- 明治「ヨーグルトの基礎知識」(https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/laboratory/yogurt/02/01/,2022年6月1日最終閲覧)
- 明治「ヨーグルトをおいしく食べよう」(https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/know/lovable-milk/yogurt/eat/,2022年6月1日最終閲覧)
冷凍保存はしない
離乳食を冷凍保存されているママもいらっしゃいますよね。しかしヨーグルトの冷凍保存はおすすめしません。
なぜなら冷凍保存をするとヨーグルトに含まれる水分が凍り、分離したりざらついたりと食感が悪くなるからです。しかし凍らない程度の低温で保存すると乳酸菌の活動が抑えられて、酸味が強くなりにくくなるという特徴もあります。
そこでおすすめなのがチルド室での保存。凍らないように注意しながらチルド室で保存すると、風味を保てますよ。
- Jミルク「ヨーグルトの保存方法と利用方法」(https://www.j-milk.jp/findnew/chapter3/0506.html,2022年6月1日最終閲覧)
- 森永乳業「ヨーグルトを冷凍保存できますか」(https://faq.morinagamilk.co.jp/faq_detail.html?id=46,2022年6月1日最終閲覧)
小さじ1杯の量から試し体調を観察する
離乳食中期に入り、初めてヨーグルトを食べさせる…そのようなときは、まず小さじ1杯くらいの少量から始めるようにしてください。ヨーグルトに含まれる乳成分は、食物アレルギーの原因になる可能性もあります。
乳製品は加工したり発酵させたりしても、食物アレルギーへの影響は変わりません。特に離乳食初期には牛乳・スキムミルクなどを与える時期ではないので、ヨーグルトが初めて食べる乳製品になることも考えられますよね。
小さな子どもは牛乳アレルギーが見られる場合もあるので、慎重に食べさせ始めることが大切。初めて食べさせるときは少量から始め、子どもの様子を注視しましょう。
- 東京都健康安全研究センター「食物アレルギーと上手につきあう12のかぎ」(http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/kj_kankyo/allergy/to_public/12nokagi2015.pdf,2022年6月1日最終閲覧)
- 環境保全機構「加工食品における食品表示の主なチェックポイント」(https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/42/medical/medical03_01.html,2022年6月1日最終閲覧)
離乳食でヨーグルトを使うときは食べやすいレシピで少しずつ
離乳食でヨーグルトを使うなら加熱処理をする必要はありませんが、保存したものではなく新鮮なものを、食べやすいレシピで少量ずつ食べさせてあげることがポイントです。
酸味が強いと食べてくれないこともありますが、今回ご紹介したなめらかなヨーグルトなら離乳食期の子どもでも食べやすいはず。今回ご紹介した内容を参考にして、少しずつ、体調を観察しながら食べさせてあげてくださいね。