年少さんに人気の室内のゲーム遊び
まずは、年少さんに人気の室内でできるゲーム遊びをご紹介します。
保育でも取り入れられている色探しゲーム
色探しゲームとは、まずテーマとなる色を決めて、身の回りにあるものからその色のものを集めてくるというルールの遊びです。
遊び方
- 折り紙や色紙など、片面にだけ色がついた紙を5~10種類程度用意する。
- それぞれが裏返しの状態で色カードを一枚引いて色を決める。
- 自分の引いた色のついたものを探し、先に5個集めた人の勝ち。
遊ぶときのポイント
あらかじめ探す色のついたおもちゃやぬいぐるみなどを、できるだけたくさん部屋に配置しておくと盛り上がります。遊ぶ人数が多い場合は、人数を分けてチーム戦にするのもおすすめ。
赤や青などの色の名前を覚えるきっかけにもなりますし、同じ色でも微妙な差があることにも気づける遊び。友だちと協力したり競い合ったりすることで、遊びながら協調性を高めることにもつながります。
準備がいらないものまね遊び
何か道具を準備しなくても楽しめるものまね遊びです。
遊び方
- まず、大人が動物(ウサギやゴリラなどわかりやすいもの)の動きをして見せる。
- 「こんなことできるかな?」と子どもにその動きをまねさせる。
- まねができるようになったら、複雑なポーズや動きを取り入れて難しくしていく。
遊ぶときのポイント
最初は大人が見本をやってみせて、うまくまねできるようになったら子どもにも何かのポーズをやってもらいましょう。先に何の動物か言わずに、動きだけで当ててもらうのも盛り上がります。
人数が増えるのが楽しいじゃんけん汽車ぽっぽ
子どもがたくさんいる時にやると楽しい人数集めゲームです。
遊び方
- 子どもたちがそれぞれの相手とじゃんけんをして、負けたほうが勝ったほうの後ろについて肩に手をのせて汽車のようにつながっていく。
- じゃんけんで勝った人は、別の相手とまたじゃんけんをして、勝った人はどんどん自分の汽車を長くしていく。
- じゃんけんに勝ち続けて、全員が後ろに連なったら先頭の子どもが優勝。
遊ぶときのポイント
シンプルなゲームなので、じゃんけんするときのかけ声や後ろにつながっていくときの動きなど、ちょっとしたルールを追加していくことでにぎやかに楽しめます。
人数が多いほど楽しめるしっぽ取りゲーム
5~6人でもできますが人数が多いほど楽しくなる室内遊びなので、保育園の年少クラスで人気のゲームです。
遊び方
- 2色のテープを子どもの人数分用意する。
- 子どもを2グループに分けて走ってもよい範囲を決める。
- グループごとに違う色のテープを、ズボンの腰に挟んでしっぽのようにする。
- スタートの合図とともにそれぞれのしっぽを取り合う。
- しっぽを取られなかった子どもが多いグループが勝ち。
遊ぶときのポイント
子どもたちが思い切り走り回る室内ゲームなので、広く障害物のない場所を用意して、安全に走れるようにしてください。
走ってもよい範囲内で走ること、しっぽを取られたら外に出て見学をすることなど、子どもたちにルールを教えておくと「ルールを守る」という社会性も学べます。
バランス感覚を養える手押し相撲
年少さん向けのゲームとして定番の手押し相撲は、バランス感覚を養うためにピッタリの室内遊びです。
遊び方
- 2人が向かい合って立つ
- お互いの手のひらだけに触れるようにして押し合う
- 足が動かなかったほうの子どもが勝ち
遊ぶときのポイント
手押し相撲は足が動いてしまったほうの子どもが倒れ込むこともあるので、マットなどクッション性の高いものを準備しておくことが大切です。
また爪が伸びていると相手の子どもがけがをしてしまいかねません。遊ぶ前に子どもの爪もチェックするようにしましょう。
手のひらで押し合うことに慣れてきたら、後ろ向きに向かい合ってお尻だけで押し合うなどルールを変更すると違う楽しみ方が生まれます。
年少さんが楽しめる外遊びゲーム
元気いっぱいの年少さんには、動き回れる外遊びゲームもおすすめ。
異年齢の子と楽しめるだるまさんがころんだ
年上の子や大人が鬼になって、年少さんを楽しませてあげましょう。
遊び方
- 鬼を1人決めて、木の下などに待機させる
- .鬼が木のほうを向いて「だるまさんがころんだ」と叫んでいる間に、少し離れたところからスタートした子どもたちが鬼のほうへ進んでいく。
- 「だるまさんがころんだ」を言い終わった鬼が振り返った時は、他の子どもたちは動きを止める。
- もし動いているところを鬼に見つかったら、鬼と手をつないで捕らわれた状態に。
- 残った子どもたちのうち1人でも、鬼が木のほうを向いている間に鬼に近づいてタッチできたら勝ち。
遊ぶときのポイント
鬼役は「だるまさんがころんだ」を大きな声で叫ぶ必要があり、スピードを変えて子どもたちを翻弄するなどテクニックが求められるので、年上の子か大人がやるのが適任。
鬼が振り返らないうちにじりじり進むスリルが楽しく、とっさに動きを止める瞬発力も鍛えられます。
誰が選ばれるかドキドキはないちもんめ
