赤ちゃんの安全な睡眠環境は、大人とは大きく異なります。
大人はある程度柔らかさのあるマットレスのベッドを選んでいることがあるかもしれませんが、寝返りをうったときに顔が埋もれてしまわないよう、ベビー布団は固めになっています。
大人用ベッドで一緒に寝ていると、枕や布団を落下防止のために積んでいると、崩れたり顔が埋もれてしまったりして、窒息の原因になります。
赤ちゃんが眠る場所は大人基準ではなく、赤ちゃんにとって安全かどうかを確認する必要があります。
添い寝中に保護者が寝込まない
添い寝をしていると授乳のママが眠れるからいい、という声もありますが、厚生労働省によると、満2歳になるまではベビーベッドで寝かせることが勧められています。
授乳後、赤ちゃんにくっついた状態でそのままママが眠ってしまうと、ママの体の一部が圧迫してしまう危険があるからです。
添い寝は赤ちゃんが寝付くまでとして、大人がぐっすり寝てしまうことがないようにしましょう。
赤ちゃんが寝たあとはベビーベッドへ
ベビーベッドは柵を上げることで赤ちゃんの落下事故を防ぐことができます。
大人用ベッドに取り付けられる柵は赤ちゃんが挟まってしまう事故が報告されているため、安全とは言えません。小さな体の赤ちゃんのためには、それに合わせた安全基準を満たしたベッドを使いましょう。
「眠るまでは大人用ベッドで、ぐっすり眠ったらベビーベッドへ」。眠たいときにはちょっと面倒かもしれませんが、安全のためにはぜひ頑張りたいものです。
赤ちゃんと添い寝をするときの就寝環境の注意点
添い寝するときはもちろん、赤ちゃんの就寝時にはほかにも気をつけておきたいことがあります。
添い寝することを考えている方は赤ちゃんの就寝環境に窒息事故につながりかねない要素がないかどうか確認してくださいね。
- 厚生労働省「睡眠中の赤ちゃんの死亡を 減らしましょう」(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000366407.pdf,2021年3月11日最終閲覧)
ぬいぐるみやタオルが置かれていないか
ぬいぐるみやタオルなど、赤ちゃんが寝ている間に口や鼻を覆ってしまったり首に巻きついてしまったりする可能性のある物を置かないようにしましょう。
ほかにも、着替えや布団などをたたんで置いていることもあるかもしれません。赤ちゃんは寝ているときも思わぬ動きをすることがあります。
「離れた場所に置いているから大丈夫」と考えるのではなく、ベビーベッドや赤ちゃんが寝ている布団のまわりには物を置かないようにしましょう。
挟まってしまう可能性のある空間はないか
ベビーベッドは柵を上げて赤ちゃんがの落下事故を防ぐことができるため、できるだけベビーベッドに寝かせることが勧められています。
布団や大人用ベッドに寝かせるときは、周囲に赤ちゃんの頭や体が挟まってしまうようなすき間や段差がないか確認しましょう。ベッドと壁の間に落下したり、布団と布団の隙間に顔が埋まったりして窒息する危険があります。
大人にはなんでもないように見えるすき間や段差も、赤ちゃんにとっては危険な場合があるため、油断しないようにしましょう。
大人用の掛け布団を使っていないか
寝返りをうったときに顔が埋まって窒息してしまうことがないよう、赤ちゃん用の布団は固めになっています。
添い寝するときは赤ちゃん用の布団と大人用布団を並べたり、大人が赤ちゃんに合わせた固めの寝具にしたりして、窒息のリスクを減らせるように工夫できます。
布団が顔にかかってしまっても自分で払いのけることができるよう、掛け布団は軽めのものを選びましょう。
電気毛布などを使用していないか
赤ちゃんは自分で温度調節をすることができません。電気毛布のようにこまめな温度調節を必要とするものは、赤ちゃんと一緒に寝るときには使わないようにしましょう。
体の小さな赤ちゃんは、全身の10パーセントのやけどで重傷になりとても危険です。電気毛布で背中が赤くなっただけでも全身の20パーセントのやけどということになります。
就寝時だけでなく、リビングの電気カーペットやこたつなどもやけどのリスクがあることを覚えておきましょう。










