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監修:齋木啓子

発語しなくても「伝える力」は成長中、2語文が出るまでの3ステップ

赤ちゃんは、成長とともに他者とのコミュニケーションの取り方を学び、いずれは会話ができるようになっていきます。この特集では、赤ちゃんのコミュニケーション力の成長段階別に、ママができる関わり方のヒントをお伝えします。泣いて伝える新生児期から、おしゃべりで意思を伝えあえる段階までの成長を手助けしてあげましょう。

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家族との関わり合いがはぐくむ、赤ちゃんのコミュニケーション意欲

多くの赤ちゃんにとって、主にコミュニケーションを取る相手は家族でしょう。身近な存在である家族との関わり合いは、赤ちゃんのコミュニケーションの土台になるといえます。「土台」というと、責任重大に聞こえてしまうかもしれませんが、プレッシャーを感じなくても大丈夫。特別なことをしなくても、日常の中で、赤ちゃんのコミュニケーション意欲は育つものなのです。

まずは、赤ちゃんがコミュニケーション能力を身につけるための段階について知っておきましょう。コミュニケーションの1つの目標地点を「2語文(わんわん いた など)が話せるまで」とすると、大きく分けて3つのステップがあります。

1.コミュニケーションの土台ができる

だっこ 乳児 amana images

コミュニケーションの土台作りは、赤ちゃんが生まれてすぐからスタートしています。赤ちゃんは、泣くと家族があやしてくれたり、欲求を満たしたりしてくれることで心地よさを覚え、「自分には意思がある」ということに気づきます。泣くことで思いが伝わり、世話をしてもらえるのだと認識できるのです。

このように、赤ちゃんが自分に意思があることを認識し、それを「伝えたい」と思うことがコミュニケーションの土台になります。以下の記事で、この時期にできる働きかけを紹介しますね。

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2.周囲の人が話す言葉の意味を理解する

ハイハイ おいで PIXTA

まだ言葉が出ない段階でも、周囲の人が話す言葉の意味を徐々に理解できるようになっていきます。例えば「〇〇ちゃん、おいで」と声をかけると近づいてくるようになったら、言葉と対象の行為が結びついていることを意味します。

この時期は、赤ちゃんの頭の中に言葉がたまっていく時期です。それがだんだんと発語(言葉を発すること)につながっていきます。以下の記事で、この時期にできる働きかけを紹介します。

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3.言葉でコミュニケーションをする

1歳 遊び ママ PIXTA

単語(わんわん、まんま など)が出たら、会話ができるまであと少しです。赤ちゃんに「言葉を使った関わり合いは楽しい!」と意欲をもってもらえるように、語りかけで工夫すると良いでしょう。

覚えた言葉を使って意思疎通ができ始めると、赤ちゃんは新たな言葉を吸収し、使おうとするようになります。言葉の使い方も次第に上達し、コミュニケーションの幅が広がります。以下の記事で、この時期にできる働きかけを紹介しますので参考にしてくださいね。

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コミュニケーションの力は一歩一歩育つ

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「言葉の発達が遅れたらどうしよう……」と不安になっていませんか。体の発育に個性があるように、言葉の発達スピードもそれぞれ違います。また、お伝えしたようにコミュニケーション力は段階的に育つものなので、不安になりすぎないでくださいね。

不安な気持ちをふくらませるよりも、赤ちゃんとの関わり合いを通じて、コミュニケーション力が少しずつステップアップする様子を見守りましょう。発語だけにこだわらず、赤ちゃんの思いを伝えようとする様子や、思いが伝わって喜ぶ姿にも注目し、成長を実感できるとよいですね。

記事の監修

家庭医、在宅医

齋木啓子

2004年島根医科大学卒。独立行政法人国立病院機構姫路医療センターにて初期研修、CFMDにて家庭医療後期研修および在宅フェローシップ、Leadership Training Fellowship-distant(LTF-distant)修了。
12年にふれあいファミリークリニックを開設し、院長として勤務。17年にEU Business SchoolにてMaster of Business Administrationを取得し、LTF-distant運営・指導に当たっている。現在は悠翔会在宅クリニック新橋で院長として勤務。
家庭医療専門医、在宅医療専門医、経営学修士。

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