上記の二つにあてはまらない場合は、胃や腸の病気である可能性もあります。乳幼児期に起こる病気としては、胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)やヒルシュスプルング病が挙げられます。
いつもおなかが張っていたり、便秘が続いたりする場合には診察を受けるようにしましょう。
胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)
胃軸捻転症は、胃がねじれてしまうことにより、腹部の膨満感や腹痛、嘔吐といった症状が出ます。乳児期にみられる胃軸捻転症は、子供が成長し歩行し始める頃になると自然に治まっていくといわれています。
いつもおなかが張っているというのが特徴です。
ヒルシュスプルング病
ヒルシュスプルング病は、腸の神経が生まれつき欠如しているため、腸が動かずうまく排便できない病気です。嘔吐や腹部の膨満、便秘といった症状が出て、出生後早い段階から便が出ないため、おなかが張って大きくなります。多くは出生後まもなく発見されますが、まれに幼児期にみつかる例もあります。
放置してしまうと母乳やミルクを飲む量も制限されてしまうため、発育不全になることがあります。腸炎などの合併症を起こす可能性もあるため、早急な診察と治療が必要です。
- 中野こども病院「胃軸捻転症」中野こども病院(http://www.nakano-kodomo.or.jp/shounigeka/family/fam_gv01.htm,2017年12月27日最終閲覧)
- 日本小児外科学会「ヒルシュスプルング病」日本小児外科学会(http://www.jsps.gr.jp/general/disease/gi/69gqqb,2017年12月27日最終閲覧)
- 日本小児外科学会「胃軸捻転」日本小児外科学会(http://www.jsps.gr.jp/general/disease/gi/kn1bf1,2017年12月27日最終閲覧)
- 順天堂大学医学部付属順天堂医院「子どもの便秘」(https://www.juntendo.ac.jp/hospital/support/kangobu/patient/symptoms/symptoms05.html,2017年12月27日最終閲覧)
- 関西医科大学総合医療センター「ヒルシュスプルング病」(http://www.kmu.ac.jp/takii/visit/search/sikkansyousai/d09-002.html,2017年12月28日最終閲覧)
パパ、ママがよく見て状況に応じて対応しましょう
授乳中の赤ちゃんは、空気を一緒に飲み込んでしまいおなかが張ることがありますが、赤ちゃんのおなかがパンパンだと心配になってしまいますよね。
赤ちゃんは、自分で身体の不調や気持ちを言葉で伝えることはできませんが、機嫌が悪くなることが多いです。さまざまな可能性のなかから機嫌が悪い原因を探るのは至難の業ですが、普段のおなかの状態を把握しておくことで異変に気付くことができますね。
症状が改善されない場合は、早めに病院を受診しましょう。










