トレーニングパンツとは?
トレーニングパンツとは、おむつが外れる時期の子どもがスムーズにトイレでおしっこやうんちができるように開発された、厚手の布や紙でできたパンツのことです。
布製にしても紙製にしても、トレーニングパンツはある程度「濡れること」を子どもに伝える必要があるので、これまで使ってきたようなおむつとは違い、「おしっこを完全にキャッチ」するわけではありません。
もちろん、ある程度はキャッチしてくれますが、「トレーニングパンツをはいているから漏れないし大丈夫」とは考えないようにしましょう。
トレーニングパンツは、「部屋や洋服を汚すのをある程度防ぎながら、お子さまが自分で排せつを自覚できるようにする」という目的で作られたもので、トイレトレーニングの補助として使います。
トレーニングパンツは必要?
トレーニングパンツはおむつを外していく段階で必ずしも必要なものではありません。トレパンを使わず、普通の薄手のパンツを穿かせてみてもOKです。ほとんどのトレパンにはおむつのような優れた吸収力はありませんので、トレパンをはかせていてもある程度ズボンや床は汚れてしまいます。
また布製の厚手のパンツは想像以上に乾きにくい場合も。布製のものは手洗い、つけおきという洗濯の手順がストレスになってしまう方もいるかもしれません。
トイトレ中のトレパンとの関係は?
トイトレ中の「トレパン」との関係を先輩ママのコメントで見てみましょう。
私が持ってる4層の吊り式は出てすぐならズボンへの染み込みもふせげますが、座ったまま時間が経つとアウトです!😂
やはり布製のトレパンはおむつとは違うので、濡れることを覚悟して使う方が良さそうですね。
戦隊が好きでトッキュウジャーや仮面ライダーのボクサーパンツにしてみたら、ヒーローが濡れたら泣いちゃうとトイレに行くようになりました(*^o^*)
「濡れる」ことを逆に良い方に利用してみるというのも良いですね。子どもの好きなキャラクターが濡れたら悲しいよね…というのは子ども心にも響きそうです。
実はママリへの投稿でもよくあるのが「トレパンは使わなかった」という意見。
「どうせ汚れるなら普通のパンツでいい」という方もいると思いますし、その場合はあえてトレパンを使う必要はありませんよね。
ただ、突然薄いパンツ1枚になって子どもが不安になってしまう、お漏らしをしてズボンや床が汚れると大泣きしてしまう…という場合にはトレパンを用意すると良いかもしれませんね。
トレーニングパンツはいつから穿かせる?
トレーニングパンツはいつから穿かせるという決まりはありません。また、子どもによってもおむつが外れる時期というのは大きな差があるものです。
2歳になったら、3歳になったらというタイミングで始める子が多いようですが、おしっこの間隔があき、トイレの意味が理解できるようになる1歳台から始める子もいます。
また、「保育園へ預ける予定がある」「2人目が産まれる前にはトイトレを終わらせたい」という親の都合で始めてみてもいいでしょう。
トイトレはそもそも排泄にかんして「子どもの身体的機能」が整わないとスムーズには進みません。赤ちゃんは「おしっこが出たこと」も自覚していない時期があります。
この状況が成長や発達によって整ってくれば、排泄の自立につながります。成長や発達は本当に人それぞれなので、年齢だけで区切ってトイトレを始めると親子ともにストレスになることがあるので無理しないようにしましょう。
- 花王 メリーズ「基本編 おしっこが出るしくみと 大脳の発達」(https://www.kao.co.jp/merries/babycare/toilet/basic_01/,2021年6月30日最終閲覧)
- 宇治市「トイレットトレーニング」(https://www.city.uji.kyoto.jp/uploaded/attachment/17594.pdf,2021年6月30日最終閲覧)
子どものトイトレやおむつについての記事をもっと読みたい方は、下記よりごらんください。
トレーニングパンツの種類と選び方
トイトレの準備でどうしても必要なわけではないけれど、あれば便利なトレパン。このトレパンには「布製」と「紙製」の2種類があります。
「布製」では3層~6層までの厚さがあり、この厚みはトイトレの進み具合によって使い分けもできます。ここからはトレパンの種類と特徴についてお話します。
布製のトレーニングパンツ(3層式、6層式など)
布製のトレパンのメリットは何といっても「洗えば繰り返し使える」という点。ずっと紙おむつを使ってきた場合、布のトレパンを使うことになると「なんて経済的」と思えます。
また布のトレパンは、肌触りも普通のパンツに近いので、トレパンから普通のパンツへの移行がスムーズにいきやすいでしょう。また布製のトレパンはパンツの底部分(クロッチ部分)が厚手になっているので、普通のパンツよりおしっこを吸収してくれます。
布製のトレパンは3層~6層まで厚みの差があり、6層はトイトレを始めたころ、3層は普通のパンツ一歩手前の時期、と使い分けでもできます。
布製トレパンのデメリットは「洗う必要があること」「厚手のものは乾きにくい」という点ですね。
布のトレパン利用の先輩ママのコメント
実際に布製のトレパンを使っていた先輩ママの投稿を見てみましょう。
ダダ漏れ方式は掃除が大変そうだったので、オムツしながらトイレ誘って完全にできるようになってからオムツ外しました。なのでそんなに洗濯してないです!
