マイコプラズマ肺炎の症状
- 発熱
- しつこいせき
- 全身の倦怠感
発熱し、しつこいせきがでることが特徴です。感染当初は乾いたせきですが、後期には痰を伴うことが多いです。もともとぜんそくの既往がある子がかかった場合には、ぜんそくの発作を誘発する可能性があります。
症状が重い場合は入院治療が必要になることがあります。また、解熱しても、3~4週間と長い期間せきが続くのもマイコプラズマ肺炎の特徴です。
潜伏期間
潜伏期間は長く、だいたい2週間~3週間といわれています。患者と接触してすぐに症状が出なくても、期間をおいてから症状が出てくることがあるため、流行期には特に体調の変化に注意が必要です。
発症する場合、先に熱やだるさが出て、せきは遅れて出てくることが多いです。かかり始めはマイコプラズマ肺炎を疑わないかもしれませんが、特徴的なせきがでたら病院を受診しましょう。
そもそもマイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎とは、マイコプラズマという病原体に感染して起こります。感染してから2~3週間が潜伏期間と言われており、発熱としつこいせきが特徴です。
6~12歳の間の感染が多く、学校などの集団で流行しやすい病気で、重症化すると入院による治療が必要になることがあります。
- 東京都「マイコプラズマ肺炎ー解説ー」東京都こども医療ガイド(http://www.guide.metro.tokyo.jp/sick/maiko/index.html,2021年11月10日最終閲覧)
- やまて小児科「マイコプラズマ感染症」(http://yamate-cl.jp/disease/952,2021年11月10日最終閲覧)
マイコプラズマ肺炎の原因
「マイコプラズマ」という病原体への感染が原因となって引き起こされる病気です。マイコプラズマは熱に弱く、界面活性剤によっても活動できなくなります。
感染様式は飛沫感染と接触感染によるため、患者やそう思われる人と接触した場合には、念入りに手洗いを行いましょう。
マイコプラズマ肺炎の検査と治療法
マイコプラズマ肺炎の確定診断には、咽頭のぬぐい液や痰(たん)からマイコプラズマを分離することが必要ですが、培養検査は時間がかかるため、検査をしてもその場で診断できません。
採血や咽頭のぬぐい液を用いた迅速検査もありますが、実施可能な施設が限られていたり、偽陽性の問題などがあったりするため、実際は症状や周囲の流行状況を見て医師が判断します。
治療が必要と判断された場合には抗生物質が処方されます。しかし、最近では抗生物質のひとつであるマクロライド系の抗生剤に耐性があるマイコプラズマが発見されています。処方薬は医師の説明に従って服用しましょう。
- 国立感染症研究所「マイコプラズマ肺炎とは」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/503-mycoplasma-pneumoniae.html,2021年11月10日最終閲覧)
- 東京都こども医療ガイド「マイコプラズマ肺炎ー解説ー」(http://www.guide.metro.tokyo.jp/sick/maiko/index.html,2021年11月10日最終閲覧)
- やまて小児科「マイコプラズマ感染症」(http://yamate-cl.jp/disease/952,2021年11月10日最終閲覧)
- 山王クリニック「マイコプラズマ」(http://www.sannoclinic.jp/myco.html,2021年11月10日最終閲覧)
- 時計台クリニック「冬に流行する感染症」(http://www.tokeidai-mc.jp/subject/shouni03.html,2021年11月10日最終閲覧)
- 厚生労働省「マイコプラズマ肺炎に関するQ&A」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou30/,2021年11月10日最終閲覧)
- すぎた子どもクリニック「マイコプラズマ感染症の診断 -迅速検査について-」(http://www.sugitakodomo.com/gakkai/syousai/2014_7_07.html,2021年11月10日最終閲覧)
- やまぐちクリニック「<マイコプラズマ感染症>」(http://www.yamaguchi-medical-clinic.com/tweets/40.html,2021年11月10日最終閲覧)
子どもがマイコプラズマ肺炎にかかった方の体験談
実際に、お子さんがマイコプラズマ感染症にかかったことがある先輩ママの体験談をご紹介します。
就寝前のせきがひどかった
とにかく咳が止まりませんでした。特に体が温まると余計出るので就寝前がひどかったですね。
肺炎になれば熱が続くはずなので、4日たっても下がらなければ可能性を考えたほうがいいかも。
就寝するときにせきがひどくなったという声です。なかなか眠れないのは、子どもにとってつらいことですね。熱が続いて下がらないときは、医師の診断を受けて、症状が落ち着くように治療を受けましょう。
ママに感染して大変だった
子どもが感染したあと、ママに感染してしまって大変だったという体験談があります。ママは妊婦さんだったため、なおさら大変だったでしょう。
妊婦さんでも飲める薬を処方してもらったところ、すぐに症状が落ち着いたとのこと。もしもママが感染してしまった場合は、妊婦さんであっても我慢せず、医師に相談するようにしましょう。
ぜんそく持ちで、せきが長引いた
子どもがぜんそくと診断されている場合、せきが長引いたという声です。1週間入院し、完全に治るまで2週間とは、本人はもちろんママも大変でしたね。
治療は長い目でみて、治るまで焦らずに状態を見ていきましょう。気になる症状が出た場合は、医師に相談してください。
急な発熱としつこいせきは医師に相談を
マイコプラズマ肺炎は、発熱としつこいせきが特徴の感染症です。潜伏期間が長く、感染してもしばらく気がつかないかもしれません。また、熱やせき、倦怠感といった症状は風邪と区別がつきにくいものです。
せきが激しくなったり長く続いたりする場合は、病院を受診し医師の診断を受けることが大切です。特にぜんそくのある子どもでは、マイコプラズマ肺炎になることで発作を起こしてしまう可能性があるため、悪化する前に早めに治療を始めましょう。