- 体を伸ばす筋肉がつくため
- 抱っこされるのが嫌など何らかの不快感
- 寝返りの練習
体を伸ばす筋肉がつくため
おなかの中にいる赤ちゃんは、丸まった状態です。生まれてから、座ったり立ったり歩いたりするための筋肉を身に付けていきます。そのため、体を伸ばす練習をしているだけなのかもしれません。ママの腕の中で安心して丸まって寝ていたけど、起きてから体を伸ばせるのがうれしいのかもしれません。
また、筋力の発達には個人差があるため、まだ体の筋肉をうまく使えず、背筋に力が入りすぎて反ってしまう場合もあるようです。
何らかの不快感がある
反り返って泣いているときや、反って何かから逃れようとしているときは、もしかしたら、何らかの不快感を訴えているのかもしれません。
いつもお風呂で反ってしまうなら、水が頭や顔にかかるのが嫌だったり温度が熱すぎたり。他には服のチクチク感が嫌だったり、抱き方が気に入らなかったり…。
大人から見れば「そんなことで?」と思うような小さなことでも、赤ちゃんには刺激が強すぎて驚くようなことばかりなのです。反ったタイミングで、赤ちゃんの身に何が起きているのか、よく観察してみると気付くこともありますよ。
寝返りの練習をしている
赤ちゃんは寝返りの練習で体を反らせることがあります。「まだ3か月なのに…」「まだ首もすわっていないのに寝返り?」などと疑問に感じるかもしれませんが、3か月で寝返りをする赤ちゃんは少なくありません。
頭の重い赤ちゃんは、頭を横に向けると体もつられ、次第に手足を持ち上げて体をひねり横向きになります。これが寝返りの始まりなのですが、頭の後ろが背中に付くのではないかというほどの海老反りになることもあり、初めて見ると心配になるかもしれません。
寝返りは、これまであお向けでねんねしかしていなかった赤ちゃんが突然できるようになるものではありません。たくさんの練習をし、失敗をして、できるようになるのです。そして、その過程でよく見られるのが、この横向きで海老反りになっている姿勢。一生懸命に練習中なので温かく見守り、元に戻れずに泣いているようなら手伝ってあげてください。
中には注意が必要な場合も
反り返りについて調べてみると、脳性麻痺や自閉症などの情報にたどりついて不安になる方もいるでしょう。たしかに、反り返りは脳性麻痺や自閉症の特徴の一つではありますが、それらの場合は反り返り以外にも特徴的な症状があります。
反り返り以外にも気になることがあるなど、心配な場合は小児科などで相談してみましょう。
- NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「脳性麻痺」(https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease26.html,2020年11月23日最終閲覧)
- NHK「子どもの発達障害 「自閉スペクトラム症(ASD)」とは?アスペルガー症候群などとの違い」(https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_346.html,2020年11月23日最終閲覧)
- ペンギンこどもクリニック「赤ちゃんがよく反り返るのですが、大丈夫でしょうか?」(http://penguin-kids.com/blog/2019/12/post-310/,2020年11月23日最終閲覧)
- 神奈川県立こども医療センター神経内科「脳性麻痺」(https://kcmc.kanagawa-pho.jp/diseases/nou.html,2023年9月5日最終閲覧)
赤ちゃんが反るときの対処法は
では、赤ちゃんが反るときの対処法はあるのでしょうか。赤ちゃんの状況によって対処法が異なりますので、ご紹介したいと思います。
状況によって対処
赤ちゃんは背中を丸めて抱くようにすると、おなかの中にいたときのように安心して眠れるようです。しかし、腹筋や背筋の力が弱いとうまく丸まることができず、反ってしまっていることもあります。
縦抱きで沿ってしまう場合は横抱きにしたり、スリングなどを活用したりして、抱き方を変えて丸くなるように抱いてみましょう。
もし不快感をあらわしているなら、どんなことを嫌がっているのか探してみてください。
- 体調は悪くないか、熱はないか
- 痛いところはないか、出血していないか、口の中や指先も見てみる
- 暑すぎて汗をかいていないか、寒くて手足が冷たくなっていないか
- おなかが空いていないか、眠くないか
このほかにも、まぶしい、音がうるさい、服の肌触りが気に入らない、などの理由であることもあります。赤ちゃんの気質によって、気にする子・気にしない子がいるので、ほかの子と比べる必要はなく、わが子が不快に感じる元があれば取り除いて安心させてあげましょう。










