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毎日6kgの重さを背負って通学?ランドセルに関する調査結果と、適切な選び方とは

ラン活が年々激化する近年、皆さんはランドセルを選ぶ際の重要なチェックポイントを知っていますか?子供の体に合わないランドセルを使い続けると、腰痛や肩こりが起きてしまう可能性も。今回は、ランドセルメーカーのセイバンが行った、小学生のランドセル事情についての調査結果と、ランドセルの選び方に関するポイントや正しい背負い方を紹介します。少しでも負担を感じず通学できるよう、知識をつけておきましょう。

PIXTA

小学生の荷物の重さとランドセルに関する調査

翌年に小学校入学が控えている子供がいるママが、一度は悩むであろうランドセル選び。近年では通称「ラン活」とも呼ばれ、年々ランドセルの争奪戦が激化しています。

ランドセルは一度購入すると6年間ずっと使用するものですが、どのような点を重視すれば子供に合ったものを見つけ出せるか、皆さんは知っていますか?

ランドセルメーカーの株式会社セイバンは、近年小学生が背負う荷物が重く、肩こりや腰痛になる子供が増えていることに注目し、ランドセルを使用ている全国の小学1~6年生の子供とその母親を対象とした実態調査を行いました。

その結果から、「ランドセルの重さも含めると、平均約6㎏もの重さを背負って登校している」「小学生の約3割がランドセルを背負って体に痛みを感じている」という現状が見えてきました。

今回は調査の結果を紹介するとともに、ランドセルを選ぶ際の知っておくべきポイントや、体に負担の少ない背負い方も紹介します。

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2018年3月28日(水)~29日(木)
  • 調査対象:全国の小学1~6年生のランドセルを使用する子どもとその母親
  • サンプル数:2000人

以前とは違う、現代のランドセル事情あれこれ

ここからは、調査結果で見えてきた現代のランドセル事情について詳しく見ていきます。

筆者自身が小学生だったときとは、ずいぶん状況が違っているのだなとかなり驚いてしまう内容が多くなっているように感じました。純粋に今どきの小学生は大変なのだな、親たちがなるべく負担を減らせるようにフォローする必要があるのだなと思わずにいられません。

そして、後述するランドセルコンシェルジュの方のランドセルの選び方、正しい背負い方は読んでいてとても具体的でわかりやすく、実践しやすい内容だなと思いました。

小学生の子供がいるママ、そして小学校入学を控えているママもぜひ参考にしてみてくださいね。

重い日では平均で約6㎏のランドセルを背負って通学

1週間のうち、ランドセルに入れる荷物が最も重い日の重量を聞いたところ、平均で約4.7㎏という回答になりました。ここにランドセル本体の重さもプラスされるため、なんと平均約6㎏のランドセルを背負って通学しているということになります。

学齢が上になるほど荷物の重量も増える傾向となっており、小学1年生で平均約3.7㎏、小学6年生では平均約5.4㎏という回答でした。最近の小学1年生の平均体重は約20~21kg。小さな体でこれだけの重さを持ちながら、毎日通学していることになります。

想像してみると、かなり荷物が重たい状況で日々を過ごしているのだな、と感じます。近年、ランドセルの重さが問題視されるのも理解できるなと思いました。

出典元:
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平均通学時間は15分程度、約3割の小学生が通学に20分以上かかっている

次に、通学手段と通学時間を聞いたところほとんどの小学生が徒歩で通っていると回答し、片道の通学時間は「10~15分未満」という回答が25%で最も多くなりました。

平均通学時間は15分程度ですが、20分以上かかる子供も3割近くいることが判明。

往復で40分以上重たい荷物を背負い通学していると考えると、小学生の体には少なからず負担がかかっていることが分かります。子供の成長や姿勢のゆがみに影響してしまわないか、心配になってしまう調査結果です。

ランドセルを背負って「痛み」を感じている小学生が約3割

株式会社セイバン調べ

「ランドセルを背負って痛みを感じる部分はありますか?」という質問をしたところ、「特になし」と回答した子供が約7割近かったものの、約3割の子供が体のどこかしらに痛みを感じると回答しました。

痛みを感じる部位は、回答の多い順に「首の付け根」「首の後ろ」「ワキ」「背中」という結果に。ランドセルの重みを支える部分に痛みを覚える子供が多いようです。

ランドセルの重さが、子供たちの体に負担をかけてしまっていることが如実にわかる結果だなと感じました。

母親がランドセル購入時に最も重視しているのは「丈夫そう」が1位

株式会社セイバン調べ

ランドセルの購入時もっとも重視した点を聞くと「丈夫そう」が1位となり、次いで「子供が安心して使えそう」「使いやすそう」と回答が多い結果となりました。

6年間というかなり長い期間利用するものであることから、ランドセルの壊れにくさや安全性を重視する傾向となっています。

一方で、重いものを入れて背負う際に大切なポイントである「体にフィットするかどうか」は7位と低い結果に。

6年間で平均約30cm伸びると言われている小学生の身長。身長が伸びる過程の中でも、体になるべく負担を少なくするためにはフィット感も大切だという認識が、パパ・ママの中ではまだまだ低いのかもしれません。

