真のすなおは,自分の気持をはっきり表現できることであり,これを自己受容といっているが,自己受容が可能になると,他人に対する他者受容が可能となる.他者を受容することは,「思いやり」の現れであり,「思いやり」を育てることが,反抗に対して大きな意味があることを知った. ※4
このように、本当に素直な子どもは、自分の気持ちを表現できる子です。パパママの言うことを全部聞く子が素直な子どもではありません。
5歳の反抗期は素直に自己主張をしているあかしだと考え、言うことを聞かないことにイライラせず、見守ってあげることも必要ですね。
子どもへの具体的な声かけの例
言うことを聞かない場合、「~しなさい」という言い方は逆効果。なんとか言うことを聞いてほしいと思ったら、「~してくれる?」「~をしたいんだけどどうする?」などのように、子どもの自立心を促すような頼み方をしてみるとよいでしょう。
5歳児の癇癪(かんしゃく)や暴力にはまず落ち着かせること
中間反抗期に入った5歳の子どもでいちばん悩みのタネとなる行動が、癇癪(かんしゃく)や暴力です。癇癪(かんしゃく)を起こしたり暴力的な行動が現れたりした場合は、まず子どもの気持ちを落ち着かせるようにしてください。
多くの小児は、落ち着けるだけの安全な環境が与えられれば(タイムアウト法)、数分で自然と落ち着き、かんしゃくをコントロールできますが、自らかんしゃくを止められない小児もいます。かんしゃくの原因を何とかしようと思っても、ただ単にかんしゃくを長引かせるだけになる場合がほとんどです。したがって、小児が関心を向ける別のものを示して小児の注意を引き、気をそらす方がよいでしょう。小児をその場から連れ出すのもよい考えです。 ※5
「子どもを落ち着かせる方法がわからない」というパパママも少なくないでしょうが、イライラして叱ってしまうことは逆効果になりかねません。かんしゃくを止めようとせず、他のことに注意を向けるように対応してみましょう。
子どもへの具体的な声かけの例
癇癪(かんしゃく)を落ち着かせるには、子どもの心をくみ取って、「~が嫌だったんだね」「こういうことは言わないようにするね」と、理解を示してあげるとよいでしょう。また、子どもが暴力をふるうようだったら、「こんなことをしたらママが痛いよ」など、親がどう感じるかについて考えさせるように説明してみてください。
叱るときは子どもの「行為」だけを叱る
イライラして叱るのは良くないとは言え、子どもが悪いことをした場合は、叱らなければならないシーンもあるでしょう。反抗期の5歳の子どもを叱るときに最も注意したいことは、「行為」だけを叱り、「子どもの人格」を否定しないことです。
注意すべき行為に対してのみ叱る。その子どもの人格を否定したり、突き放してしまったりするような言葉を使わない。「生まれてこなければよかったのに・・・」「出ていけ」「もう知らない!」「勝手にすれば・・・」などは、子どもの心を傷つけるだけです。 ※6
5歳児の癇癪(かんしゃく)や暴力、言うことを聞かない態度に疲れてしまい、「そんなことをしていけない子!」「勝手にしなさい!」と言ってしまうパパママも少なくありません。しかし、子ども自身を責めたり突き放したりする言葉は、子どもの心の傷となってしまいます。
叱るときは「○○は○○な理由でいけないことだからやめようね」と、子どもの行為に対して何がどうしていけなかったのか説明し、子ども自身を責めないようにしてあげてくださいね。
子どもへの具体的な声かけの例
叱るときは子どもの行為について、何がいけないのかを冷静に伝えるようにしましょう。たとえば、おもちゃを振り回しているようなら「おもちゃが壊れたら悲しいでしょう?」「ぬいぐるみがかわいそうだよ」など。また、言われたことをやらないなら「何時までに~しないと間に合わないよね」のように、「こうしたらどうなるか」を理解させるように声をかけてみてください。










