子どもの防犯対策は未就学児から!
子どもの防犯対策と言えば「小学校に上がるときに…」と考えがちですが、実は未就学児から対策を始めることが大切。警察庁によると、子どもの犯罪被害件数は減少傾向にあるものの、平成28年では子どもが被害に遭う事件が約1万7,000件もあったようです。
13歳未満の子どもが被害者となった刑法犯の認知件数(以下「子どもの被害件数」という。)は、図表2-66のとおりである。子供の被害件数は、平成14年以降は減少傾向にあり、28年中は1万7,252件と、前年より2,854件(14.2%)減少した。刑法犯の認知件数に占める子どもの被害件数の割合の高い罪種は、28年中は略取誘拐が46.5%(認知件数228件のうち106件)、強制わいせつが14.4%(認知件数6,188件のうち893件)であった。 ※1
警察庁からも報告されているように、子どもがパパママの知らないうちに犯罪の被害に遭ってしまう可能性は低くありません。
小学校に入ると登下校で一人になることが多くなりますが、未就学児でも遊んでいるときに、一人になってしまうこともあるでしょう。子どもを犯罪から守るためには、小学校入学前から子どもに防犯対策への意識を根付かせることが欠かせませんね。
子どもの防犯対策で行いたいこと
それでは、子どもの防犯対策として行っていきたいことを確認していきましょう。
外出するときは「いかのおすし」を合い言葉に
小さな子どもへの防犯対策の教え方として役立つのが「いかのおすし」。「いかのおすし」は、次の5つの防犯対策を教えるときに、子どもでも覚えやすい方法です。
- いか…優しそうでも知らない人について「いか」ない
- の…車に「の」らない
- お…危なくなったら「お」おきな声を出して助けてもらう
- す…大人がいるところに「す」ぐに逃げよう
- し…危ないことがあったらパパママに「し」らせよう
子どもが外に遊びに行くときには、「いかのおすし」を復習してからにすると、子どもの防犯対策への意識も高まるはずです。
この「いかのおすし」を使った「いかのおすし折り紙」を公開している警察署もあります。こうしたものも利用して子どもの「防犯・安全」の意識を高めていきたいですね。
- とりねっと「「いかのおすし」折り紙」琴浦大山警察署(https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1137196/ikaorigami_1.46mb.pdf,2021年2月16日最終閲覧)
- 警視庁 生活安全総務課 生活安全対策第二係「おやこでまなぼう!「いかのおすし」で毎日安全!」(https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/kodomo/kodomo110.html,2021年2月17日最終閲覧)
パパママとの約束を決める
身の安全を守るためには、パパママとの約束を決めておくことも効果的な教え方です。パパママと絶対約束してほしいことを、子どもに繰り返し言っておきましょう。例えば、次のような約束が考えられます。
- 一人で遊ばない
- 外に出かけるときは必ず行き先を言う
- 誰かに連れて行かれそうになったら大声で助けを呼ぶ
最初にご紹介したように、子どもの犯罪被害は誘拐とわいせつ事件の比率が高くなっています。子どもとの約束は、誘拐とわいせつ事件への対策を中心に考えると防犯効果が高くなります。
「この人やさしそう」と子どもが感じても、人から見えない(見えにくい)場所で二人きりになることも絶対に避けるように伝えることも大切です。
犯罪は「入りやすく」「(周囲から)見えにくい」場所で起こりやすいことを子どもとパパママは一緒に学ぶことも大切です。
ただし、通学・通塾時の子ども防犯対策・見守りサービス【まもレール】のホームページには、幼児ならではの注意点について以下のように記載されています。
小学校入学前の子どもが1人で外出する機会は無いと思いますが、お買いものなど家族で出かけたときに、売り場などで子どもが1人になってしまう場面をよく見かけます。
「知らない人についていったらダメだよ」と伝えておいても、子どもの場合は近所でよく見かけるおじさんを「知っている人」として判断する可能性があります。
また「優しそうな人なら大丈夫かも」と勝手に判断してしまうこともあります。
そのためこの段階で大切なことは、親が子どもの手を離さない、目を離さないことです。 ※2
親は「知らない人についていったらダメ」とわかりやすく伝えたつもりでも、未就学児にはうまく伝わっていない可能性があります。きちんと言葉で伝えることは大切ですが、このころはやはり親が目を離さないことが一番の防犯対策となることを忘れないようにしたいですね。
