沐浴方法のポイントとは
出産後、退院すると家での赤ちゃんとの生活がスタートします。「沐浴」も毎日することのひとつですよね。
入院中に沐浴の方法を教わったけれど、いざ自宅で赤ちゃんをお風呂に入れようとすると、小さな小さな体をお湯に浸けるのは、とても緊張してしまいます。ですが、いくつかのポイントを押さえておけば沐浴の方法はマスターできます。赤ちゃんとの楽しい沐浴になりますよ。
沐浴の方法をご紹介する前に、まずは沐浴の目的や注意点、沐浴で抑えておきたいポイントなど、沐浴とはなにかを詳しくご紹介します。
沐浴の目的って?
新生児の期間であれば、外出する機会もなくお外で汚れることはないように思われます。では、一体なぜ沐浴を行うことが必要なのでしょうか。
沐浴の目的は、赤ちゃんの体を清潔に保つことや、皮膚の新陳代謝を促すこととされています。また、赤ちゃんを裸にして全身を見る機会になることで、全身の状態を見る機会になることがあげられます。
顔だけを見ていては気が付かない全身の湿疹や傷などに気が付くことができ、必要があれば早期受診につながるでしょう。
新生児の沐浴の時間ってどれくらい?
赤ちゃんには体脂肪が少ないので体温調節がうまくありません。皮下脂肪が少ないので、大人と比べて冷えやすいので5〜10分の間に素早くすることが重要です。着替えの時間も含め15分ほどが理想です。
沐浴に時間がかかってしまい、お湯の温度が下がって、赤ちゃんの体を冷やしてしまったという失敗は慣れないうちはよくあります。そんなことを防ぐためには、いろいろ前もって準備をしましょう。
沐浴中に注意すること
沐浴中はしっかりと赤ちゃんを抱えて、おとさないように集中して沐浴させましょう。
他に注意すべきポイントが2つあります。
お湯の温度は40度以下
つい赤ちゃんを温めようと高い温度にしてしまうかもしれませんが、38度前後が適温で、40度以下の温度になるよう注意しましょう。温度計で確認するほか、必ずママの手で確認してから入れましょうね。
毎日だいたい同じ時間に
赤ちゃんの生活リズムを整えるため、なるべく同じ時間に入れましょう。
揃えておきたい、必須沐浴グッズ!
赤ちゃんを快適に沐浴させるためには、たくさんのものを準備をしなくてはいけません。これぐらいいいや、と思わずに、しっかりと準備して臨みましょう!
沐浴に必要なグッズ
- ベビーバス・洗面器・ビニールシート(室内で沐浴する場合)
- ガーゼ・沐浴布・バスタオル
- 着替え・オムツ
- ベビーオイル等保湿剤・石鹸
- ヘアーブラシ・綿棒・湯温計
入浴に必要なガーゼやベビー石鹸だけではなく、お風呂上りに使う湯上りタオル・洋服や肌着・オムツも近くに準備しておきましょう。
さらに、洋服やオムツは広げて置いておくと、タオルで拭いた後とてもスムーズに着替えをすることができます。耳掃除や、おへその消毒に使う綿棒も置いておくと、すぐ使えて便利です。
特にガーゼが便利!
沐浴するときは赤ちゃんのお腹にガーゼをかけておいてあげるとあたたかくて赤ちゃんが安心します。また、顔や体を洗うだけではなく、頭の石鹸の泡を流す時もガーゼは大活躍します。
私の場合は目に水が入らないよう、ガーゼでお湯を頭の上から絞って流していました。
- 渡邉晴美「保育士養成校における清潔演習指導「沐浴」について」保育士養成校における清潔演習指導「沐浴」について(https://goo.gl/Lb7zeU)
- 持田ヘルスケア「石鹸を使う沐浴」スキナベープ(http://www.babycare-net.com/bathing/soap/)
- 生馬医院「沐浴と授乳」生馬医院(http://www.ikomaiin.com/index.php?沐浴と授乳)
- ユニ・チャーム他「おふろ・スキンケア・衛生の基礎知識」ベビータウン(http://mamari.jp/article/edit/13017)
沐浴の方法
沐浴とはなんのか、沐浴のポイント、準備についてご紹介しましたので、それでは、実際に沐浴の方法をご紹介していきます。
①赤ちゃんを抱っこしましょう
抱き方は、赤ちゃんの耳にお湯が入るのを防ぐためにママの「左手の親指と中指」で赤ちゃんの両耳を押さえながら手のひらで頭を支えます。
更に、右手の平には赤ちゃんのお尻をのせ、親指で赤ちゃんの左足の付け根を軽く押さえ、そのまま抱きかかえます。
②お湯に入れましょう
赤ちゃんは足からゆっくりをお湯へ入れ、全身が入ったらお尻の手は抜きベビーバスの底へと座らせます。抜いた右手で沐浴布にお湯をかけ、赤ちゃんが安心する様に沐浴布を体になじませてあげましょう。
