算数は数字だけを扱うのではなく、問題文を読んで考えることもできなくてはなりません。数字とあわせて「+」や「-」の記号も覚えるようにしたり、問題文の文章を理解できる国語力を鍛えたりといった勉強も必要になるでしょう。
また、数字そのものは比較的単純な形ではありますが、書こうとすると単純な形ゆえに書き分けが難しくなるので、正確に数字を書く練習もしておいたほうがいいでしょう。
特に、1と7は書き方によっては混同されやすいですし、6と9は上下が違うと逆になってしまうので、しっかり区別して書けるようになると安心です。
- 文部科学省「小学校学習指導要領 算数編」(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_004.pdf,2022年6月1日最終閲覧)
数の合成・分解の感覚に慣れる
数字や時計の読み方がわかったら、数の合成や分解の感覚に慣れておくと、小学校での勉強がとてもスムーズになります。
数の合成・分解とは、5と10がどのような数字で合成されているか、分解されるかということです。たとえば5であれば「0と5」「1と4」「2と3」などで、10なら「1と9」「2と8」…などの数で作られていますよね。
先に解説した足し算・引き算でも数の合成と分解の感覚ができていれば、頭の中でイメージしながらできるようになるので、お菓子などで数の合成・分解の感覚を養いましょう。
子どもが楽しく勉強に取り組むためのポイント
年長さんが飽きずに楽しく勉強に取り組むためのポイントをご紹介します。
知育玩具(がんぐ)やおもちゃで楽しく勉強
年長さんのうちから勉強を始めることは、習慣づけのために大変有効ですが、勉強が嫌なものと感じてしまうと逆効果です。そのため、最初の勉強は知育玩具(がんぐ)やおもちゃを使って楽しく始めることをおすすめします。
たとえば、ひらがなや数字を覚えさせるなら、ひらがなが書かれたブロックや積み木、数字を使ったパズルなどで遊んでいると自然と覚えていきます。
ひらがなを覚えたらかるたで遊んで熟語を学ぶ、時計のおもちゃで時間を学ぶなど、レベルアップさせていくことも可能です。
ドリルやプリントで勉強する楽しさを教える
ドリルやプリントは、それぞれの年齢に合わせた教材として利用されています。年長さん向けのものはイラストが多く楽しい内容になっており、無理のない範囲で少しずつ進めていくことができます。
シールやおまけがついているものも多く、1枚できたごほうびとしてシールを貼るなど、達成感を与えていけば、勉強は楽しいものというイメージがついて続けやすくなるでしょう。
アプリやタブレットでゲーム感覚の勉強も
最近では小さいころからアプリやタブレットに慣れ親しんでいる子どももたくさんいて、紙ベースでの勉強より使いやすく感じることもあるでしょう。
勉強用のアプリも数多くあり、ゲームをするように学んでいけるので、「勉強しないといけない」という義務感からではなく、楽しみながら自主的に始めるようになります。子どもの学習に役立つアプリを選んであげてください。
勉強時間は無理のない範囲で
年長さんから始める勉強は、小学校にあがってからも自宅で学習するための習慣づけという目的もあります。そのため、無理に長時間続けるよりは、毎日短時間でも机に向かうことが重要になります。
子どもの成長のためには遊びや睡眠時間も必要なので、勉強でほかのことの時間が短くならないよう、無理のない範囲でできることから始めてみてください。