- 小宮信夫「犯罪は「この場所」で起こる」 (光文社,2005年)
- 警視庁 生活安全総務課 生活安全対策第二係「防犯チェックポイント」(https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/kodomo/checkpoint.html,2021年2月17日最終閲覧)
- ALSOK「小学生の防犯対策」(https://www.alsok.co.jp/security_info/newsletter/201703.html,2021年2月17日最終閲覧)
人との安全な距離を教える
子どもに不審者を近づかせないためには、知らない人との安全な距離感を教えてあげることも大切ですね。買い物に行くときなど日常生活の中で、パパママが実際の距離感を感覚的に教えてあげるようにしましょう。
さまざまな防災対策の研究を行っている危機管理教育研究所のホームページには、安全な距離感について下記のように記載されています。
子どもが判断に迷わないよう「相手が誰であっても」一定の距離まで離れることを指導しましょう。 変な感じがしたとき、今いる場所からどこか別の場所へ行こうと誘われたとき、すぐに捕まえられない距離まで離れていれば逃げるチャンスがあります。人だけでなく、車から声をかけられたときも同じように自分から近づかないことを教えましょう。一定の距離とは、二人が向かい合って両腕を伸ばし、指先が触れない程度の距離を言います。 ※3
パパママが相手になって、繰り返し危険な距離を教えてあげることが、子どもの防犯対策の第一歩です。お互いに手を伸ばした距離感で、大人が子どもを捕まえるような遊びを取り入れて距離感をつかませるのもよいかもしれませんね。
小学生になったら持たせたい防犯グッズ
防犯対策は未就学児から行っていきたいものですが、小学生になると登下校中に一人になることも増えるので、本格的な防犯グッズをもたせてさらに子どもの安全対策を強化しましょう。
子どもの防犯に役立つGPSグッズ
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手軽に子どもの防犯対策を行うには、GPS防犯グッズを持たせるのがおすすめ。ポケットの中にも入る小型の受信機を持たせるだけで、パパママのスマホから子どもの居場所を把握できるようになります。
たとえば、ドリームエリアの「みもりGPS」なら、子どもの現在地だけでなく行動したルートも確認できて、危険なエリアに入ってしまった場合は、ブザーを鳴らして子どもに警告を知らせることも可能。月額利用料金680円(税抜)が必要ですが、機能が充実しているので子どもの防犯対策を万全にしたいというときにおすすめです。
ランドセルにつける防犯カメラ
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子どもの防犯対策として映像を残したいという方には、ランドセルにつけるタイプの防犯カメラをおすすめします。
SJCAM Japanの「1296P30FPS ボディーカム アクションカメラ」は、ランドセルにつけられるサイズの小型防犯カメラながら、セキュリティー会社でも利用されているというほどの信頼性が高い製品です。
大容量バッテリーで長時間の録画にも対応しており、防水・防塵機能搭載で雨の日でも使えます。子どもがもし不審者に出会ってしまったとしても、ランドセルに防犯カメラをつけておけば、不審者の姿を映像として残せますね。
いざというときの防犯ブザー
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子どもが危険な目に遭ったときのために、防犯ブザーは必ず用意しておきたいものです。グルマンディーズオリジナルの「防犯ブザー」は、すみっこぐらしやポケモン、スヌーピーなど子どもに人気のキャラクターがプリントされていて、かわいいキーホルダーとしても使えるすぐれもの。
使い方は本体を引っ張るだけなので、子どもでも簡単に操作できます。いつでも手の届く場所につけておけば、危険な場面でも大人の人に助けてもらえるでしょう。
子どもの防犯対策は未就学から始めよう
子どもの安全対策を十分にするためには、未就学の子どもにも防犯対策を教えてあげることが大切です。GPS・ランドセルにつけられる防犯カメラ・防犯ブザーなどのおすすめ防犯グッズを活用しながら、子どもでもわかりやすい教え方で防犯対策を教えてあげてください。
今回の記事でご紹介した内容を参考にして、小学生になる前の子どもでも防犯対策を身に付けられるよう、日常生活の中でしっかりとパパママが教えてあげましょう。