一緒に布パンツを買いに行って娘の好きな物を選ばせてその布パンツ履かせて濡れた感覚を覚えたらそれから自らトイレに行くようになり日中は漏らすことはありませんが、💩をパンツの中でするので布パンツは、10枚準備しました😓
布のトレパンはやはり「乾きにくさ」に難点があるようです。ただこの乾きにくさは「吊り式」のものである程度解決できます。
普通の布製のパンツよりもややお値段高めですが、乾燥のストレスは軽減できるのではないでしょうか。また一度トレパンをはかせてみたけれど子どもに合わず、結局は普通のパンツスタートという人もいるようです。
このため、トイトレを始める際には一気にトレパンを用意するのではなく、子どもの様子を見ながら「買い足して」いくのがベターかもしれませんね。
紙製のトレーニングパンツ
紙製のトレパンはおむつに近く、2~3回分のおしっこを吸収してくれるものもあります。おむつと異なる点は、おしっこをすると、ぬれて不快になるように作られているということ。お子さまがぬれた感じが嫌だと思えば、自発的にトイレでするようになるでしょう。
使い捨てなので洗う手間がなく、おむつに似ているので子どもも嫌がらずに履いてくれるというメリットがあります。
紙のトレパン利用の先輩ママのコメント
赤ちゃんのおむつは最近は新生児用~トイトレ用までいろいろな種類が出ています。ここでは紙製のトレパンを利用した先輩ママの声をご紹介します。
今はトイトレ用の紙パンツもありますが、どうしても布のものに比べると「吸収力」がよくなってしまい、子どもが嫌がる…ということが少なくなるようです。
昼間は布製、夜は紙製で使い分けるのもトイトレにストレスを感じないための方法の一つかもしれませんね。
必要なトレーニングパンツの枚数
では、どのくらいの枚数を用意すれば良いのでしょうか。
1日通してトイトレをするとなれば、5~6枚が必要でしょう。すぐに洗えないときや、うんち後のつけおきをしなければならないこともあります。また、トレパンは厚くなっている部分が乾きにくいため、1日のトイレ回数+αが必要です。
トレーニングパンツを使う期間は短いです。初めに買いすぎず、様子を見ながら買い足すようにしましょう。
トレーニングパンツの洗い方
トイレを失敗してしまったら、できるだけすぐに洗いましょう。おしっこの場合は、せっけんや水でしみ込んだ汚れを出すようにもみ洗います。うんちの場合はトイレに流します。
手洗いですすいで、ほかに洗濯物があれば一緒に洗濯機で普通に洗濯。なければすすいだ後にバケツで洗濯洗剤入れて手洗いして脱水だけかけて干してます!
このように、せっけんで洗ってから洗濯をするママが多いようです。手洗いのみだと水分が多く乾きにくく、臭いが発生する場合があります。脱水だけでも洗濯機に任せるといいでしょう。
せっけんで洗っても落ちない汚れは、酸素系漂白剤につけておくのがおすすめ。酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウム発生させる活性酸素の泡が汚れを落とします。塩素を使わず、色柄ものにも使え、ベビー用品や衣類の除菌・しみ抜きなど幅広く使用できます。また、消臭効果もあるため、臭いが気になるときにも。
また、つけおき洗いにはクエン酸もおすすめです。
布のトレーニングパンツはとにかく洗濯が大変。負担になるようであれば、紙パンツか薄手のパンツにしてもいいかもしれませんね。
- LION「便や尿などの「汚物や嘔吐物で汚れた衣類」の洗濯方法」(https://lidea.today/articles/565,2021年6月30日最終閲覧)
トレーニングパンツは、いきなり買いすぎずに様子を見ながらでOK
トレーニングパンツは、服やお部屋を汚すのを防いでくれる役割があり、おむつよりもぬれた感覚になるように作られています。6層式~3層式、吊り(つり)式などの布製と紙製があり、トイトレの進み具合に応じて使い分けることができます。
しかし、おしっこを吸収してしまうのでなかなかトイレに行きたがらなかったり、洗濯の手間がかかり家事負担が増えたりというデメリットもあります。
トレーニングパンツの長所・短所をそれぞれ理解したうえで、うまく使いましょう。