1. 歩行を始め、徐々に安定する
子供が歩き始める時期には個人差がありますが、このころは歩くことにチャレンジする姿がよく見られるころでしょう。自分の力で恐る恐る一歩を踏み出してみたり、両手を上げて二、三歩歩いたりするしぐさが見られるかもしれません。また、まだひとり歩きは難しくとも、大人と手をつないだり、ものにつかまったりすれば歩ける子もいるでしょう。
歩くことは、遊びの源となる探索活動の基本です。 知らないものに興味を持ち、近づいて確かめることで、発見する喜びを味わいます。
おすすめの遊び:カタカタ手押し車ごっこ
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まだ歩行が安定しない子供でも自分の意志で移動しやすいよう、箱などを押して歩く「手押し車ごっこ」。専用の手押し車がなくても、体重をかけて段ボール箱などを押すことで歩きやすくなります。手を切らないよう、断面がある場合はテープなどでカバーしてあげましょう。
勢いよく押すと転んでしまうことがあります。この遊びをするときは、近くで見守ってくださいね。
- 東京都教育委員会「<参考> 0歳児から2歳児の発達過程」(http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/school/document/pre_school/files/curriculum2/15_2_2_sankou.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 細部千晴「この1冊であんしん はじめての育児事典」P88(朝日新聞,2015)
- 岐阜県総合医療センター「こどもの発達と遊び (リハビリテーション)」(https://www.gifu-hp.jp/wp-content/uploads/リハビリ.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 椛島香代「乳幼児の活動意欲を育てる保育環境」(https://www.u-bunkyo.ac.jp/center/library/image/kyukiyo7_kabashima.pdf,2019年11月25日最終閲覧)
- ねやがわ成美の森こども園「探索行動を通して育まれる考える力」2017年6月21日(https://kizuna-commu.jp/seibi/cafe/childcare/document/childcare-527.html,2019年11月25日最終閲覧)
- 上士幌町「平成29年度0歳児年間指導計画」(https://www.kamishihoro.jp/files/up/0001/00004233_1490767309.pdf,2019年11月25日最終閲覧)
2. ものの名前がわかる
1歳3ヶ月~1歳6ヶ月の時期は、身近なものの名前を覚えはじめるころです。まだ自分で発語できなくても、絵本や実物を見ながら「みかんはどこかな?」などと問いかけると、理解して周囲を探したり見つけたりすることができるようになります。
また、家族の言葉をまねして言おうとしたり、動きをまねたりすることもあります。自分の要求を簡単な言葉や指さし、しぐさなどで伝えようとする姿も見られるでしょう。
おすすめの遊び:絵探しゲーム
お気に入りの絵本やカードを使って、絵を探す遊びを楽しみましょう。「うさぎはどこかな?」「りんごを見つけてみて」などと声をかけると、じっと見て探し、見つけたら「あ!」と指さしてくれるかもしれません。
この遊びを通して、子供は言葉を理解する楽しさを味わうことができるでしょう。上手に指さしできたら「同じだね」「できたね」などと伝え、たくさん褒めましょう。また、もしもわからなかったとしても、ヒントを出してあげたり、一緒に探してあげたりしながら、見つける達成感を味わわせてあげてくださいね。
- 東京都教育委員会「<参考> 0歳児から2歳児の発達過程」(http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/school/document/pre_school/files/curriculum2/15_2_2_sankou.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- ジャック幼児教育研究所「発達のめやす」(https://www.jac-youjikyouiku.com/data/hattatunomeyasu.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 浦安市「就学前「保育・教育」指針改訂 第4部 保育・教育の具体的な取り組み「劇遊び」の事例」(https://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/923/8gekiasobi.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
3. ものをつまめる
指先が器用になり、小さなものをつまめるようになります。つまんだものを容器に入れたり、つまんだまま引っ張ったりと、さらに複雑な動きにチャレンジする姿も見られるようになるかもしれません。
指先の発達は、着替えや食事の自立の上でも大切なことです。遊びを通じて動作をスムーズにできるようになると、生活面の成長のサポートにもなるでしょう。指先を楽しく使える遊びをたくさん取り入れたいところですね。
おすすめの遊び:ビリビリ新聞紙
新聞の端をつまんでビリビリと破る遊びです。新聞紙を破ることで、指先をたくさん使うことがこの遊びのねらいです。最初にママがお手本を見せたり、後ろから手を回してサポートしてあげたりすると上手に破れるようになるでしょう。力が足りなくてうまくいかないときは、端を少し破っておいてあげるとよいですよ。
破るだけでなく、新聞紙をクシャクシャにして音を出したり、丸めたりして遊ぶのも◎。子供が興味を示す遊び方で楽しんでください。
- 神戸大学大学院「こどもの言葉と発達の見方・促し方」(http://www.med.kobe-u.ac.jp/pediat/pdf/morisada9.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 社会福祉法人 愛護会 金ケ崎保育園「一歳児の手指の発達を促すための あそびの工夫と援助を考える」(https://www.aigokai.jp/wp-content/uploads/2018/08/4fc487736e5f3f4fcd6a9fb5a5ccd8ca.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 細部千晴「この1冊であんしん はじめての育児事典」P88(朝日新聞,2015)
4. 投げる、転がすなどの動作ができる
ものを目標に向かって投げたり、転がしたりすることが上手になってくるでしょう。
ボールを転がして追いかけたり、両手で抱えて持ってみたりする姿も見られます。手のひらにおさまるような小さめのボールであれば、片手で投げられるでしょう。
最初は思うように投げられない様子だとしても、楽しく遊んでいるうちに上達していきます。体を動かす楽しさを感じられるよう、遊びでサポートしてあげましょう。
おすすめの遊び:大人と一緒にボール遊び
大人がちょっとした工夫をしてあげると、ボール遊びは子供にとってより楽しいものになります。例えば的を用意してあげる、子供が緩やかな斜面に向けてボールを転がして、斜面の下から大人が転がして戻してあげるなど、いつもと違う遊びを体験させてあげましょう。
遊ぶ際は、ボールに乗ったり、蹴り損なったりして、転倒によるケガへとつながらないように注意しながら近くで見守ってあげましょう。当たっても痛くないよう、ボールは柔らかいものがおすすめです。
- 東京都教育委員会「<参考> 0歳児から2歳児の発達過程」(http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/school/document/pre_school/files/curriculum2/15_2_2_sankou.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 高山市役所「発達のめやす」(http://www.city.takayama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/395/4meyasu.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- 浦安市「就学前「保育・教育」指針改訂 第4部 保育・教育の具体的な取り組み「ボール遊び」の事例」(https://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/923/5boruasobi.pdf,2019年11月24日最終閲覧)
- ちとせこども園「1歳児クラス りす組」(http://chitose-ho.jp/1歳児クラス(りす組)/,2019年11月24日最終閲覧)
子供の成長に合わせて、楽しめる遊びを取り入れて
1歳3ヶ月~1歳6ヶ月くらいの子供たちにおすすめの遊びを紹介しました。特別なおもちゃを使わなくても、家庭にある身近なものでできる遊びはたくさんあります。
その時期にできることも、好きなことも個人差があるものです。成長の度合いに合わせながらいくつかの遊びを試し、反応がよいものを取り入れてくださいね。