まず重要なことは、衛生面に気をつけることです。搾乳する前はしっかりと手を洗って消毒もしましょう。もちろん容器や搾乳機を清潔にしておくことも大切ですよ。1日1回は消毒液や煮沸で消毒するようにします。
そして意外と盲点になりがちなのは保存場所の衛生です。冷蔵庫や冷凍庫の中も消毒液で拭いておけば安心ですね。
熱湯や電子レンジで温めない
母乳を冷凍保存したときに、解凍で熱湯や電子レンジを使いたくなるママもいるかもしれません。しかし凍った母乳を熱湯や電子レンジで加熱すると、変質してしまうことがあるので決して使用しないでください。
特に電子レンジ加熱では熱い部分がまだらにでき、赤ちゃんがやけどをしてしまうことも。母乳が極端に熱くなると感染防除のための物質が壊れるデメリットもあります。
余った場合は破棄
もし冷凍保存から解凍された母乳が余った場合は、破棄するようにしてください。解凍後は冷蔵庫内の保管であれば24時間以内は使えますが、再加熱すると雑菌が繁殖しやすくなります。
一度加熱した母乳が余ったら、「もったいない」と思われるでしょうが捨てるようにしましょう。一度に飲みきれる分だけ用意すれば無駄がなくなりますね。
持ち運ぶ際は保冷剤・クーラーバッグで
保存した母乳を持ち運ぶ場合は、クーラーバッグに保冷剤と一緒に入れて、適切な温度を保つようにすることも注意点の一つです。
母乳は15℃のクーラーボックス内なら24時間は保存できますが、25℃の室温では4時間しか保存できません。解凍した後の母乳も4℃の環境なら24時間は保存できますので、持ち運ぶ際には温度をできるだけ低くするよう注意してください。
- 日本小児保健協会「保健所における搾母乳の取り扱い神奈川県内市町村へのアンケート結果より」(https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2006/006502/039/0348-0356.pdf,2023年1月26日最終閲覧)
もうおっぱいを無駄にしない!
母乳が出すぎてしまうけど赤ちゃんが飲んでくれずおっぱいが張ってつらい、仕事や用事があって赤ちゃんを預けなければならない、そんなときは搾乳して母乳を保存することができます。
飲ませられないから、泣く泣く絞って捨てるなんてことをしなくてもいいのです。美容院などで数時間外出するときでも、ママがいなくてもパパにお願いして母乳を飲ませることができます。
なかなか赤ちゃんと長時間離れられない母乳育児、搾乳して保存することでママの行動の選択肢が少しでも増えるといいですね。