(いきなりお湯に入れるのが心配な場合は、室内にビニールシートを敷いて、シートの上で顔や全身を石鹸で洗い、着ていた服でふき取ってから、ベビーバスで石鹸分を洗い流す入浴の仕方もありますよ。自分に合った方法を選びましょう。)
③目・顔を拭きましょう
ガーゼを指に巻きつけ、洗面器の清潔なお湯につけ絞ります。赤ちゃんの目を目頭から目尻に向かって拭き、ガーゼの面を変えてお湯で再度すすいだら反対側も同じ様に拭きます。
次に、ガーゼを再度すすぎ額から目の横へガーゼをずらし、ほっぺ、あごを通る様に優しく拭きます。反対側を拭く際は、再度ガーゼをお湯ですすいで絞ってから同様に拭き、最後に耳も拭きましょう。
④頭を洗いましょう
お湯が顔に行かない様、赤ちゃんの頭を反る様に傾けて持ち上げます。ゆっくりと頭にお湯をかけたら、石鹸を使い泡立てた泡で赤ちゃんの頭を洗います。この時、爪を立てず指の腹で撫でる様に優しく洗いましょう。
洗い終えたら、ガーゼを使って泡を洗い流します。全て泡が流れたら、ガーゼを固く絞り頭の水分も拭き取りましょう。
⑤からだを洗いましょう
身体を洗う手順は、「首・脇・手のひら・腕・胸・お腹・足・背中・お股」と、顔に近い方から遠ざかる順で洗っていきます。お股は一番最後に洗います。
基本的に、泡で洗いすすいだガーゼで1ヶ所ずつ流していきます。背中を洗う際は、首据わり前の赤ちゃんのため、ママの腕に腹ばいになる様俯せにして洗ってあげましょう。
脇や首の溝、関節で曲がる箇所などは汚れが溜まりやすいので、丁寧に洗いしっかり流してあげましょう。
⑥温まってからタオルで拭きましょう
全身洗い終わったら、沐浴布をもう一度しっかりとかけ、お湯で温まってからお風呂を上がります。上がった後は、用意しておいたタオルに乗せ、包み込んでしっかりと水分を除きます。
⑦お掃除とお着替え
身体が拭けたら、お臍を軽くお掃除し、ローションやクリームなどを全身に塗ってあげましょう。身体が冷えないうちに速やかにお洋服を着せてあげましょう。
その後、綿棒で耳掃除などをしてあげます。最後に、髪を整えたら沐浴終了です!
- 岡山ウィミンズメディカルクリニック「赤ちゃんのお風呂の入れ方」岡山ウィミンズメディカルクリニック(http://www.kohjin.ne.jp/womens/mama/ofuro_mokuyoku.html)
- 持田ヘルスケア「石鹸を使う沐浴」スキナベープ(http://www.babycare-net.com/bathing/soap/)
- ユニ・チャーム他「おふろ・スキンケア・衛生の基礎知識」ベビータウン(http://www.babytown.jp/scene/eisei/basic/001/index.html#plink01)
初めてのお風呂体験談
ここでは、パパやママの初めてのお風呂の体験談をご紹介します。
体験談その1: 赤ちゃんはお風呂が大好き
はじめは手足の指までぎゅっと力が入っていましたが、気持ちよくなるにつれ、「ふぅー」と口が三角になって、手も足もだら~っと伸びて脱力するようになりました。沐浴ガーゼを体にかけて両手に握らせていると、安心してくれました。今ではお風呂が大好きになりました。 出典: www.unicharm.co.jp
お風呂の中で気持ちよさそうにする赤ちゃんの表情は、なんとも言えない可愛い表情ですよね♪嬉しそうな赤ちゃんの姿は、ママの自信にもつながりますね!
体験談その2: ママはドキドキ、赤ちゃんはリラックス
子供の耳を押さえながら頭を支えるのがとても怖かったのを覚えています。耳痛くないかな・・・とか、この手から滑り落ちたらどうしよう・・・とか、楽な気持ちで沐浴できたことは無かったです。でも、授乳の時のように、目と目が合うのが嬉しかった。気持ちよくてあくびした姿が可愛かった。私に全てを任せてくれてるんだなぁ~と感じました。 出典: www.unicharm.co.jp
小さな体を支えるのも大変ですが、まだ首がすわってないのでグラグラする頭を支えるのも力がいりますよね。気持ちが良くてあくびをするなんて、ママのことを信頼して安心しているんですね♪
落ち着いて赤ちゃんとの沐浴を楽しもう!
赤ちゃんを初めて沐浴するときは、どうしても緊張して焦ってしまったり、アタフタしてしまいますよね。私も、息子を初めて自宅で沐浴したときは、パパだけではなく、おじいちゃんおばあちゃん、さらに妹まで!巻き込みました。
家族総出で大騒ぎしながらの沐浴だったのを覚えています。今では大切な楽しい思い出です。どのママもパパも緊張しながらも一生懸命で、その優しい気持ちはきっと赤ちゃんに伝わります。
ドキドキしますが、落ち着いてポイントを押さえながら、赤ちゃんと一緒に楽しいバスタイムを過ごせると良いですね。