手あそびで赤ちゃんの発達を図ろう!
昔から親しまれてきた「手あそび」。最近では手あそびの教材集なども発売され、改めて注目を集めています。
手を動かすことで、体や脳が刺激されてさまざまな発達が促されるというのは聞いたことがあるかもしれませんが、実はそれ以外にもうれしい効果が期待できるよう。
すぐに取り入れられる手あそびには、知られざるメリットが盛りだくさんなのです。
月齢別のおすすめの手あそび10選
ここからは月齢別におすすめの手あそびを、ママリに寄せられた先輩ママたちからの声をもとにご紹介していきます。
生後3か月のおすすめ手あそび
生後3か月になると、首がすわるのでママやパパのひざの上に乗せて遊んだりや、寝かせた状態で赤ちゃんの体を触りながら遊んだりする手あそびがおすすめです。
また、聞く力もより発達してきて、声や音がするほうに耳を傾けられるようになり、笑ったり泣いたりという表現がはっきりしてくるころでもあります。
歌に合わせて赤ちゃんの体に触れながら遊びましょう。
きゅうりができた
「きゅうりができた」は、赤ちゃんをきゅうりに見立てて、収穫したり塩もみしたり、トントンと切ったりする動作が楽しい遊びです。
最後にはこちょこちょとおなかをくすぐるので、赤ちゃんもきっと喜ぶはず。
ママが歌っていて楽しいと思える曲なら、赤ちゃんとの手あそびの時間がもっと楽しめそうですよね。
フランスパン
きゅうりの歌
フランスパン
おすすめです!
最終的に二つとも
ぱくぱくぱく〜て食べるような
歌なんですけど、特にフランスパン!これはいつも替え歌で、好きなの塗ってます!例えば、キャラメル塗って〜ぺたぺたとかオリーブオイル塗って〜とか笑!この内容はYouTubeで調べたらわかってくれると思います笑
「フランスパン」は、赤ちゃんの手足をパンに見立てて、ジャムを塗ったり、クリームを塗ったりしてペタペタという音と一緒に楽しむ手あそびです。
先輩ママのように好きなものを塗るというアイデアも素敵ですよね。
最後には「ぱくぱくぱく」と言いながら、赤ちゃんのおなかをくすぐるので、何度も繰り返していくと赤ちゃんがそれを覚えて、「ぱくぱくぱく」の前でくすぐられるのを予期して笑ってくれるようになることも。
生後5か月のおすすめ手あそび
赤ちゃんが一人で体をねじることや、寝返りができるようになる時期。早い子では、一人でおすわりができるようになります。
この時期には、ママやパパのひざの上に乗せて遊べるものにトライしてみましょう。
ちょちちょちあわわ
昔の言葉を使った短い歌の手あそびですが、赤ちゃんとのスキンシップにぴったりな「ちょちちょちあわわ」。
赤ちゃんをひざに乗せて、ママやパパが手を動かしてあげながら優しく歌って遊んでみましょう。
ママやパパとスキンシップを楽しみながら、自分の体のパーツを覚える練習にもなります。
にゅうめんそうめん
昔ながらの言葉も楽しめる童歌の「にゅうめんそうめん」は、赤ちゃんの腕をすりすりしながら遊ぶので、終始触れあいながら遊べます。
歌の最後には、「店ですか?奥ですか?」と選択をさせて、動作を変えてくすぐるのも楽しい。
赤ちゃんのころはもちろん自分では選べないですが、少し大きくなってから遊ぶのにもよいですし、ママやパパが選択を変えながらそれに合わせた動作を反復することで、“これが来たら次はこうなる”という予測ができるようになるはずです。
一本橋
赤ちゃんの手や足に、大人の指をトコトコ登らせてくすぐる手あそび。シンプルだけれど、徐々に登って最後にくすぐられるゾクゾク感は、赤ちゃんも大好きなはず。
くすぐられる前に笑っちゃうなんてかわいすぎますよね。
生後8か月のおすすめ手あそび
ひとりでお座りができるようになり、はいはいをしたり、つかまり立ちができるようになったりする頃です。好奇心がより高まってくる時期でもあり、相手の感情を読み取ることも徐々にできるようになりますよ。
手をたたいて音を出したりリズムを楽しんだり、さまざまな手あそびをやってみましょう。
おもちゃのちゃちゃちゃ
昔から愛され続けている手あそび「おもちゃのチャチャチャ」。おもちゃが夜中に飛び出して遊ぶところから、朝になっておもちゃ箱に帰るまでをうたったものです。
先輩ママは、子どもとママの手を合わせて遊んでいるようですね。こんな風にスキンシップをするアレンジを加えながら遊べばもっと楽しんでくれそうです。
ひげじいさん
こちらも昔ながらの手あそび「ひげじいさん」。先輩ママは、赤ちゃんの足の裏を使って遊ぶという工夫も。同じメロディーでアンパンマンのキャラクターたちが登場するバージョンも人気なようす。アンパンマンバージョンは、YouTubeなどでも見ることができるので、チェックしてみてくださいね。
1歳以上におすすめの手あそび
1歳になると少しずつ話始めたり記憶力が発達してきて、大人のすることをマネするようになったりする頃です。
少し長めの歌の手あそびで大人のまねをして振りを覚えるなどさらにコミュニケーションが取れるようになるので、質問をして返してくれるようなものにトライするのもよさそうです。
あなたのお名前は?
