監修:井手真理 先生

授乳中の歯科治療。麻酔や痛み止め、抗生物質は母乳に影響する?

授乳中は、食事の内容や生活習慣など、母乳への影響が何かと心配になるものです。さまざまなことを心配するママの気持ちは理解できますが、心配しすぎもよくありません。歯科治療の麻酔や痛み止め、抗生物質の服薬も、授乳中の悩み事の一つに入るでしょう。レントゲン、麻酔、飲み薬などは、母乳への影響はほぼありません。授乳中であることを伝えた上で受診してみましょう。

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授乳中に歯科治療は受けられる?

妊娠中は、生活習慣の変化やホルモンの影響で虫歯になりやすいため、つわりがおさまった頃に歯科健診を受けておくよう勧められます。妊娠中に歯科健診を受けることは大切ですが、赤ちゃんが生まれたあとのママの口腔ケアもとても大切です。

症状がなくても、定期的に歯科健診を受けることは赤ちゃんの歯の健康にも繋がります。

授乳中のレントゲン撮影

レントゲン amana images

妊娠中は、おなかに赤ちゃんがいることで、レントゲン撮影に注意が必要な時期があります。しかし、妊娠中であっても、15週を過ぎたころからレントゲンの影響を受けることはないと言われています。さらに、防護用のエプロンを着用することで問題なく撮影を行うことができます。

授乳中は、レントゲン撮影をすることで、母乳に何か悪影響を与えるということはありません。

授乳中の麻酔・飲み薬

歯科 PIXTA

歯科で行われる局所麻酔は、薬の使用量が少なく、麻酔の効果も短時間に限定されるため、母乳への影響はないと言われていますが、ごく一部は母乳に移行します。体に入った薬剤は、投与量の約1%が、約2時間後をピークに母乳へ移行し、5~6時間経過すると母乳に移行する量が半分以下まで減少します。

麻酔や薬の影響が心配な場合は、授乳を済ませてから病院に行くようにし、薬の服用は授乳したあとがおすすめです。次の授乳時には、搾乳した母乳もしくはミルクを与えるようにして、5~6時間経過してから普段と同じように授乳するとよいでしょう。

授乳中の痛み止めや抗生物質などの服用

内服 PIXTA

飲み薬に関しては、注意が必要な場合があります。赤ちゃんが生後3ヶ月以内の場合、代謝機能が未熟のため、薬の影響を受けてしまう可能性があります。薬を飲む直前に授乳する、搾乳した母乳を与えるなどの対応をし、麻酔薬同様、服薬後5~6時間を過ぎれば母乳の影響はありません。

生後3ヶ月をすぎた赤ちゃんは、代謝が発達しているため影響はほとんどないとされていますが、心配な場合は、時間をおいて授乳するようにしましょう。

他にも、妊娠中と同様に、鎮痛剤はカロナール、抗生剤はセフェム系を処方してもらうという方法もあります。アレルギーがある方は、医師に相談してください。

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虫歯は赤ちゃんに移ります

離乳食 PIXTA

妊娠中は、自治体や産院から歯科健診を受けることを推奨されますが、産後はその機会がありません。特に産後間もない時期は、慣れない育児などでバタバタして、自分のことは二の次、というような方も多いでしょう。

しかし、ママに虫歯があると、虫歯菌がお子さんに移るリスクがあります。生まれたばかりの赤ちゃんは虫歯菌を持っておらず、さまざまな要因によって感染します。その一つがママとの接触で、自分のスプーンで食事を取り分ける際などに、ママの虫歯菌が赤ちゃんの口に入ってしまうのです。

そういったことを避けるのに越したことはありませんが、赤ちゃんがママにスプーンを「あーん」と差し出してくることがあるかもしれません。

授乳中であっても、歯科健診を受け、虫歯がある場合にはしっかり治療しておきましょう。赤ちゃんが虫歯になってしまうリスクを下げることができますよ。

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まずは歯医者さんに相談を!

歯ブラシ PIXTA

妊娠中や授乳中は、常に赤ちゃんに影響がないかどうかを気にしてしまいますね。それは、大事な我が子を守るための本能のようなものかもしれませんが、気にしすぎもよくありません。

歯科で使用されるレントゲンや麻酔、飲み薬は、ほとんど母乳に影響がないと言われているため、違和感があれば歯科医に診てもらいましょう。

受診する上で重要なのは、授乳中であるとはっきり伝えること。なるべく影響の少ない薬を処方してくれたり、病院によっては、授乳のタイミングなどを聞いた上で治療スケジュールをくんでくれたりするところもあります。

ママの治療中に赤ちゃんを預けることができる病院や、おなかの上に赤ちゃんを乗せて治療ができる病院もあるようです。事前に、赤ちゃんと一緒でも通いやすい病院を調べてみるとよさそうですね。

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記事の監修

idea dental clinic 院長

井手真理 先生

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