こちらも昔からある遊びですが、いろいろな刺激のある楽しいゲームです。
遊び方
- 人数を半分になるように分け、それぞれ手を握り合って横一列になって向かい合う。
- 「勝ってうれしいはないちもんめ」「負けてくやしいはないちもんめ」と歌いあい、「あの子がほしい」「あの子じゃわからん」「相談しよう」「そうしよう」と掛け合いをして相手のチームから誰を選ぶか相談する。
- 「〇〇ちゃんがほしい」と選ばれた子どもはそれぞれ前に出てじゃんけんをし、負けたほうが勝ったほうのチームに加わる。
- 勝ったチームから「勝ってうれしいはないちもんめ」の掛け合いを始め、またお互いのチームから選ばれた人同士がじゃんけんをして、勝ったほうの人数を増やしていく。
- 片方の人数が0になったらゲーム終了。
遊ぶときのポイント
手をつないで歌いながら前へ後ろへダンスするように動くことで協調性が高まり、誰を選ぶのか誰が選ばれるのかドキドキするゲーム。じゃんけんを繰り返して取ったり取られたり、なかなか決着がつかず白熱することも。
少し難しい!ダンゴムシ鬼ごっこ
子どもの外遊びとして定番の鬼ごっこですが、ダンゴムシの要素を取り入れると少し難易度の高い鬼ごっこになります。
遊び方
- 鬼を決めてそれ以外の子どもは逃げる。
- 鬼は10秒数えたら他の子どもを追いかける。
- 鬼にタッチされそうになった子どもは「ダンゴムシ」と言って丸まりしゃがむ。
- ダンゴムシになった子どもは鬼にタッチされないが動けなくなる。
- 他の子どもが「ツンツン」と言いながらつついたら、ダンゴムシになった子どもはまた動けるようになる。
- 鬼は他の子どもにタッチするか、全員をダンゴムシにしたら交代。
遊ぶときのポイント
年少さんの外遊びゲームとしては少しルールが難しいですが、鬼だけ帽子をかぶるなど、見た目にわかりやすくするとスムーズでしょう。鬼を1人だけにするのではなく、人数を増やすと交代しやすくなります。
準備いらずでできるおじゃまむしゲーム
準備いらずで思い立ったときにすぐ遊べる保育ゲームです。
遊び方
- チョークなどで地面に長い線を1本引く。
- じゃんけんでおじゃまむしの子どもを決める。
- おじゃまむしは線の上に立ち、線の上だけを移動する。
- おじゃまむしが「おじゃまんぼ」と声をかけたら他の子どもは線の向こう側に走る。
- おじゃまむしは線の上だけを移動しながら向こう側に走り抜ける子どもにタッチする。
- タッチされた子どもはおじゃまむしとなり、線の上に立つ
- 子どもが最後の1人になるまで4~7を繰り返す
遊ぶときのポイント
基本のルールは最後まで残った1人が勝ちですが、おじゃまむしの人数が増える最後はかなり難しくなるので、最後の5人が勝ちなどルールを変えると簡単になります。
子どもの観察力と基礎体力を高める石集めゲーム
外に落ちている石を集めてくるという簡単なルールの外遊びゲームです。
遊び方
- 集めてくる石のルールを決める
- スタートの合図で子どもたちは石を拾いに行く
- 最初に決めたルールに最も近い石を拾ってきた子どもが優勝
遊ぶときのポイント
最初に決めるルールによって難易度やゲームの特徴が変わります。例えば「大きな石を拾う」「色がきれいな石を拾う」など石の特徴をルールにしてもよいですが、「先に石を5個集めて帰ってきた人が優勝」とすれば、運動ゲームとしての要素が高まりますよね。
みんなで集めた石を観察すれば「何に見えるか」とクイズも楽しめますし、最後は石を早く捨てて帰ってくる競争で締めてもよいでしょう。
ゲーム遊びを楽しむために押さえたいポイント
まだまだ小さな子どもである年少さんがゲーム遊びを楽しむには、ママパパが次のようなことに注意してあげるようにしてください。
- 繰り返しの多い単純なルールの遊びを選ぶこと
- 子どもが夢中になっても危険がないような環境で遊ばせること
- 子どものわがままでルールを破ってはいけないことを遊びの中で体験させること
- 自分でルールの必要性に気づくようにすること
- けがをしないためのルールを決めておくこと
年少さんのゲーム遊びで大切なことは、ルールを強要しすぎずに、他の子どもたちと遊ぶ中で自ら必要性に気づけるようにすることです。
ただしあまりに難しいルールだと理解できなくなりますので、単純なルールから始めるようにしましょう。
ルールが理解できたら、少しずつ複雑にしていくとゲーム遊びがさらに楽しくなります。子どもたちと一緒にルールを決めてもよいですね。
- お茶の水女子大学「(PDF)幼児教育ハンドブック」(https://www.ocha.ac.jp/intl/cwed_old/eccd/report/hand_J/2_5-8.pdf,2022年5月11日最終閲覧)
異年齢の子どもや大人も混じって楽しく遊ぼう
年少さんはできることも増えてくる時期ですが、まだまだ子どもだけで遊ぶには難しいこともあります。危険がないかチェックすると同時に、年少さんが楽しく安全に遊べるよう、年上の子や大人も混じって見守ってあげてください。