手あそびの中で言葉のキャッチボールができると、大人が一方的なのではなく、子どもと一緒になって楽しんでいることが伝わってきますよね。
また、遊びの中でコミュニケーション能力を高めるという意味でもよさそうです。
グーチョキパーでなにつくろう
右手と左手で作るグーチョキパーで、カタツムリやチョウチョウといった、生き物などを表現して遊ぶ「グーチョキパーでなにつくろう」。
生活の中で見つかるものを、いろいろとアレンジしながら作ってみるのも楽しそうですよね。遊びの中でお気に入りを見つけていくのもよさそうです。
One little finger
最後は、英語の手あそびの中でママたちがおすすめしていた「One little finger」をピックアップ。1本の指が示す方向や、体のパーツを歌にした手あそびです。英語で体のパーツを学ぶのにぴったり。全身を使って遊んでみましょう。
- 東京都教育委員会「<参考> 0歳児から2歳児の発達過程」(https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/document/pre_school/files/curriculum2/15_2_2_sankou.pdf,2021年6月29日最終閲覧)
- 高山市「発達のめやす」(https://www.city.takayama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/395/4meyasu.pdf,2021年6月29日最終閲覧)
手あそびの目的は?赤ちゃんのメリットと効果
手あそびをすることで、赤ちゃんにとってどんなメリットがあるのでしょうか。大きく以下の3つの効果が期待できます。
身体機能を高める
手あそびは、音楽に合わせて手を動かすしぐさが必要なことから、反射機能やリズム感、指や手の機能の発達を促すのに役立つとされています。
子どもたちの体や脳はたくさんの刺激を受けることになるため、繰り返し行うことで体のさまざまな機能を発達させるのに効果的です。
コミュニケーション能力が向上する
手あそびは、他者を愛する、思いやるといった人とのコミュニケーションに欠かせない気持ちを伝える歌詞とともに、愛情を手で表現する動作が含まれているものも多いのが特徴です。
つまり、子どもに対して自然な形で人とのコミュニケーションを教えることができるわけです。
心が安定する
人はリラックスした気持ちで肌がふれ合うことで、脳内物質「オキシトシン」が分泌されることが科学的に分かっています。 ※1
オキシトシンの分泌によって、ストレスの緩和や温かい気持ちになるいわゆる「癒やし」を感じることになります。手あそびは、親子で自然なスキンシップがうまれ、オキシトシンの分泌につながります。
また、幼少期にオキシトシンが多く分泌された子どもは、心が安定してストレスにも強くなるという説も。これは手あそびをしない手はありませんよね。
- 岩手県 紫波町 教育委員会事務局 こども課「心と体を育むふれあい遊び&手遊び」キラッとちゃちゃちゃんねる(http://www.town.shiwa.iwate.jp/kiracha/news/6462.html,2021年6月29日最終閲覧)
- 岩田遵子「保育実践における手遊びの意義 ─ 「保育文化」としての手遊びの重要性 ─」東京都市大学人間科学部紀要8,23(2017年)
- 星原薫・佐藤史人「幼児教育における「手遊び」の教育目的および教育効果に 関する研究」(http://repository.center.wakayama-u.ac.jp/ja/list/authors/星/星原 薫/item/2453,2021年6月29日最終閲覧)
手あそびはいつから始めていい?
両手を使って遊ぶ手あそびですが、赤ちゃんを寝かせた状態で体をさすったり、優しく揺らしたりして行える手あそびもあり、首がすわる生後3~4か月を目安にするとよいでしょう。また、一般的な手あそびは一人でおすわりができるようになるころから始めてみましょう。
まだ座りはじめの時期には、赤ちゃんをひざの上に乗せて体制を安定させながら、手や足を一緒ににぎりながら歌に合わせて動かしてあげます。
また、一人でおすわりができるのならば、転ばないようにクッションなどで安定させた位置に座らせて、向き合って目を合わせながら行うようにします。
大人が表情を変えながら笑顔で手あそびを見せることで、赤ちゃんの新たな表情を引き出すことにもつながります。
手あそびの見つけ方
ママリに寄せられた先輩ママの声に、こんな投稿がありました。
気に入ったのは録画しといて、見ながら一緒にやってますよ(๑′ᴗ‵๑)
どんな手あそびを試したらいいのか迷ったら、児童向けのテレビ番組やYouTubeを参考にしてみるのもよさそうですね。
メリットいっぱいの手あそびで赤ちゃんの成長を促そう
手あそびは、いつでもどこでも手軽に楽しめるのに、たくさんのメリットがあることには驚きです。
楽しく遊びながら赤ちゃんの成長を促してみましょう。親子のコミュニケーションをはかる時間にもなりそうですね。