子供の体にあわせて肩ベルトの長さを調節している割合は6割程度

使用中のランドセルに関する調節状況を聞いた質問では、ランドセルの肩ベルトにある穴の位置自体には学齢ごとの差が顕著にはみられない結果に。6年間で平均約30cm伸びると言われている、小学生の成長する体に合わせたこまめな調節を行っていない現状が浮き彫りになりました。

さらに肩ベルトの長さを調節する際、正しい調節方法である「子供の体に沿わせて調節している」を回答した割合は約6割、肩や腰に負担のかかりやすい「ゆとりを持たせて調節している」と回答した人が約3割となりました。

ランドセル+教科書の重さがどんどん重たくなってしまっている現代では、親が思っている以上にこまめな肩ベルトの長さ調節やフィット感調節を行うこと、そしてランドセルを背負うときの正しい知識を身に着けておく必要がありそうです。

体に負担をかけないランドセル選びのポイント

株式会社セイバン

セイバンでは、各直営店にランドセル選びの専門家「ランドセルコンシェルジュ」が常駐しており、ランドセルの正しい背負い方、子供の体に合うランドセルの選び方をアドバイスしてくれます。

きちんとフィット感のあるランドセルを選ぶこと、成長に応じ正しい背負い方をすることを意識すれば、重たい荷物の体への負担はうまく軽減できるそうです。

どのようなポイントがあるのかを紹介します。

1.背中とランドセルの間に隙間がない

株式会社セイバン

背中とランドセルの間に隙間があると、ランドセルの重みで体が後ろに引っ張られるので前傾姿勢になり、肩や腰への負担が増します。ランドセルと背中がきちんと密着していると、荷物の重さは下に引っ張られるので自然な姿勢を保つことができますね。

また特定の箇所だけでなく、肩・腰・背中全体で重さを分散させながら背負うことになるので、その分体に負担もかかりにくくなります。

実際に肩ベルトを調節してみて、正しい状態で背負えるランドセルがどうかをチェックすることが大事です。

2.肩ベルトと背中のフィット性、クッション性をチェックする

株式会社セイバン

ランドセルの重みが一番かかってくる肩ベルトや背中の部分は、なるべく接触面積が広くて荷重を分散する構造になっているもの、クッション性に富んでいて食い込みが少ないものを選ぶのがよいそうです。

最近では、肩ベルトの幅が通常のものよりも太めのタイプのものや、背中部分が低反発素材のタイプのものも販売されているので、そういったランドセルを試してみるのも負担軽減につながります。

3.歩いたり跳ねたりしたときの安定感があるか、金具があたらないかをチェックする

背中の位置で安定しないランドセルを背負い続けていると姿勢の崩れにつながったり、自然と安定感を求めて肩ベルトを持つ癖がついたりします。なるべく横揺れが少なく、ぐらつかないものを選ぶことで正しい姿勢で背負えますよ。

また、下ベルトが脇腹や横腹に当たるなどして金具が体に当たり痛みを感じると、その痛みを避けようとして背負うようになり、姿勢がおかしくなってしまやすくなります。金具の位置や当たり具合・食い込み具合も一緒にチェックしておきましょう。

4.重りを入れて背負ってみる

ランドセルを試着する際は、なるべく普段の通学シーンに近づけて背負ってみるのが大切です。空っぽの状態と中身が入ったときとでは重みの感じ方が全く違ってくるので注意しましょう。

ちなみに小学校1年生の5時間授業では約2㎏の教材を使用するそうなので、ランドセル売り場に重りが置いていない場合は500mlのペットボトル2、3本を入れて背負ってみると良いそうです。

体に負担をかけない背負い方

次に、体への負担が少ない背負い方を見てみます。

1.子供の服装、成長に応じてこまめにベルトの長さを調節する

株式会社セイバン

前述しましたが、ランドセルはこまめに肩ベルトの長さを調節しながら使用すると正しい姿勢で背負えます。

調節するときのポイントは、背負った際にランドセルが地面に対し垂直になっていること、 背中に密着していることの2点。

身長の変化があまりない時期でも、着る洋服の厚み(夏服と冬服)によって肩ベルトの調節を行う方が良いそうです。

2.重い荷物は背中側、軽い荷物は表側に置く&荷物は隙間なく詰める

ランドセルに入れる荷物の入れ方にもコツがあります。

重たい荷物は体側(ランドセルの背中側)に入れるよう意識すると、歩くときのふらつきが減り、余計な力を使わなくて良くなります。

またランドセルの中で荷物がガタガタ動いてしまうと、それを支えようとして無駄な力が肩などに入ってしまいます。なるべく荷物が動かないよう教材や筆箱の入れる位置を調整する、それでも空きスペースが多い場合は給食袋など軽くてかさばるものを中に一緒に入れてしまい、なるべく中身が動かないようにするのがよいそうです。

ランドセルに関する知識をママ・パパも身につけておきましょう

ランドセル PIXTA

想像以上に現代の子供が背負うランドセルの重さ事情は深刻です。だからこそ本当に子供のためを思ったランドセル選びをしたいものですね。

また、購入したあとのサイズ調節などをこまめにすることで、6年間しっかり負担なく使えるように正しい知識をインプットしておきましょう。子供が背負っている姿のチェックや肩ベルト調節をして、快適に背負えるようにしてあげると良いのではないでしょうか。

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